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空空寂寂の解説 - 三省堂 新明解四字熟語辞典

空虚静寂なさま。執着や煩悩ぼんのうを除いた静かな心の境地無心。転じて、何もなく静かなさま。また、思慮や分別のないさま。▽仏教語。「空」はこの世の有形無形の一切のものは、固定した実体がないこと。「寂」はひっそりと静かな意。煩悩や執着のない静寂なあり方が本性であること。
用例
無駄か。お前にゃ空々寂々だ。<二葉亭四迷・あいびき>
活用形
〈―タル〉 〈―ト〉

空空寂寂の解説 - 学研 四字熟語辞典

無心境地のこと。無心のさま。転じて無関心なこと。また、思慮分別に欠けるの意で用いることもある。
注記
「空」は、この世のすべてのものは、形のあるなしに関わらず実体はないということ。「寂」は、煩悩がなくなって無心の状態になったこと。
用例
真実に聞いてくれた人は君くらいのものだ。町の人なぞは空々寂々――いや、実際、耳を持たないんだからねえ。〈島崎藤村・破戒〉

空空寂寂の解説 - 小学館 デジタル大辞泉

《「空寂」のそれぞれの字を重ねて意味を強めた語》

[名]仏語。宇宙の有形無形の一切は、その実体・本性が空であって、思惟分別を超えていること。
[ト・タル][文][形動タリ]ひっそりと静まりかえっているさま。また、心が何物にもとらわれないさま。
    1. 「—として天命を楽しんでいるかのように思われた」〈寅彦・備忘録〉

[形動][文][ナリ]に同じ。
    1. 無駄か。お前にゃ—だ」〈二葉亭訳・あひゞき

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