むらた‐じゅこう【村田珠光】
[1423〜1502]室町中期の茶人。大和の人。幼名は茂吉。一休宗純に参禅。禅院での茶の湯に点茶の本意を会得したといわれ、侘び茶を創始して茶道の開祖となった。
むらた‐せいふう【村田清風】
[1783〜1855]江戸後期の長州藩士。藩主毛利敬親(もうりたかちか)に登用されて藩政改革を推進し、兵制の改革、殖産興業を行い、長州藩興隆の基礎を築いた。むらたきよかぜ。→越荷方
むらた‐はるみ【村田春海】
[1746〜1811]江戸中・後期の歌人・国学者。江戸の人。号、琴後翁(ことじりのおきな)など。通称、平四郎。賀茂真淵に師事。仮名遣いの研究に詳しく、「新撰字鏡」を発見・紹介した。家集「琴後集」...
むらた‐みのる【村田実】
[1894〜1937]映画監督・俳優。東京の生まれ。はじめ新劇界で活躍。小山内薫(おさないかおる)に師事。帰山教正(かえりやまのりまさ)の映画に出演したのち、小山内とともに松竹キネマに入社し「路...
むらの‐しろう【村野四郎】
[1901〜1975]詩人。東京の生まれ。新即物主義による実験的作品を発表、のち存在の根源を重視する実存的な詩風を示した。詩集「体操詩集」「亡羊記」など。
むらの‐とうご【村野藤吾】
[1891〜1984]建築家。佐賀の生まれ。熟達した実務派として知られ、日本生命日比谷ビルなどを設計。文化勲章受章。
ムラビヨフ【Nikolay Nikolaevich Murav'yov-Amurskiy】
[1809〜1881]ロシアの軍人・政治家。1847年、東シベリア総督となり、アムール川地方を占領し、河口にニコライエフスク‐ナ‐アムーレを建設。また、1858年、清と愛琿(アイグン)条約を結ん...
むらまさ【村正】
室町時代、伊勢の刀工。桑名郡千子(せんご)に住み、千子派とも称された。利刃(りじん)をもって名高い。徳川家で、村正の刀による不祥事が相次いだことから、妖刀伝説が生まれた。同名の刀工はほかに数人い...
むらまつ‐しょうふう【村松梢風】
[1889〜1961]小説家。静岡の生まれ。本名、義一。友視(ともみ)の祖父。考証的な人物評伝に独自性を発揮した。作「本朝画人伝」「近世名勝負物語」「残菊物語」など。
むらまつ‐ともみ【村松友視】
[1940〜 ]小説家。東京の生まれ。梢風の孫。編集者を経て執筆活動に入る。プロレスや芸能人をテーマにした独特な語り口の小説で文壇に新風を吹き込む。「時代屋の女房」で直木賞受賞。他に「鎌倉のおば...
むらやま‐かいた【村山槐多】
[1896〜1919]洋画家・詩人。神奈川の生まれ。フォービスムの影響の強い画風で注目されたが、放浪中に夭折(ようせつ)。遺稿集「槐多の歌へる」。
むらやま‐さこん【村山左近】
江戸前期の歌舞伎俳優。堺の人。寛永17年(1640)ごろ、江戸に下って村山座に出演、女方舞踊で一世を風靡(ふうび)した。生没年未詳。
むらやま‐とみいち【村山富市】
[1924〜 ]政治家。大分の生まれ。昭和47年(1972)日本社会党から衆議院議員初当選。細川連立政権が成立した翌年の平成5年(1993)党委員長に選ばれる。翌年、新生党などと対立が生じ連立離...
むらやま‐ともよし【村山知義】
[1901〜1977]劇作家・演出家・小説家。東京の生まれ。前衛美術から演劇に転じ、プロレタリア演劇運動に参加。また新協劇団を結成、後進を育成した。戯曲「暴力団記」、小説「白夜」など。
むらやま‐ゆか【村山由佳】
[1964〜 ]小説家・童話作家。東京の生まれ。童話作家として執筆活動を開始。恋愛小説を発表し若い女性の支持を得て、人気作家となった。「星々の舟」で直木賞受賞。他に「天使の卵(エンジェルス・エッ...
むらやま‐りょうへい【村山竜平】
[1850〜1933]新聞経営者。三重の生まれ。明治14年(1881)大阪で「朝日新聞」を譲渡され、経営に専心。また、明治21年(1888)、「東京朝日新聞」を創刊し、のちに東西の朝日を合併した。
ムリーリョ【Bartolomé Esteban Murillo】
[1617〜1682]スペイン‐バロックの代表的画家。セビーリャ派の指導的存在となり、聖母像などの宗教画や風俗画を描いた。ムリリョ。
ムルナウ【Friedrich Wilhelm Murnau】
[1888〜1931]ドイツの映画監督。サイレント映画時代の巨匠で、表現主義映画の代表者の一人。ドラキュラ伝説を扱った「吸血鬼ノスフェラトゥ」は、幻想映画の傑作とされる。他に「ジキル博士とハイド...
むろい‐みつひろ【室井光広】
[1955〜2019]小説家・文芸評論家。福島の生まれ。図書館司書や予備校の講師を経て文筆の道に入る。「おどるでく」で芥川賞受賞。他に小説「猫又拾遺」「そして考」「あとは野となれ」、評論に「零の...
むろう‐さいせい【室生犀星】
[1889〜1962]詩人・小説家。石川の生まれ。本名、照道。別号、魚眠洞。「愛の詩集」「抒情小曲集」を発表、叙情詩人として出発。のちに小説も発表。「性に眼覚める頃」「幼年時代」「あにいもうと」...
むろ‐きゅうそう【室鳩巣】
[1658〜1734]江戸中期の儒学者。江戸の人。名は直清。別号、滄浪。加賀前田家に仕え、藩命により木下順庵に学び、朱子学を信奉。のち、新井白石の推挙で将軍徳川吉宗の侍講となる。著「六諭衍義(り...
ムンク【Edvard Munch】
[1863〜1944]ノルウェーの画家。愛と死・孤独・不安などのテーマを象徴的に描き、表現主義の先駆者の一人とされる。版画も制作。作「叫び」など。
ムン‐ジェイン【文在寅】
[1953〜 ]韓国の政治家。第19代大統領。朝鮮戦争時に脱北した家族のもとで育つ。学生運動などを経て、盧武鉉(ノムヒョン)とともに弁護士事務所を開業。盧が大統領となると民間から政権入りした。2...
ムーア【George Edward Moore】
[1873〜1958]英国の哲学者。分析哲学を提唱。新実在論を説き、倫理学上の善は直接的に自明な本有的価値であり、定義不可能とした。著「倫理学原理」など。
ムーア【Henry Moore】
[1898〜1986]英国の彫刻家。生命感あふれる、有機的形態の抽象彫刻を制作。
ムーア【Thomas Moore】
[1779〜1852]アイルランドの詩人。独立運動に参加、国民詩人として名声を博した。「アイルランド歌謡集」、長詩「ララ‐ルーク」など。
ムージル【Robert Musil】
[1880〜1942]オーストリアの小説家。第一次大戦前後のオーストリアの世相を描いた未完の大作「特性のない男」は、20世紀文学を代表する作品の一つに数えられる。ほかに、長編「若いテルレスの惑い...
ムーニエ【Emmanuel Mounier】
[1905〜1950]フランスのカトリック哲学者。「エスプリ」誌を創刊。キリスト教的実存主義・人格主義の立場から社会正義を主張。著「人格主義宣言」「人格主義とは何か」など。