わらじ‐ずれ【草鞋擦れ】
わらじの緒で足の皮がむけて痛むこと。わらじくい。
わらじ‐せん【草鞋銭】
わらじを買うぐらいの金。旅費としてのわずかの金銭。
わらじ‐だいおう【草鞋大王】
仁王門の仁王のこと。祈願の人がその前にわらじをぶら下げるところからいう。
わらじ‐ばき【草鞋穿き】
「わらじがけ1」に同じ。
わらじ‐むし【草鞋虫】
等脚目ワラジムシ科の甲殻類の総称。落ち葉などの間などにすむ。体長約1センチ、平たい紡錘形で体節が並び、灰褐色。おめ...
草鞋(わらじ)を脱(ぬ)・ぐ
1 旅を終える。 2 旅の途中で宿泊する。旅宿に落ち着く。 3 各地を転々とするばくち打ちなどが、ある土地に来て一...
草鞋(わらじ)を穿(は)・く
1 旅に出る。 2 罪を犯したばくち打ちなどが、土地を離れる。「長の—・く」 3 売買の時などに、値段を偽って上前...
ワラス
ペルー中部の都市。同国最高峰のワスカラン山をはじめ、アンデス山脈の山々に囲まれた高原に位置する。ワスカラン国立公園...
わら‐すさ【藁苆/藁寸莎】
わら・古縄などを刻んだ壁土の補強剤。
わら‐すじ【藁筋】
わらの細いもの。また、わらしべ。「䗈(あぶ)…とらへて、腰をこの—にてひきくくりて」〈宇治拾遺・七〉
わら‐すべ【藁稭】
「わらしべ」に同じ。
わら‐すぼ【藁素坊】
ハゼ科の海水魚。全長約30センチ。体はウナギ形で暗緑色。日本では有明海にだけみられ、干潟の泥中にトンネルを作ってす...
わら‐ぞうり【藁草履】
わらで編んだ草履。
ワラッタ
⇒ウワラタ
わら‐づか【藁塚】
脱穀後のわら束を刈田やあぜに円筒形に積み上げたもの。わらにお。《季 秋》「日の出待つ霜の—地に充てり/欣一」
わら‐づと【藁苞】
わらを束ね、中へ物を包むようにしたもの。また、その苞で包んだ土産物・贈り物。「—に入った納豆」
藁(わら)で束(たば)ねても男(おとこ)は男(おとこ)
わらで頭髪を束ねるような貧しい男でも、男には男としての値うちがある。
わら‐なわ【藁縄】
わらをなって作った縄。
わら‐にお【藁にお】
稲わらを積み上げたもの。
藁(わら)にも縋(すが)る
せっぱつまったときには、頼りにならないものでも頼りにすることのたとえ。溺(おぼ)れる者は藁をもつかむ。「—思い」
わら‐にんぎょう【藁人形】
わらで作った人形。おもちゃとしてのほかに、実際の人間の代わりに傷つけて相手を呪(のろ)うのにも用いる。
藁(わら)の上(うえ)から
《昔、出産の床にわらを敷いたところから》生まれたときから。生まれるとすぐに。「—育て上げる」
わらわ‐おい【童生ひ】
幼少のときからの成長のさま。「仲忠が—のあやしさを」〈枕・八三〉
わらわ・し【笑はし】
[形シク]《動詞「わら(笑)う」の形容詞化》おかしい。笑いたくてたまらない。「説法しすましたりと—・しくぞ思はれけ...
わらわべ‐いさかい【童部諍ひ】
子供どうしのけんか。「わが子も人の子も、ともに—なり」〈宇治拾遺・一〇〉
わら‐ばい【藁灰】
わらを焼いてできた灰。
わら‐ばんし【藁半紙】
わらまたは木材パルプの繊維にミツマタやコウゾの繊維をまぜて漉(す)いた粗末な半紙。ざら紙。
わらび【蕨】
1 コバノイシカグマ科の多年生のシダ。草原など日当たりのよい所に生え、高さ約1メートル。葉は3回羽状に裂け、羽片の...
わらび【蕨】
埼玉県南東部の市。もと中山道の宿場町。綿織物の双子縞(ふたこじま)の産地として発展した。面積は約5平方キロメートル...
わら‐び【藁火】
わらを燃やしてたく火。
わらび‐こ【蕨粉】
ワラビの根茎からとったでんぷん。蕨餅(わらびもち)、蕨のりの材料。
わらび‐し【蕨市】
⇒蕨
わらび‐で【蕨手】
《「わらびて」とも》 1 若葉がまだ開かず先がこぶしのように巻いている早蕨(さわらび)。 2 早蕨のような先端が巻...
わらびで‐の‐たち【蕨手の太刀】
古代の刀剣の形式の一。柄頭(つかがしら)が蕨手状の鉄剣。古墳時代から奈良・平安時代にかけて用いられた。東北地方から...
わらび‐なわ【蕨縄】
ワラビの根からでんぷんをとったあとの繊維をなって作った縄。色が黒く、じょうぶで水にも強い。
わらび‐のし【蕨熨斗】
贈り物の上書きや引き幕などに、「のし」という字を、蕨手のように書くこと。また、その文字。
わらび‐のり【蕨糊】
蕨粉で作ったのり。粘着力が強いので、柿渋で溶いて傘やちょうちんなどをはるのに用いた。
わらび‐ぼうき【蕨箒】
ワラビの茎や葉を束ねて作った庭ぼうき。
わらび‐もち【蕨餅】
蕨粉に水と砂糖を加えて練り、冷やし固めた餅。黄な粉をまぶして食べる。《季 春》
ワラビー
カンガルー科の哺乳類のうち、小形の一群。ウサギ大から、立ち上がると1メートルを超すものまであり、体形はカンガルーに...
わら‐ふた【藁蓋/円座】
⇒わろうだ(藁蓋)
わら‐ふで【藁筆】
わらしべで作った筆。「機に乗じては—に腕前示す荒事師」〈伎・暫〉
わら‐ぶとん【藁布団/藁蒲団】
綿の代わりにわらを中に詰めた布団。
わら‐ぶき【藁葺き】
わらで屋根をふくこと。また、その屋根。「—の家」「—屋根」
わらべ【童】
《「わらんべ」の撥音の無表記から》子供。児童。わらわ。
わらべ‐うた【童歌】
昔から子供に歌いつがれてきた歌。また、子供に歌って聞かせる歌。遊びに伴うものが多い。手まり歌や数え歌など。
わらべ‐し・い【童しい】
[形][文]わらべ・し[シク]子供っぽい。子供じみている。「それも口まね—・しい」〈浄・薩摩歌〉
わらべ‐すかし【童賺し】
子供だまし。「—の猿松の風車をするなど」〈浮・永代蔵・六〉
わらべ‐な【童名】
「わらわな(童名)」に同じ。「梅がえが幼名と、松山が—を取り違へた」〈浮・名代紙衣〉
わら‐ぼうき【藁箒】
わらで作ったほうき。