たかやま‐そうぜい【高山宗砌】
⇒宗砌(そうぜい)
たかやま‐ちょぎゅう【高山樗牛】
[1871〜1902]評論家。山形の生まれ。本名、林次郎。東大在学中に小説「滝口入道」を発表し、「帝国文学」発刊に参加。「太陽」を主宰。日本主義を唱えた。のちニーチェの思想を賛美し、晩年は日蓮に...
たかやま‐はねこ【高山羽根子】
[1975〜 ]小説家。富山の生まれ。平成22年(2010)、短編小説「うどん キツネつきの」で創元SF短編賞の佳作を受賞し作家デビュー。「首里の馬」で第163回芥川賞を受賞した。
たかやま‐ひこくろう【高山彦九郎】
[1747〜1793]江戸中期の勤王家。上野(こうずけ)の人。名は正之。諸国を行脚して勤王思想を提唱。時勢に憤激して九州久留米で自刃。林子平・蒲生君平(がもうくんぺい)とともに、寛政の三奇人の一人。
たかよし‐しんのう【尊良親王】
⇒たかながしんのう(尊良親王)
たからい‐きかく【宝井其角】
[1661〜1707]江戸前期の俳人。蕉門十哲の一人。江戸の人。初め、母方の姓榎本を名のった。別号、宝晋斎・晋子など。「虚栗(みなしぐり)」「枯尾華」を編集し、蕉風の発展に尽力。芭蕉没後は洒落ふ...
たからい‐ばきん【宝井馬琴】
講談師。 (5世)[1903〜1985]愛知の生まれ。本名、大岩喜三郎。講談協会会長を務め、「寛永三馬術」「加賀騒動」などを得意とした。 (6世)[1935〜2015]静岡の生まれ。本名、山...
たきい‐こうさく【滝井孝作】
[1894〜1984]小説家・俳人。岐阜の生まれ。俳号、折柴(せっさい)。初め河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)に師事。のち長編小説「無限抱擁」で、独特の私小説作家として知られるようになった。句...
たき‐かくだい【滝鶴台】
[1709〜1773]江戸中期の医師。長門(ながと)の人。名は長愷。通称、弥八。儒学を山県周南・服部南郭に学び、医学を山脇東洋らに学んだ。また、仏教・和歌・国史にも通じた。
たき‐かてい【滝和亭】
[1832〜1901]幕末から明治の画家。江戸の生まれ。本名、謙。字(あざな)は子直。別号、蘭田。南画を学び、花鳥画にすぐれた。
たきかわ‐ゆきとき【滝川幸辰】
[1891〜1962]刑法学者。岡山の生まれ。京都帝国大学教授のときに滝川事件が起きて休職を命じられた。第二次大戦後に復職し、その後法学部長・総長を歴任。著「刑法講義」「激流」など。→滝川事件 ...
たきがわ‐かずます【滝川一益】
[1525〜1586]安土桃山時代の武将。近江(おうみ)の人。名は彦右衛門。織田信長の臣として伊勢の長島城主。次いで関東管領として上野(こうずけ)の厩橋(うまやばし)城主。小牧・長久手の戦いで徳...
たきがわ‐きょう【多岐川恭】
[1920〜1994]小説家。福岡の生まれ。本名、松尾舜吉。本格推理小説、時代小説、ミステリー、SFなど広い分野で作品を発表。巧みなストーリー展開と綿密な性格描写で多くの読者を得た。「落ちる」で...
たきがわ‐ゆきとき【滝川幸辰】
⇒たきかわゆきとき
たきぐち‐しゅうぞう【滝口修造】
[1903〜1979]詩人・美術評論家。富山の生まれ。ダダイスム・シュールレアリスムの芸術論により作詩。現代芸術理論の紹介者・評論家として活躍。著「近代芸術」など。
たきぐち‐にゅうどう【滝口入道】
平安末期の僧。本名、斎藤時頼(さいとうときより)。平重盛に仕え、滝口の武士のとき、建礼門院の雑仕女(ぞうしめ)の横笛と恋愛、父の茂頼にいさめられて19歳で出家。嵯峨(さが)往生院で修行し、のち...
