アン【Anne】
[1665〜1714]英国の女王。在位1702〜1714。ジェームズ2世の次女。その治世下に、イングランドとスコットランドが合同しグレートブリテン王国が成立。
あんあみ【安阿弥】
快慶(かいけい)の号。
あん‐えい【晏嬰】
[?〜前500]中国、春秋時代の斉(せい)の宰相。字(あざな)は平仲。霊・荘・景の三公に仕えた。すぐれた見識をもって国家経営にあたった政治家として知られる。言行録「晏子春秋」がある。晏子。
あんか‐もんいん【安嘉門院】
[1209〜1283]高倉天皇の皇子守貞親王の王女。後堀河天皇の准母(じゅんぼ)。父から譲られた八条院領は、のちに大覚寺統の重要な所領となった。
あんかん‐てんのう【安閑天皇】
記紀で、第27代の天皇。継体天皇の第1皇子。名は広国押武金日(ひろくにおしたけかなひ)。皇居は勾金橋宮(まがりのかなはしのみや)。
あんき‐もんいん【安喜門院】
[1207〜1286]後堀河天皇の皇后。名は藤原有子。藤原公房の娘。
アングル【Jean Auguste Dominique Ingres】
[1780〜1867]フランスの画家。新古典主義の代表。的確なデッサンと典雅な形式美を特色とする歴史画・裸体画を描く。作品に「グランドオダリスク」「泉」など。
アングレール【François Englert】
[1932〜 ]ベルギーの物理学者。1964年に自発的対称性の破れによって素粒子が質量を獲得するという理論を提唱。同年、英国のピーター=ヒッグスが素粒子に質量を与えるヒッグス粒子の存在を提唱し、...
アンゲロプロス【Theo Angelopoulos】
[1935〜2012]ギリシャの映画監督。パリで映画を学び、帰国後は映画批評家を経て監督デビュー。長回しを多用した独特の作風で知られる。「旅芸人の記録」で国際的な注目を浴び、「アレクサンダー大王...
あんこう‐てんのう【安康天皇】
記紀で、第20代の天皇。允恭(いんぎょう)天皇の皇子。名は穴穂(あなほ)。皇居は石上穴穂宮(いそのかみあなほのみや)。在位3年余りで眉輪(まよわ)王に暗殺された。倭の五王の興に比定する説がある。
あんこくじ‐えけい【安国寺恵瓊】
[?〜1600]安土桃山時代の臨済宗の僧。安芸(あき)の人。豊臣秀吉の信任を得て寺領を与えられ、東福寺・安国寺を復興。関ヶ原の戦いには石田三成側につき、捕らえられて斬られた。恵瓊。
あんさい【闇斎】
⇒山崎闇斎(やまざきあんさい)
あんざい‐あつこ【安西篤子】
[1927〜 ]小説家。兵庫の生まれ。中国の知識を生かし、歴史物で筆をふるう。「張少子(チャンシャオツ)の話」で直木賞受賞。神奈川県教育委員会委員、神奈川近代文学館館長を歴任。他に「千姫微笑」「...
あんざい‐ふゆえ【安西冬衛】
[1898〜1965]詩人。奈良の生まれ。本名、勝。「詩と詩論」の同人。初期の短詩・新散文詩は、現代詩の展開に新風を吹き込んだ。詩集「軍艦茉莉」など。
あん‐し【晏子】
⇒晏嬰(あんえい)
アンジェイエフスキ【Jerzy Andrzejewski】
[1909〜1983]ポーランドの作家。作「灰とダイヤモンド」「天国の門」など。
アンジェリコ【Fra Angelico】
[1387〜1455]イタリアの画家・僧侶。清らかな宗教画を描き、フィレンツェ派の代表者とされる。サンマルコ修道院の壁画を描いた。作「受胎告知」など。
あん‐じゅうこん【安重根】
[1879〜1910]朝鮮の独立運動家。黄海道海州の出身。日本の朝鮮侵略の動きに対し、1907年ごろから義兵運動を展開。09年、ハルビン駅頭で初代韓国統監伊藤博文を暗殺、翌年処刑された。アン=ジ...
