おさたけ‐たけき【尾佐竹猛】
[1880〜1946]司法官・歴史学者。石川の生まれ。明大教授。大審院判事・検事。明治維新史・憲政史を研究し、吉野作造と明治文化研究会を作り、「明治文化全集」の編纂(へんさん)など多くの業績を残...
おさだ‐しゅうとう【長田秋濤】
[1871〜1915]劇作家・翻訳家。静岡の生まれ。本名は忠一。演劇改良やフランス文学の紹介に努めた。ユゴー「椿姫」の訳や、「図南録」などの著書がある。
おさだ‐ひろし【長田弘】
[1939〜2015]詩人。福島の生まれ。早稲田大学在学中より詩誌の編集に携わり、昭和40年(1965)第一詩集「われら新鮮な旅人」を発表。親しみやすく平易な言葉で、現代社会のありようを描いた。...
おさない‐かおる【小山内薫】
[1881〜1928]劇作家・演出家・小説家。広島の生まれ。雑誌「新思潮」を創刊。2世市川左団次と自由劇場を、土方与志(ひじかたよし)と築地小劇場を創立、新劇の確立に尽力。戯曲「息子」、小説「大...
おさふね‐ながみつ【長船長光】
鎌倉時代の刀工。備前の人。長船派の祖、光忠の子といわれるが、同名が数代続いている。足利将軍の宝刀「大般若長光」の作者とされる。生没年未詳。
おさべ‐ひでお【長部日出雄】
[1934〜2018]小説家。青森の生まれ。郷里である津軽に取材した小説を多く執筆。「津軽世去れ節」「津軽じょんから節」で直木賞受賞。太宰治の評伝「桜桃とキリスト」で大仏次郎賞を受賞。他に「鬼が...
おさらぎ‐じろう【大仏次郎】
[1897〜1973]小説家。神奈川の生まれ。本名、野尻清彦。「鞍馬天狗」で大衆作家として認められる。著「赤穂浪士」「帰郷」「パリ燃ゆ」「天皇の世紀」など。文化勲章受章。
おざき‐かずお【尾崎一雄】
[1899〜1983]小説家。三重の生まれ。志賀直哉に師事。ユーモラスな独自の筆致の昭和期の代表的な私小説家。「暢気眼鏡(のんきめがね)」で芥川賞を受賞。他に「虫のいろいろ」「あの日この日」など...
おざき‐こうよう【尾崎紅葉】
[1868〜1903]小説家。東京の生まれ。本名、徳太郎。別号、十千万堂(とちまんどう)など。山田美妙らと硯友社を興し、「我楽多文庫(がらくたぶんこ)」を発刊。泉鏡花・徳田秋声など多くの門人を世...
おざき‐しろう【尾崎士郎】
[1898〜1964]小説家。愛知の生まれ。国士的情熱と正義感にあふれた作品が多い。作「人生劇場」「天皇機関説」など。
おざき‐ほうさい【尾崎放哉】
[1885〜1926]俳人。鳥取の生まれ。本名、秀雄。波乱に富んだ生活の中で、独自の自由律の句境を確立した。句集「大空(たいくう)」。
おざき‐ほつき【尾崎秀樹】
[1928〜1999]文芸評論家。台湾台北市の生まれ。兄秀実(ほつみ)の処刑されたゾルゲ事件を追った「生きているユダ」「ゾルゲ事件」で知られる。中国文学や大衆文学の研究・評論など幅広い分野で活躍...
おざき‐ほつみ【尾崎秀実】
[1901〜1944]評論家。東京の生まれ。中国問題に詳しく、日本の中国侵略に反対していたが、ゾルゲ事件に連座し、検挙されて刑死。著「現代支那論」、獄中書簡集「愛情はふる星のごとく」など。
おざき‐まさよし【尾崎雅嘉】
[1755〜1827]江戸後期の国学者。大坂の人。通称、春蔵。号、蘿月・華陽。和漢のほか歌もよくした。著「群書一覧」「百人一首一夕話(ひとよがたり)」など。
おざき‐ゆきお【尾崎行雄】
[1858〜1954]政治家。神奈川の生まれ。号、咢堂(がくどう)。明治15年(1882)立憲改進党の創立に参加。第1回総選挙以来、連続25回当選、代議士生活63年。東京市長・文相・法相を歴任。...