たきぐち‐ゆうしょう【滝口悠生】
[1982〜 ]小説家。東京の生まれ。平成23年(2011)「楽器」で新潮新人賞を受賞し作家デビュー。「死んでいない者」で芥川賞受賞。他に「愛と人生」など。
たきざわ‐ばきん【滝沢馬琴】
⇒曲亭馬琴(きょくていばきん) 杉本苑子の長編歴史小説。昭和52年(1977)、上下2巻で刊行。曲亭馬琴の半生を描く。
たきざわ‐みえこ【滝沢美恵子】
[1939〜2020]小説家。新潟の生まれ。本名、美枝子。「ネコババのいる町で」で芥川賞を受賞。他に「悲恋斬るべし」「舞台裏」など。
たき‐しゅうぞう【高城修三】
[1947〜 ]小説家。香川の生まれ。本名、若狭雅信。出版社勤務ののち、学習塾経営のかたわら小説を発表。「榧(かや)の木祭り」で芥川賞受賞。他に「約束の地」「糺(ただす)の森」など。
たき‐せいいち【滝精一】
[1873〜1945]美術史家。東京の生まれ。号、拙庵。和亭の子。日本美術史学の育成に尽力。また、美術雑誌「国華」の主幹を務めた。
たきた‐ちょいん【滝田樗陰】
[1882〜1925]編集者。秋田の生まれ。本名、哲太郎。「中央公論」主幹。同誌を総合雑誌に発展させ、多くの作家を育成した。
たきた‐ようじろう【滝田洋二郎】
[1955〜 ]映画監督。富山の生まれ。成人映画を手がけた後、「コミック雑誌なんかいらない!」で一般映画に進出。監督作品「おくりびと」がアカデミー賞の外国語映画賞やモントリオール世界映画祭の最優...
たきだいら‐じろう【滝平二郎】
[1921〜2009]切り絵作家。茨城の生まれ。第二次大戦後に木版画家として独立。のちに切り絵に転じ、昭和45年(1970)、「花さき山」で第1回講談社出版文化賞(ブックデザイン部門)を受賞。他...
タキトゥス【Publius Cornelius Tacitus】
1、2世紀ころ、ローマ帝政時代の歴史家・政治家。貴族出身で護民官・執政官・アジア州総督などを歴任。帝政に批判的で、共和政を理想とした。著「ゲルマニア」「歴史」「年代記」など。
たきやしゃ‐ひめ【滝夜叉姫】
平将門(たいらのまさかど)の娘と伝えられる女性。妖術を使って活躍する話が「善知鳥安方(うとうやすかた)忠義伝」や歌舞伎に脚色されている。
たき‐れんたろう【滝廉太郎】
[1879〜1903]作曲家。東京の生まれ。ドイツに留学。日本の洋楽揺籃(ようらん)期にすぐれた才能を示した。代表作「荒城の月」「箱根八里」「鳩ぽっぽ」、ほかに歌曲「四季」など。
たくあん‐そうほう【沢庵宗彭】
[1573〜1646]江戸初期の臨済宗の僧。但馬(たじま)の人。一凍紹滴の法を継ぎ、大徳寺の住持となる。寛永6年(1629)紫衣事件で出羽に流され、のち赦免。徳川家光建立の東海寺の開山となる。著...
たくばつ‐けい【拓跋珪】
⇒道武帝
たくぼ‐ひでお【田久保英夫】
[1928〜2001]小説家。東京の生まれ。米軍キャンプに働く学生アルバイトを主人公にした「深い河」で芥川賞受賞。短編の名手として知られる。他に「辻火」「髪の環(わ)」「触媒」「海図」「木霊(こ...
たぐち‐うきち【田口卯吉】
[1855〜1905]経済学者・文明史家。江戸の生まれ。号、鼎軒(ていけん)。「東京経済雑誌」を創刊、自由貿易を唱えて政府の経済政策を批判。明治27年(1894)より衆議院議員。「群書類従」「国...
たけい‐たけお【武井武雄】
[1894〜1983]童画家・版画家。長野の生まれ。「童画」という名称の創始者で、初期童画界の代表者の一人。
たけうち‐せいほう【竹内栖鳳】
[1864〜1942]日本画家。京都の生まれ。本名、恒吉。初号、棲鳳。四条派の画風に西洋画法を取り入れ、独自の画風を確立。文化勲章受章。
たけうち‐みのる【竹内実】
[1923〜2013]中国文学者・評論家。中国の生まれ。京大卒。東京都立大助教授を経て、京大人文科学研究所、立命館大、北京日本学研究センターなどで教授を歴任。現代中国研究に尽力し、毛沢東論で知ら...
