じゅうあくごぎゃく【十悪五逆】
十悪業と五逆罪。転じて、ありとあらゆる悪行あくぎょう。
じゅうおうむげ【縦横無礙】
[名・形動]どの方面にも妨げになるもののないこと。物事が自由自在にできること。また、そのさま。「—な(の)境地」
じゅうおうむじん【縦横無尽】
自由自在に物事を行うさま。思う存分に。四方八方に限りない意から。▽「縦横」はたてとよこ。四方八方。転じて、自分の思うとおりに振る舞うさま。自由自在に。「無尽」は尽き窮まることがないこと。
じゅうこうちょうだい【重厚長大】
どっしりとして大きいさま。重く厚く、長く大きい意から。物や人の性格などについていう。
じゅうごしがく【十五志学】
十五歳のこと。将来を見据え、志す道を決めるべき年齢とされる。
じゅうしゅうちょうさん【獣聚鳥散】
統率も規律もなく、ただ集まっているようす。無秩序に集まったかと思うと、ただ散らばるような集まりのたとえ。
じゅうじゅうきんかい【十重禁戒】
仏道修行のうえで、菩薩(ぼさつ)の守らなければならない10の重要な戒律。顕教では、梵網経に説く、不殺・不盗・不淫・不妄語・不酤酒・不説四衆過・不自讃毀他・不慳惜加毀・不瞋心不受悔・不謗三宝の十戒...
じゅうぜんじゅうび【十全十美】
完全で全く欠点のないこと。すべてがそろって完全なさま。▽「十全」は完全なこと、少しの欠点もないこと。「十美」も完璧かんぺきで、非の打ちどころのないさま。
じゅうぜんばんじょう【十善万乗】
《十善の徳と万乗の富の意から》天子の位。
じゅうとおうまつ【縦塗横抹】
気ままに、また、乱雑に書きなぐること。▽「塗」はぬる。「抹」はぬる。また、ぬり消す。「縦…横…」は自由自在に、思うままにの意。
じゅうにんといろ【十人十色】
考え・好み・性質などが、人によってそれぞれに異なること。
じゅうねんいちじつ【十年一日】
長い間たっているにもかかわらず、何も変わっていないこと。同じ状態がずっと続いて、進歩や発展がないさま。また、一つのことを忍耐強く守り続けること。
じゅうねんいっけん【十年一剣】
長い間、武術の修練を積むこと。また、武術の修練を積み、力を発揮する機会を待つこと。十年の間ひと振りの剣を磨く意から。▽「十年、一剣を磨みがく」の略。
じゅうねんひとむかし【十年一昔】
世の中の移り変わりが激しいことのたとえ。十年という年月を区切りとして、それ以前は昔のように思われるということ。
じゅうのうせいごう【柔能制剛】
弱いと思われた者でも、強い者に勝つこと。柔軟性に富んだ者は、硬直した剛の者より強いということ。「柳に雪折れなし」と同意。
じゅうふうごう【十風五雨】
十日に一度風が吹き、五日に一度雨が降る。農業に最適な気候のこと。農作物の生育にとって順調な天候のこと。また、万事、平穏なこと。
じゅうべんじゅうぎ【十便十宜】
画題の一。中国、清の文人李笠翁(李漁)が、山居にはそれぞれ10の便と宜とがあるとうたった詩を主題としたもの。池大雅(いけのたいが)・与謝蕪村合作の画帖が有名。
じゅうまんおくど【十万億土】
この世から、阿弥陀仏あみだぶつがいるという極楽浄土に至るまでの間に、無数にあるという仏土。転じて、極楽浄土のこと。非常に離れている意味にも用いられる。▽仏教語。「億」は非常に大きな単位の意で、「十万億土」は非常に多いという意味。
じゅくしもくそう【熟思黙想】
黙って、心を平静にしてじっくりと考えること。▽「熟思」は十分に考える、よく考えをめぐらすこと。「黙想」は黙って、心を静かにして思いにふけること。
じゅくどくがんみ【熟読玩味】
文章をよく読み、じっくり考えて味わうこと。▽「玩味」はよく味わって食べる意で、物事の意義をよく考え味わうこと。「玩」は「含」とも書く。
じゅくりょだんこう【熟慮断行】
十分に考えた上で、思い切って実行すること。▽「熟慮」は十分に考えをめぐらすこと。「断行」は思い切って行うこと。
じゅげせきじょう【樹下石上】
出家行脚あんぎゃする者の境遇のたとえ。仏道を修行する者が宿とする、道ばたの木の下や石の上の意から。▽仏教語。「下」は「か」とも読む。「石上樹下せきじょうじゅげ」ともいう。
じゅそくたじょく【寿則多辱】
長生きすれば、それだけ恥をかくことも多いということ。また、長く生きることは、多くの恥をさらすことになるということ。
じゅたいこくち【受胎告知】
キリスト教で、天使ガブリエルがヨセフのいいなずけ聖母マリアを訪れ、キリストの身ごもりを告げたこと。古くからキリスト教美術のテーマの一つ。▽「受胎」は身ごもること。
じゅっこうがいしゅ【朮羹艾酒】
薬草を入れた吸い物とヨモギを入れたお酒。
じゅどうじつげつ【寿同日月】
文人画の画題の一。日・月・波・桃を一図に描き、長寿を祝う。
じゅりんのとうりょう【儒林棟梁】
儒学者の中で頭かしらにあたる人。儒学を勉強する仲間うちでの重要な人物。
じゅんいつむざつ【純一無雑】
混じり気がないさま。また、性質などが純粋で偽りや邪心がないこと。▽「純一」「無雑」はともに混じり気のないこと。また、そのさま。
じゅんこうろかい【蓴羹鱸膾】
故郷を懐かしく思い慕う情のこと。▽「蓴羹」は蓴菜じゅんさいの吸い物。「羹」はあつもの・吸い物。「鱸膾」は鱸すずきのなますの意。
じゅんしんむく【純真無垢】
心が清らかで飾り気のないこと。邪心のかけらもなく純粋であること。また、自然のまま、うそ偽りや汚れを知らぬこと。人をだましたり疑ったりすることがないこともいう。
じゅんじょうかれん【純情可憐】
素直で可愛らしいこと。無邪気で愛らしく、いとおしく感じられるようす。
じゅんぷうびぞく【淳風美俗】
人情の厚い美しい風俗や習慣。▽「淳風」は素直で、人情の厚い風俗。「俗」は風習・習慣。「淳」は「醇」とも書く。
じゅんぷうびぞく【醇風美俗】
すなおで人情の厚い、美しい風俗・風習。「—の土地柄」
じゅんぷうまんぱん【順風満帆】
物事がすべて順調に進行することのたとえ。追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意から。▽「順風」は人や船が進む方向に吹く風。追い風のこと。「満帆」は帆をいっぱいに張ること。