クック【James Cook】
[1728〜1779]英国の軍人・探検家。通称キャプテン=クック。1768年からの3回の世界周航で、太平洋東回り航路を開拓し、英国の太平洋方面進出の基礎を築く。諸島の発見・確認など地理上の功績が多い。
クッツェー【John Maxwell Coetzee】
[1940〜 ]南アフリカ共和国の小説家。大学教授を務めるかたわら小説を執筆し、「マイケル・K」と「恥辱」で2度のブッカー賞を受賞。1987年にエルサレム賞を、2003年にはノーベル文学賞を受賞...
くつき‐まさつな【朽木昌綱】
[1750〜1802]江戸中期の大名。丹波福知山藩主。蘭学・茶道を学び、古銭研究家として知られる。著「新撰銭譜」「西洋銭譜」など。
くつ‐げん【屈原】
[前340ころ〜前278ころ]中国、戦国時代の楚(そ)の政治家・詩人。名は平。原は字(あざな)。楚の王族に生まれ、懐王に仕え内政・外交に活躍したが、讒言(ざんげん)により次の頃襄(けいじょう)王...
くつみ‐けっそん【久津見蕨村】
[1860〜1925]ジャーナリスト・思想家。江戸の生まれ。本名、息忠(やすただ)。自由主義思想家として知られ、「万朝報(よろずちょうほう)」などで評論活動を展開。著作に「自由思想」「無政府主義...
クトゥブッディーン‐アイバク【Quṭb al-Dīn Aibak】
[?〜1210]インド最初のイスラム王朝の王。奴隷から身を起こし、インドを支配した。→奴隷王朝
くどう‐えいいち【工藤栄一】
[1929〜2000]映画監督。北海道の生まれ。ドキュメンタリータッチの集団抗争時代劇を多数手がけた。代表作「十三人の刺客」「大殺陣」など。また、「必殺仕置人」「傷だらけの天使」などのテレビドラ...
くどう‐すけつね【工藤祐経】
[?〜1193]鎌倉初期の武将。伊豆の人。所領の争いから同族の河津祐泰(かわづすけやす)を殺害。のち、その遺児の曽我祐成(そがすけなり)・時致(ときむね)の兄弟に、富士の巻狩りの陣中で殺された。...
くどう‐へいすけ【工藤平助】
[1734〜1801]江戸中期の医師・経世家。紀伊の人。名は球卿。海防・開港貿易・蝦夷地(えぞち)開発を主張、「赤蝦夷風説考」を著し、ロシア南下に対する備えを説いた。
くどん【瞿曇】
《(梵)Gautamaの音写》釈迦(しゃか)が出家する前の本姓。ゴータマ。また、釈迦。くどんみ。
くない‐きょう【宮内卿】
[?〜1204ころ]鎌倉初期の歌人。源師光(みなもとのもろみつ)の娘。後鳥羽院の女房。「千五百番歌合」に参加した歌から若草の宮内卿とよばれ、歌は新古今集以下の勅撰集に40首余り入集。
くにかね【国包】
[1592〜1665]江戸初期の刀工。仙台の人。山城大掾(やましろのだいじょう)を受領し、後年は用恵と号した。
くにきだ‐どっぽ【国木田独歩】
[1871〜1908]詩人・小説家。千葉の生まれ。本名、哲夫。新体詩から小説に転じ、自然主義文学の先駆となる。代表作「武蔵野」「源叔父」「牛肉と馬鈴薯」「運命論者」など。
くにさだ【国貞】
江戸初期の刀工。日向(ひゅうが)の人。本名、藤原国貞。和泉守(いずみのかみ)。京都一条堀川の国広の門人。生没年未詳。 ⇒歌川国貞(うたがわくにさだ)
くにさだ‐ちゅうじ【国定忠次】
[1810〜1851]江戸末期の侠客。上野(こうずけ)の国定村の人。本名、長岡忠次郎。賭場(とば)荒らし・関所破りなどの罪で磔(はりつけ)の刑に処せられた。後世、講談・浪曲・芝居などに脚色。国...
