仏語。迷いの世界に生を受けない意。如来 (にょらい) のこと。

[名](スル)
  1. 不承知」の略。「—の返事を出す」

  1. いやいやながら承知すること。不請

    1. 「なかやどのまえもあるから、—してもっては来たが」〈魯文安愚楽鍋

  1. 仏語。請い望まれなくても救いの手をさしのべること。菩薩 (ぼさつ) の慈悲救済をいう語。

  1. 自分では希望しないこと。いやいやながらすること。

    1. 「町衆は—の袴、肩衣を着て」〈浮・一代女・三〉

  1. 満足しないが、それで我慢すること。

    1. 「とかく乗合はおたがひに、何ぢゃろと—してくれなされ」〈滑・膝栗毛・六〉

  1. 不承2

六衛府 (ろくえふ) 検非違使 (けびいし) 庁などの下級職員。ふせい。ふそう。

[名](スル)きずをおうこと。けがをすること。また、けが。「事故で—する」「—者」

僧侶施主の願いに応じて法会などに行くこと。

魚のすみかになるように木材を水中に投げ入れて作った魚礁

富裕な商人。

「某大病院は—豪家より造費を出し」〈村田文夫・西洋聞見録〉

  1. 日本音楽の十二律の一。基音壱越 (いちこつ) より六律高い音で、中国の十二律の蕤賓 (すいひん) 洋楽の嬰 (えい) ト音にあたる。

  1. 中国の古伝説で、音楽をつかさどる鳧氏が作ったという鐘の意》釣鐘鉦鼓 (しょうこ) 。

[名・形動]《「肖」は似る意》
  1. 取るに足りないこと。未熟で劣ること。また、そのさま。不才。「—ながら誠心誠意努力いたします」「—の身」

  1. 父に、あるいは師に似ないで愚かなこと。また、そのさま。「—な(の)弟子」「—の子」

  1. 不運不幸であること。また、そのさま。

    1. 「身の難に逢ひ—なる時は」〈太平記・二七〉

[代]一人称人代名詞自分をへりくだっていう語。「—儀、この度社命により」

[名・形動]

  1. 不吉であること。また、そのさま。「—な(の)言葉を避ける」

  1. 運の悪いこと。不運

    1. 「極めて—にも値 (あひ) ぬるかな」〈今昔・一九・一四〉

[名・形動]くわしくはわからないこと。はっきりしないこと。また、そのさま。「害者身元は—な(の)ままだ」「作者—」「年齢—」

名称に「府」のつく役所と、名称に「省」のつく役所の総称内閣府と、総務省財務省などの11省がある。「各—」→中央省庁

  1. 父を称する言葉。「お父さん」「とうちゃん」「おやじ」「父上」など。

  1. 人名一部に父親や父系先祖の名が付けられているもの。多く、欧米中東で見られる。パトロニム。

[補説]スコットランド系の「Mac—」(例:MacDonald/ドナルドの子)、アイルランド系の「O'—」(例:O'connell/コンネルの子)、アラブ系の「bin —」(例:bin Lādin/ラディンの子)、ロシア系のミドルネーム(例:Nikita Sergeevich Khrushchyov/セルゲイ=フルシチョフの子ニキータ)、英米系の「—son」(Johnson/ジョンの子)などがあるが、姓として固定化するなどで、実際の父の名とは無関係の場合もある。

出典:青空文庫

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2023年11月