おざわ‐えいたろう【小沢栄太郎】
[1909〜1988]俳優・演出家。東京の生まれ。プロレタリア演劇運動を経て、千田是也・東野英治郎らと俳優座を創立。映画やテレビでも活躍。代表作に「雨月物語」など。
おざわ‐しょういち【小沢昭一】
[1929〜2012]俳優。東京の生まれ。俳優座養成所を経て俳優デビューし、多くの舞台や映画などに出演。ラジオ番組のパーソナリティーとしても活躍した。民俗芸能の研究にも業績を残し、香具師(やし)...
おざわ‐せいじ【小沢征爾】
[1935〜2024]指揮者。満州の生まれ。斎藤秀雄から指揮を学ぶ。短大卒業後に単身渡仏し、昭和34年(1959)のブザンソン国際青年指揮者コンクールで優勝。その後、ミュンシュやカラヤンに師事し...
おざわ‐ろあん【小沢蘆庵】
[1723〜1801]江戸中期の歌人。名は玄仲(はるなか)。尾張国犬山藩士。「ただごと歌」を主張、和歌は自然な感情を平淡に歌うべきものとした。著に、家集「六帖詠草」、歌論「蘆かび」など。
オザンファン【Amédée Ozenfant】
[1886〜1966]フランスの画家・美術理論家。1918年、ル=コルビュジェとの共著「キュビスム以後」でピュリスム(純粋主義)を提唱し、その代表的な存在となった。
オシアン【Ossian】
3世紀ごろのアイルランドの伝説的詩人。その作とされるものが英国の詩人マクファーソン[1736〜1796]により翻訳され、ヨーロッパ文壇に大きな反響を呼んだ。
おしい‐まもる【押井守】
[1951〜 ]アニメーション作家・映画監督。東京の生まれ。テレビアニメ「一発貫太くん」でアニメ演出家としてのスタートを切る。「うる星やつら オンリー・ユー」でアニメ映画の監督デビュー。「GHO...
オシエツキー【Carl von Ossietzky】
[1889〜1938]ドイツの平和運動家。第一次大戦後から反戦平和運動を指導し、ナチスにより投獄され、獄死。1935年、ノーベル平和賞受賞。
おしかわ‐しゅんろう【押川春浪】
[1876〜1914]小説家。愛媛の生まれ。本名、方存(まさあり)。冒険小説で有名。著「海底軍艦」「武侠の日本」「新日本島」など。
おしち【お七】
⇒八百屋(やおや)お七
おしゃか‐さま【御釈迦様】
釈迦(釈迦牟尼)の敬称。「—でも気がつくまい」 灌仏会(かんぶつえ)のこと。
おじま‐すけま【小島祐馬】
[1881〜1966]中国思想史家。高知の生まれ。京大教授、京大人文科学研究所初代所長。著作に「古代支那研究」「中国思想史」など。
オストロフスキー【Aleksandr Nikolaevich Ostrovskiy】
[1823〜1886]ロシアの劇作家。ロシア‐リアリズム演劇の祖。作「内輪のことだ、勘定はあとで」「雷雨」「森林」など。
オストロフスキー【Nikolay Alekseevich Ostrovskiy】
[1904〜1936]ソ連の作家。革命運動で活躍。自伝的小説「鋼鉄はいかに鍛えられたか」など。
オストワルト【Friedrich Wilhelm Ostwald】
[1853〜1932]ドイツの物理化学者。酸と塩基の化学親和力、反応速度論と触媒の作用などを研究。1909年、ノーベル化学賞受賞。著「化学の学校」など。
オスマン【Osman】
(1世)[1258〜1326]オスマン帝国の初代君主。在位1299〜1326。小アジアのトルコ系遊牧民の族長エルトゥルルの子。オスマン=ベイ。オットマン。
オズボーン【John Osborne】
[1929〜1994]英国の劇作家。既成の社会秩序を批判する処女戯曲「怒りをこめてふり返れ」で世に衝撃を与え、「怒れる若者たち」という言葉を生んだ。
おぜき‐さんえい【小関三英】
⇒こせきさんえい
おぜ‐ほあん【小瀬甫庵】
[1564〜1640]安土桃山・江戸初期の儒学者・医者。尾張の人。名は道喜。豊臣秀次・堀尾吉晴・前田利常に仕えた。著「太閤記」「信長記」など。
おたか‐ひさただ【尾高尚忠】
[1911〜1951]指揮者・作曲家。東京の生まれ。尾高朝雄の弟。ウィーンに留学。指揮法をワインガルトナーに学ぶ。日本交響楽団の常任指揮者となり、日本の交響楽運動に貢献。死後、作曲に関する「尾高...