たけうち‐よしみ【竹内好】
[1910〜1977]中国文学者・評論家。長野の生まれ。魯迅(ろじん)の研究・翻訳とともに、独自の見識で近代日本文化を批判。著「魯迅」「国民文学論」など。
たけこし‐よさぶろう【竹越与三郎】
[1865〜1950]政治家・歴史家。埼玉の生まれ。号、三叉(さんさ)。「国民新聞」などの記者として活躍。雑誌「世界之日本」主筆。政友会代議士・枢密顧問官などを歴任。著「新日本史」「日本経済史」...
たけざき‐すえなが【竹崎季長】
鎌倉後期の武将。肥後の人。元寇(げんこう)で奮戦、肥後の海東四郡を所領とした。「蒙古襲来絵詞」は自分の武功を記念するために描かせたものという。生没年未詳。
たけした‐のぼる【竹下登】
[1924〜2000]政治家。島根の生まれ。中学教師を経て昭和33年(1958)衆議院議員初当選。官房長官・大蔵大臣などを歴任後、同62年に田中(角栄)派を分裂させ経世会を結成。同年、中曽根首相...
たけしま‐はごろも【武島羽衣】
[1872〜1967]歌人・詩人・国文学者。東京の生まれ。本名、又次郎。古典主義的な美文・韻文で知られ、唱歌「花」「美(うるわ)しき天然」は広く愛唱されている。共著「花紅葉」など。
たけぞえ‐しんいちろう【竹添進一郎】
[1841〜1917]外交官・漢学者。肥後天草の生まれ。号、井井(せいせい)。明治15年(1882)朝鮮弁理公使。甲申(こうしん)の政変に関与。のち、東大教授。著「左氏会箋(かいせん)」など。
たけだ‐いずも【竹田出雲】
浄瑠璃作者・興行師。 (初世)[?〜1747]別号、千前軒。竹本座の座元。経営に才腕を振るうとともに、浄瑠璃も書いた。代表作「蘆屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)」など。 (2世)...
たけだ‐かつより【武田勝頼】
[1546〜1582]戦国時代の武将。信玄の子。父の没後、その領国を継いで織田・徳川と対立。長篠(ながしの)の戦いに大敗。織田信長に攻められて天目山麓で自刃。
たけだ‐きよこ【武田清子】
[1917〜2018]思想史家。兵庫の生まれ。本姓、長(ちょう)。交換留学生として渡米し、日米開戦後に交換船で帰国。昭和21年(1946)、鶴見俊輔・丸山真男らと雑誌「思想の科学」を創刊した。日...
たけだ‐こううんさい【武田耕雲斎】
[1803〜1865]江戸末期の勤王家。水戸藩士。名は正生。徳川斉昭(とくがわなりあき)に仕え、家老。尊攘派の筑波山挙兵を助け、天狗(てんぐ)党の首領となり、同志を率いて上洛の途中、加賀藩に降伏...
たけだ‐しんげん【武田信玄】
[1521〜1573]戦国時代の武将。名は晴信。信玄は法名。父信虎を廃して甲斐(かい)の守護となり、信濃一円を制し、上杉謙信と対立、数度に及び川中島で合戦。のち、京都進出を企てて三方ヶ原で徳川...
たけだ‐たいじゅん【武田泰淳】
[1912〜1976]小説家。東京の生まれ。「蝮(まむし)のすゑ」などによって戦後派作家として注目され、以後、現実の社会問題と取り組んだ作品が多い。小説「風媒花」「ひかりごけ」「森と湖のまつり」...
たけだ‐の‐みや【竹田宮】
旧宮家の一。明治39年(1906)北白川宮能久親王の第1皇子恒久王が創始。昭和22年(1947)皇籍離脱。
たけだ‐ゆうきち【武田祐吉】
[1886〜1958]国文学者。東京の生まれ。厳密な文献学的方法に基づいて万葉集などの上代文学を研究、多くの校訂や考証を行った。著「上代国文学の研究」など。
たけだ‐ゆりこ【武田百合子】
[1925〜1993]随筆家。神奈川の生まれ。夫は作家の武田泰淳。夫の死後、富士山荘での二人の生活を綴(つづ)った「富士日記」を発表し、田村俊子賞受賞。他に「犬が星見た」「ことばの食卓」など。
たけだ‐りんたろう【武田麟太郎】
[1904〜1946]小説家。大阪の生まれ。新感覚派的手法による小説「暴力」でプロレタリア文学の作家として出発、のち市井(しせい)の庶民の生態を描いた「日本三文オペラ」などを発表。雑誌「人民文庫...