アンジロー【Anjiro】
日本人で最初のキリスト教徒。薩摩(さつま)の人。マラッカでザビエルに会って入信、天文18年(1549)ザビエルを案内して帰国し、各地で伝道。のち迫害に遭って中国に渡ったと伝えられる。「弥次郎」と...
あん‐じん【按針】
磁石によって船の航路を決めること。また、その人。水先案内。按針手。 [補説]水先案内の意の「あんじ(行師)」の変化したものか。 ⇒三浦按針(みうらあんじん)
あん‐せいこう【安世高】
[?〜170ころ]中国、漢代の僧。西アジアの安息国(パルティア)の王子であったが、出家して仏教を修め、中国に渡り、洛陽(らくよう)で経典の翻訳に従事した。
アンセルムス【Anselmus】
[1033〜1109]英国のスコラ哲学者。イタリアの生まれ。カンタベリー大司教。神の存在の神学的証明や、キリストによる贖罪(しょくざい)の理論化につとめ、スコラ学の父とよばれる。
アンソール【James Ensor】
[1860〜1949]ベルギーの画家。鮮やかな色彩を用いて、骸骨(がいこつ)・仮面などの奇怪なモチーフを多く描く。作品に「キリストのブリュッセル入城」など。
アンダーソン【Carl David Anderson】
[1905〜1991]米国の物理学者。陽電子を発見し、1936年、ノーベル物理学賞受賞。また、湯川秀樹の予言した中間子の存在を確認。
あん‐つる【安鶴】
「安藤鶴夫」の愛称。
アンティステネス【Antisthenēs】
[前445ころ〜前365ころ]古代ギリシャの哲学者。ソクラテスの弟子。禁欲主義を説いた。キニク学派の祖。
アンデルセン【Hans Christian Andersen】
[1805〜1875]デンマークの童話作家・小説家・詩人。創作童話で世界的に有名。小説「即興詩人」「絵のない絵本」、童話「親指姫」「マッチ売りの少女」など。デンマーク語名アナセン。
アンデルセン‐ネクセ【Martin Andersen Nexø】
[1869〜1954]デンマークの小説家。社会主義的作品が多い。作「勝利者ペレ」「人の子ディッタ」など。
あんとく‐てんのう【安徳天皇】
[1178〜1185]第81代天皇。在位1180〜1185。高倉天皇の第1皇子。名は言仁(ときひと)。母は平清盛の娘建礼門院徳子。2歳で即位。源平の戦いで西国に逃げ、壇ノ浦で平家一族とともに入水...
アントニー【Antony】
アントニウスの英語名。
アントニウス【Marcus Antonius】
[前82〜前30]ローマの政治家・軍人。カエサルの部将としてガリア遠征で活躍。カエサルの没後、オクタビアヌス・レピドゥスとともに第2回三頭政治を行った。のちエジプトの女王クレオパトラと結ばれたが...
アントニオ‐いのき【アントニオ猪木】
[1943〜2022]プロレスラー・政治家。神奈川の生まれ。本名、猪木寛至(かんじ)。新団体「新日本プロレス」を立ち上げるなどプロレス界を牽引し、ジャイアント馬場と人気を二分。モハメド=アリとの...
アントニヌス‐ピウス【Antoninus Pius】
[86〜161]ローマ皇帝。在位138〜161。元老院からピウス(敬虔(けいけん)な)の称を贈られ、治世もローマ帝政史上最も平和であった。五賢帝の一人。
あんどう‐こう【安藤幸】
[1878〜1963]女流バイオリニスト。東京の生まれ。幸田露伴の妹。ドイツに留学、ヨアヒムに師事。明治末から昭和初期にかけて洋楽指導に貢献した。
あんどう‐しょうえき【安藤昌益】
[1703〜1762]江戸中期の社会思想家・医者。出羽の人。封建社会と、それを支える儒学・仏教を批判。すべての人が平等に生産に従事して生活する「自然の世」を唱えた。著「自然真営道」「統道真伝」...
