のち‐の‐あおい【後の葵】
賀茂の祭の日に簾(すだれ)などにかけた葵を、祭りが過ぎた後日までそのまま残しておいたもの。「祭過ぎぬれば、—不用な...
のち‐の‐あした【後の朝】
男女が会って一夜をともにした翌朝。きぬぎぬ。後朝(ごちょう)。のちのあさ。「—は残りおほかる心地なむする」〈能因本...
のち‐の‐あやめ【後の菖蒲】
「六日の菖蒲(あやめ)」に同じ。
のち‐の‐おや【後の親】
実の親の死後、親と頼む人。ままおや。「あはれのことや。この姉君や、真人(まうと)の—」〈源・帚木〉
のち‐の‐きく【後の菊】
「十日の菊」に同じ。
のちのこうせつひゃくものがたり【後巷説百物語】
京極夏彦の推理小説。さまざまな妖怪をモチーフに事件を解決していく巷説百物語シリーズの一つ。平成15年(2003)刊...
のち‐の‐こと【後の事】
1 行く末のこと。また、死後のこと。 2 葬式や法要などの、死者をとむらう作法。のちのわざ。「命尽きぬと聞こし召す...
のち‐のち【後後】
1 それよりずっとあと。また、これから先。将来。「—まで語り継がれる」「—役立つだろう」 2 死者の法事をする7日...
のち‐の‐ちゅうしょおう【後中書王】
⇒具平(ともひら)親王
のち‐の‐つき【後の月】
1 次の月。翌月。来月。 2 陰暦8月15日夜の月を初名月というのに対して、9月13日夜の名月。十三夜。豆名月。栗...
のち‐の‐つきみ【後の月見】
陰暦九月十三夜の月見。八月十五夜の月見に対していう。《季 秋》
のち‐の‐ひがん【後の彼岸】
春の彼岸に対して、秋の彼岸のこと。《季 秋》
のち‐の‐ひな【後の雛】
陰暦9月9日の菊の節句に飾る雛。また、8月朔日に飾る雛。春の雛祭りに対していう。秋の雛。《季 秋》「—芒(すすき)...
のち‐の‐ほとけ【後の仏】
釈迦(しゃか)仏のあとを受けて出現する仏。弥勒仏(みろくぶつ)のこと。「あきらけく—の御代までも光伝へよ法のともし...
のち‐の‐やぶいり【後の藪入り】
正月の藪入りに対して、盆の藪入りのこと。《季 秋》→藪入り
のち‐の‐よ【後の世】
1 あとにくる時代。将来。後世。「偉業を—まで伝える」 2 死後の世。来世。あの世。後世(ごせ)。「—まで変わらぬ契り」
のち‐の‐よつ【後の四つ】
近世、吉原で引け時に拍子木を打って知らせる時刻。遊郭の終業時刻が一応正刻四つ(午後10時ごろ)とされていたのに対し...
のち‐の‐わざ【後の業/後の事】
「のちのこと2」に同じ。「はかなく日ごろ過ぎて、—などにもこまかにとぶらはせ給ふ」〈源・桐壺〉