くにしげ【国重】
南北朝時代の刀工。山城長谷部派。正宗の門人という。生没年未詳。
クニッピング【Erwin Knipping】
[1844〜1922]ドイツの気象学者。明治4年(1871)来日。日本政府のお雇い外国人として、測候所の設立、天気予報の開始などを進言。日本の気象事業の発展に尽力した。
くにつぐ【国次】
⇒来国次(らいくにつぐ)
くにつな【国綱】
⇒粟田口国綱(あわたぐちくにつな)
くにとし【国俊】
⇒来国俊(らいくにとし)
くにとも‐とうべえ【国友藤兵衛】
[1778〜1840]江戸後期の科学者・鉄砲鍛冶(てっぽうかじ)。近江(おうみ)の人。名は重恭。号、一貫斎。家は代々、幕府の御用鉄砲鍛冶職。自製の天体望遠鏡で太陽の黒点を観測。また、空気銃・ポン...
くになかのむらじ‐きみまろ【国中連公麻呂】
[?〜774]奈良時代の仏師。百済(くだら)からの渡来人の子孫。東大寺大仏鋳造の事業を指揮し、造東大寺司次官となった。
くに‐の‐みや【久邇宮】
旧宮家の一。明治8年(1875)伏見宮邦家親王の第4王子朝彦(あさひこ)親王が創立。昭和22年(1947)廃号。
くにひろ【国広】
[1531〜1614]安土桃山時代から江戸初期の刀工。日向(ひゅうが)の人。姓は田中。信濃守(しなののかみ)を受領。京都一条堀川に住み、堀川派を立てた。作刀の貫禄と門人の多いことで、新刀界の第一...
くにみつ【国光】
鎌倉後期の刀工。粟田口国綱(あわたぐちくにつな)の子という。通称新藤五。法名、光心。鎌倉に住む。短刀の名人で、太刀は少ない。正宗はその弟子とされる。生没年未詳。 ⇒来国光(らいくにみつ)
くにむね【国宗】
鎌倉中期の刀工。備前道宗の孫、初代国真の子。通称備前三郎。京都を経て鎌倉に定住。新藤五国光はその弟子という。生没年未詳。
くにゆき【国行】
⇒来国行(らいくにゆき)
くによし‐やすお【国吉康雄】
[1889〜1953]洋画家。岡山の生まれ。明治39年(1906)渡米、社会派的画風の中に郷愁を感じさせる作品で国際的に認められ、米国画壇の代表作家の一人となった。
くにより【国頼】
⇒粟田口国頼(あわたぐちくにより)
クヌート【Cnut】
[995ころ〜1035]イングランド王。在位1016〜1035。デンマーク王。在位1018〜1035。ノルウェーとスウェーデンの一部を征服し、一大海洋帝国を建てた。カヌート。
くの‐やす【久野寧】
[1882〜1977]生理学者。愛知の生まれ。名大教授。人体の発汗現象の研究で大きな業績をあげた。文化勲章受章。著「汗」など。
くはら‐ふさのすけ【久原房之助】
[1869〜1965]実業家・政治家。山口の生まれ。久原鉱業所・日立製作所などを創立。金融恐慌後、政界に入り、逓相・政友会総裁を歴任。第二次大戦後公職追放、解除後は中ソ両国との国交回復に尽力した。
くはら‐みつる【久原躬弦】
[1856〜1919]化学者。岡山の生まれ。京都大学総長。日本における有機化学研究の理論的基礎を築いた。著「立体化学要論」など。
くびきり‐あさえもん【首斬浅右衛門】
江戸時代、将軍家の刀剣の試し斬りと処刑の執刀を世襲して行った山田浅右衛門の通称。
クビライ【Khubilai】
⇒フビライ
クフ【Khufu】
古代エジプト第4王朝の王。紀元前26世紀に在位。カイロ南西のギザに世界最大のピラミッドを建立。ギリシャ名はケオプス。→クフ王のピラミッド
クプリーン【Aleksandr Ivanovich Kuprin】
[1870〜1938]ロシアの小説家。さまざまな職を経験したのち、批判的リアリズムに基づいた作品を書いた。作「決闘」「ヤーマ」など。
くぼ‐さかえ【久保栄】
[1900〜1958]劇作家・演出家。北海道の生まれ。築地小劇場文芸部を経て、新築地劇団・新協劇団・東京芸術劇場の結成に参加、劇作・演出・評論に活躍。戯曲「五稜郭(ごりょうかく)血書」「火山灰地...