おだ‐うらく【織田有楽】
[1547〜1622]安土桃山・江戸初期の武将。信秀の子。信長の弟。名は長益。兄の死後、一時は豊臣秀吉と対立したが、のち秀吉に仕え、大坂夏の陣の直前、京都に隠棲して風流を友とした。利休高弟七人の...
おだ‐うらくさい【織田有楽斎】
⇒織田有楽
おだか‐ともお【尾高朝雄】
[1899〜1956]法哲学者。朝鮮の生まれ。東大教授。国民主権と天皇制の調和を求め、また、マルクス主義法思想を批判。法哲学の啓蒙(けいもう)に尽力。
おだぎり‐ひでお【小田切秀雄】
[1916〜2000]文芸評論家。東京の生まれ。昭和16年(1941)「万葉の伝統」刊行。戦後、雑誌「近代文学」創刊に参加。著書に「民主主義文学論」「頽廃(たいはい)の根源について」「私の見た昭...
おだ‐さくのすけ【織田作之助】
[1913〜1947]小説家。大阪の生まれ。大阪庶民の生活を描いた作家として知られる。小説「夫婦善哉(めおとぜんざい)」「世相」「土曜夫人」、評論「可能性の文学」など。
おだ‐じゅんいちろう【織田純一郎】
[1851〜1919]翻訳家・批評家。京都の生まれ。旧姓、丹羽(にわ)。英国に留学して法律を修めた。帰国後、翻訳小説「花柳春話」で名声を得る。のち「大阪朝日新聞」などの主筆としても活動。
おだ‐たけお【小田岳夫】
[1900〜1979]小説家。新潟の生まれ。本名、武夫。外務省書記として中国杭州に赴任。「城外」で芥川賞受賞。他に「魯迅(ろじん)伝」「紫禁城の人」など。
おだに‐せいいちろう【男谷精一郎】
[1798〜1864]江戸後期の幕臣・剣客。直心影(じきしんかげ)流の達人で、江戸に道場をもつ。のち、講武所頭取兼剣術師範役をつとめ、後世剣聖と呼ばれた。
おだに‐の‐かた【小谷の方】
[1547〜1583]織田信長の妹。名は市(いち)。小谷城主浅井長政に嫁ぎ、長政の没後、柴田勝家に再嫁。羽柴秀吉に攻められ、勝家とともに自刃。淀君、崇源院の母。お市の方。
おだの‐なおたけ【小田野直武】
[1750〜1780]江戸中期の洋風画家。秋田藩士。平賀源内に西洋画法を学び、のち江戸で活躍。「解体新書」の挿絵を描いた。
おだ‐のぶかつ【織田信雄】
[1558〜1630]安土桃山・江戸初期の武将。信長の次男。名は「のぶお」とも。豊臣秀吉と小牧・長久手で戦ったが、その後に和睦(わぼく)。大坂の陣では徳川家康に味方し、大和国宇陀郡松山に5万石を...
おだ‐のぶたか【織田信孝】
[1558〜1583]安土桃山時代の武将。信長の三男。本能寺の変後、豊臣秀吉とともに明智光秀を破った。のち、柴田勝家とともに秀吉と対立。兄信雄に攻められて降伏し、自殺。
おだ‐のぶただ【織田信忠】
[1557〜1582]安土桃山時代の武将。信長の長男。父に従い転戦し、岐阜城主となった。甲斐(かい)に攻め入り、武田勝頼を攻め滅ぼしたが、本能寺の変で宿所の妙覚寺を攻められ自殺。
おだ‐のぶなが【織田信長】
[1534〜1582]戦国・安土桃山時代の武将。信秀の子。桶狭間(おけはざま)に今川義元を討って尾張一国を統一。のち、京都に上って比叡山を焼き、浅井氏・朝倉氏を破り、将軍足利義昭(あしかがよしあ...
おだ‐のぶひで【織田信秀】
[1508〜1551]戦国時代の武将。尾張の人。信長の父。今川義元・斎藤道三と対立。のち、斎藤氏と和睦(わぼく)して道三の娘を信長の妻とした。