あんどう‐せいあん【安東省庵】
[1622〜1701] 江戸前期の儒学者。筑後の人。名は守約(もりなり)。別号恥斎。松永尺五(まつながせきご)・朱舜水(しゅしゅんすい)に師事。著「省庵先生遺集」「恥斎漫録」。
あんどう‐ただお【安藤忠雄】
[1941〜 ]建築家。大阪の生まれ。「住吉(すみよし)の長屋」で注目を集め日本建築学会賞を受賞。コンクリート打ち放しを多用した作風で知られ、茨木春日丘(いばらきかすがおか)教会(光の教会)、表...
あんどう‐つるお【安藤鶴夫】
[1908〜1969]演劇評論家・小説家。東京の生まれ。本姓、花島。愛称「あんつる」。父は義太夫の8代目竹本都太夫(みやこだゆう)。都新聞(東京新聞の前身)の芸能記者として落語・文楽などの伝統芸...
あんどう‐のぶまさ【安藤信正】
[1820〜1871]幕末の老中。磐城(いわき)国平(たいら)藩主。公武合体を図り、皇女和宮(かずのみや)の降嫁を実現。文久2年(1862)江戸城坂下門外で尊王攘夷(そんのうじょうい)派の水戸浪...
あんどう‐ひろしげ【安藤広重】
⇒歌川広重(うたがわひろしげ)
アンドリッチ【Ivo Andrić】
[1892〜1975]ユーゴスラビアの小説家・詩人。ボスニア‐ヘルツェゴビナ生まれ。ボスニアを舞台とした作品で知られる。1961年にノーベル文学賞を受賞。作「ドリナの橋」「トラブニク年代記」「呪...
アンドレーエフ【Leonid Nikolaevich Andreev】
[1871〜1919]ロシアの小説家・劇作家。初期の写実的ヒューマニズムから厭世(えんせい)的、神秘的作風に転じた。二葉亭四迷など日本の作家にも影響を与えた。小説「沈黙」「血笑記」「七死刑囚物語...
アンドロポフ【Yurii Vladimirovich Andropov】
[1914〜1984]ソ連の政治家。1967年、KGB(国家保安委員会)議長に就任。1982年には、ブレジネフの死去をうけて共産党書記長に就任、さらに1983年には最高会議幹部会議長に就任し、ソ...
あんねい‐てんのう【安寧天皇】
記紀で、第3代の天皇。綏靖(すいぜい)天皇の第1皇子。名は磯城津彦玉手看(しきつひこたまでみ)。皇居は片塩浮穴宮(かたしおのうきあなのみや)。
あんねん【安然】
平安前期の天台宗の僧。円仁・遍昭に学び、のちに比叡山五大院に住し、台密(たいみつ)教理を大成。生没年未詳。著「悉曇蔵(しったんぞう)」など。阿覚大師。
あんの‐ひであき【庵野秀明】
[1960〜 ]映画監督・アニメーション作家。山口の生まれ。ブームを巻き起こしたテレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の原作・脚本を手がけ、さらに同シリーズの劇場公開版を監督。のちに実写映画も手...
アンブロシウス【Ambrosius】
[340ころ〜397]ミラノの司教。古代ローマ教会四大教会博士の一。アウグスティヌスをキリスト教に導いた。
アンベードカル【Bhīmrāo Rāmjī Ambedkar】
[1891〜1956]インドの社会改革運動家・政治家。独立インド初代法務大臣。不可触民の集団の一つである「マハール」の出身。米・英国に留学後、不可触民解放運動に挺身(ていしん)。最晩年はマハール...
アンペール【André Marie Ampère】
[1775〜1836]フランスの物理学者。アンペールの法則を発見するなど、電気力学の基礎法則を確立。
あんらくあん‐さくでん【安楽庵策伝】
[1554〜1642]江戸初期の説教僧・茶人・笑話作者。美濃の人。京都誓願寺住職、のち塔頭(たっちゅう)竹林院に隠居し、茶室安楽庵を結ぶ。落語の祖ともいわれる。著「醒睡笑(せいすいしょう)」など。