けし‐ぬい【芥子繍い】
日本刺繍(ししゅう)の一。織り糸を1本ずつ一定の間隔にすくって布の表面に小さな点をつくる刺し方。縫い紋に多く用いる。
け‐しね【褻稲/食稲】
農家の自家食用の穀物。けせね。きすね。
けし‐びな【芥子雛】
きわめて小さな雛人形。豆雛。
けし‐ふん【消し粉】
金銀の箔(はく)を膠(にかわ)などと混ぜて乾燥し、もんで粉末にしたもの。蒔絵(まきえ)に用いる。
けしふん‐まきえ【消し粉蒔絵】
薄い絵漆で描いた上に消し粉を蒔きつけて乾燥させた、最も安価な蒔絵。消し粉蒔立(まきたて)。
けし‐ぼうず【芥子坊主】
1 外皮のままの、球形のケシの果実。《季 夏》「首ふって花と踊るや—/八束」 2 子供の頭髪で、頭頂だけ毛を残し、...
けし‐ぼん【芥子本】
江戸時代に版行された、小説や童話などの小形の本。5、6枚から12、3枚綴(と)じを一部とした。豆本。
けし‐まく【消し幕】
歌舞伎で、死んだ役の人物を舞台から退場させるとき、見物人に見えないように後見(こうけん)がかざす黒または赤の布。
けし‐むらさき【滅紫】
くすんだ紫色。めっし。
け‐しゃく【掛錫/挂錫】
修行僧が行脚(あんぎゃ)の途中で他の寺にとどまること。かしゃく。
けし‐やき【芥子焼(き)】
1 密教で、カラシナの種子を用いて護摩(ごま)をたくこと。 2 江戸時代の菓子の一。紅梅焼きのような方形のせんべい...
け‐しゅ【化主】
1 《教化(きょうけ)の主の意》仏のこと。転じて、高徳の僧。 2 新義真言宗で、管長または寺の住職の敬称。 3 市...
けしゅう【怪しう/異しう】
[副]《形容詞「け(怪)し」の連用形「けしく」のウ音便形から》 1 程度のはなはだしいさま。非常に。「—つつましき...
怪(け)しうはあら◦ず
1 容姿や気だてがそれほど悪くない。たいして劣っていない。「—◦ず、かたち心ばせなど侍るなり」〈源・若紫〉 2 芸...
け‐じゅす【毛繻子】
縦糸に綿糸、横糸に毛糸を用いて織った綾織物。滑らかでつやがある。
けし‐ゆ【芥子油】
⇒けしあぶら(芥子油)
け‐しょう【化生】
[名](スル) 1 仏語。四生(ししょう)の一。母胎や卵などからでなくて、忽然(こつぜん)として生まれるもの。天界...
け‐しょう【化粧/仮粧】
[名](スル) 1 紅(べに)やおしろいなどを使って、顔を美しく見えるようにすること。つくり。けそう。「念入りに—...
け‐しょう【顕証】
[名・形動ナリ]「けんしょう」の撥音の無表記。「勢ひ殊(こと)に住み満ち給へれば、—に人しげくもあるべし」〈源・玉鬘〉
け‐しょう【懸想】
⇒けそう(懸想)
けしょう‐いくさ【化粧軍】
形ばかりの見せかけの戦い。「—にてある間、かくるは易けれども」〈幸若・屋島軍〉
けしょう‐いた【化粧板】
1 表面をかんなで削ってきれいにした板。 2 「けしょうのいた」に同じ。
けしょう‐かなぐ【化粧金具】
建築物や家具などに、装飾や補強のために取り付ける金具。けしょうがね。
けしょう‐がけ【化粧掛(け)】
陶磁器で、仕上がりを美しく見せるため、素地(きじ)にきめの細かい白土(はくど)をかけること。
けしょう‐がみ【化粧紙】
1 「力紙(ちからがみ)3」に同じ。 2 顔のおしろいを落とすのに用いる紙。おしろい紙。
けしょう‐がわ【化粧革】
1 美しい絵や模様の描いてある革。 2 靴のかかとの底部につける厚革。
けしょう‐くずれ【化粧崩れ】
化粧が汗や脂のために、はげ落ちてしまうこと。
けしょう‐こまい【化粧木舞】
軒下にあらわれている木舞。
けしょう‐ごえ【化粧声】
歌舞伎で、荒事(あらごと)の主役の動きに合わせて舞台上の端役たちが唱和する掛け声。
けしょう‐した【化粧下】
「白粉下(おしろいした)」に同じ。
けしょう‐しつ【化粧室】
1 化粧や身づくろいをするための部屋。 2 洗面所。便所。
けしょう‐じお【化粧塩】
魚の焼き上がりを美しくするために、焼く直前に振りかけたり、尾やひれにまぶしたりする塩。
けしょう‐すい【化粧水】
皮膚に栄養を与え、滑らかにするために用いる液状の化粧品。
けしょう‐せっけん【化粧石鹸】
顔やからだを洗うのに用いる刺激の少ない上質の石鹸。
けしょう‐だい【化粧台】
1 化粧道具をのせておく台。 2 部屋の装飾として置く台。
けしょう‐だち【化粧立ち】
1 相撲で、力士が仕切り直しをするとき、清めの塩を取りに立つこと。 2 相撲の立ち合いで、立つ気がないのに立ち上が...
けしょう‐だち【化粧裁ち】
書物の製本のとき、小口(こぐち)と天地をきれいに断裁すること。仕上げ裁ち。
けしょう‐だな【化粧棚】
床の間や書院などのわき上部に設ける飾り棚。棚板を4枚用いる。
けしょう‐だるき【化粧垂木】
軒下や室内に見えている装飾的な垂木。→野垂木(のだるき)
けしょう‐だんす【化粧箪笥】
衣装用の箪笥に鏡台を組み合わせたもの。
けしょう‐でん【化粧田】
中世および近世初期、上級武士の家で娘が嫁ぐとき、化粧料として持参した田地。江戸時代には農民の娘が嫁ぐ場合にもあった...
けしょう‐なおし【化粧直し】
1 くずれた化粧を直すこと。 2 建物などの外観をきれいに直すこと。
けしょう‐なわ【化粧縄】
酒樽などの、装飾のためにかけた縄。
けしょう‐の‐いた【化粧の板】
鎧(よろい)の札(さね)と金具廻(かなぐまわり)をとじつけた上を飾る、染め革で包んだ細い横板。けしょういた。
けしょう‐の‐もの【化生の者】
ばけもの。へんげ。妖怪。「—なりとも、其数には洩れぬなるべし」〈鴎外訳・即興詩人〉
けしょう‐ばこ【化粧箱】
1 化粧道具を入れる箱。 2 進物品などを入れるために、装飾を施した箱。「—入りの缶詰セット」
けしょうばり‐ごうはん【化粧張り合板】
チーク・ローズウッドなど高級木材で作った薄い板を表面に意匠的に張り合わせた合板。
けしょう‐ひん【化粧品】
化粧に用いる品。ファンデーション・口紅・マスカラ・アイシャドーなどのメーキャップ化粧品、肌を整えるための基礎化粧品...
けしょう‐ふで【化粧筆】
化粧をする際に用いる筆の総称。フェースブラシ、チークブラシ、リップブラシなど。
けしょう‐まく【化粧幕】
1 小紋を染めた幕。歌舞伎などで用いる。雑幕(ぞうまく)。 2 歌舞伎で、一人の俳優が次の扮装(ふんそう)に時間が...