もの‐なげか・し【物嘆かし】
[形シク]なんとなく嘆かわしい。「なほつねに—・しく、世の中、心にあはぬ心地して」〈枕・三一五〉
もの‐なげき【物嘆き】
心配。苦労。悲嘆。「公家、私今の—にして、しづ心なし」〈栄花・浦々の別〉
もの‐な・し【物無し】
[形ク]何にもならない。「懐酒のぬくもり燗(かん)冷めては—・しと」〈浮・御前義経記・一〉
もの‐なつかし・い【物懐かしい】
[形][文]ものなつか・し[シク]なんとなく心が引かれる様子である。なんとなくなつかしい。「ふと—・しい気分になっ...
ものなら
[接助]《形式名詞「もの」+断定の助動詞「だ」の仮定形「なら」から》動詞・動詞型助動詞の連体形に付く。 1 (可能...
もの‐なら・う【物習ふ】
[動ハ四]学問をする。物学ぶ。「今はわが娘—・ひつべきほどになりにたり」〈宇津保・俊蔭〉
物(もの)ならず
たいしたことではない。問題ではない。「大の男も—」〈曽我・一〉
もの‐ならわし【物習はし】
物事を習わせること。学問をさせること。「むかし仲麿(なかまろ)をもろこしに—につかはしたりけるに」〈古今・羇旅歌・左注〉
もの‐なり【物成】
1 田畑からの収穫。 2 江戸時代の年貢。本途物成(ほんとものなり)と小物成(こものなり)とがあったが、特に本途物...
もの‐なれ【物慣れ/物馴れ】
[名](スル)物事になれていること。世故(せこ)にたけていること。「—した応対」
ものなれ‐よ・る【物慣れ寄る/物馴れ寄る】
[動ラ四]なれ親しんで近くに寄る。なじむ。「我も人もいとあしかるべきことと思ひ知りて—・ることもなかりけり」〈源・匂宮〉
もの‐な・れる【物慣れる/物馴れる】
[動ラ下一][文]ものな・る[ラ下二] 1 物事になれる。熟練する。「—・れたようすの店員」 2 世事に通じる。世...