くぼた‐うつぼ【窪田空穂】
[1877〜1967]歌人・国文学者。長野の生まれ。本名、通治。早大教授。新詩社歌人として出発。万葉・古今・新古今の評釈などにすぐれた業績を残した。詩歌集「まひる野」、歌集「土を眺めて」「鏡葉」など。
くぼた‐べいせん【久保田米僊】
[1852〜1906]日本画家。京都の生まれ。本名、満寛。鈴木百年(すずきひゃくねん)に師事。「国民新聞」の挿絵を担当し、報道画に新分野を切り開いた。
くぼた‐まんたろう【久保田万太郎】
[1889〜1963]小説家・劇作家・俳人。東京の生まれ。俳号、暮雨・傘雨。東京の下町を舞台に、市井の人々の生活と情緒を描いた。文化勲章受章。小説「末枯(うらがれ)」「寂しければ」「春泥」、戯曲...
くぼ‐てんずい【久保天随】
[1875〜1934]漢学者・漢詩人。東京の生まれ。本名、得二。評論・随筆・新体詩などを広く発表。著「白露集」「秋碧吟廬詩鈔」など。
くぼ‐みすみ【窪美澄】
[1965〜 ]小説家。東京の生まれ。平成21年(2009)「ミクマリ」で「女による女のためのR-18文学賞」の大賞を受賞して小説家デビュー。「夜に星を放つ」で第167回直木賞を受賞。
くまい‐けい【熊井啓】
[1930〜2007]映画監督。長野の生まれ。「帝銀事件 死刑囚」で監督デビュー。現代社会・政治問題を扱った実証的な作品で、社会派監督として注目される。代表作は、ダム建設の現実をえぐった「黒部の...
くまおうまる【熊王丸】
南北朝時代の僧。赤松光範(あかまつみつのり)の家臣、宇野六郎の子。父の仇敵である楠木正儀(まさのり)を討とうと、その家臣となったが、かえって恩義を受ける。のち、自ら出家して往生院に赴き、正寛法師...
くまがい‐たいぞう【熊谷岱蔵】
[1880〜1962]医学者。長野の生まれ。東北大学総長。日本における結核の予防と治療に貢献。文化勲章受章。
くまがい‐たつや【熊谷達也】
[1958〜 ]小説家。宮城の生まれ。北海道・東北の厳しい風土や狩猟文化、民話に題材をとった作品を執筆する。「邂逅(かいこう)の森」で直木賞受賞。他に「ウエンカムイの爪」「漂泊の牙(きば)」「マ...
くまがい‐なおざね【熊谷直実】
[1141〜1208]鎌倉初期の武将。武蔵国熊谷の人。はじめ平知盛に仕えたが、のち源頼朝に仕え、一ノ谷の戦いで平敦盛を討った話は有名。建久3年(1192)所領争いに敗れ、自ら髪を切って法然の門に...
くまがい‐なおよし【熊谷直好】
[1782〜1862]江戸後期の歌人。岩国藩士。脱藩して大坂へ行き、香川景樹(かがわかげき)に師事。家集「浦の汐貝」、著「梁塵後抄」など。
くまがい‐もりかず【熊谷守一】
[1880〜1977]洋画家。岐阜の生まれ。フォーブ的な画風から単純化された色面構成の独自の画境を開く。