みいけ‐たかし【三池崇史】
[1960〜 ]映画監督。大阪の生まれ。時代劇・アクション・ホラーなど、さまざまなジャンルの作品を手がけ、海外からも高く評価される。代表作「カタクリ家の幸福」「荒ぶる魂たち」「着信アリ」「ゼブラ...
ミウォシュ【Czesław Miłosz】
[1911〜2004]ポーランド生まれの詩人・小説家。フランスへ亡命したのち、1960年に米国へ移住、1970年帰化。悲哀と幻滅をたたえた叙情詩が多い。1980年ノーベル文学賞受賞。詩集「真昼の...
みうら‐あんじん【三浦按針】
[1564〜1620]日本へ来た最初の英国人といわれるウィリアム=アダムズ(William Adams)の日本名。オランダ船リーフデ号の水先案内人として慶長5年(1600)豊後(ぶんご)に漂着、...
みうら‐きよひろ【三浦清宏】
[1930〜 ]小説家・アメリカ文学者。北海道の生まれ。米サンノゼ州立大学を卒業後、旅行会社などに勤務したのち、「長男の出家」で芥川賞受賞。他に「カリフォルニアの歌」「イギリスの霧の中へ」など。
みうら‐けんや【三浦乾也】
[1821〜1889]江戸末期から明治初期の陶工。江戸の人。号、天禄堂。乾也焼を創始。また、破笠(はりつ)細工にもすぐれ、その手法を応用したかんざし・笄(こうがい)などの珠(たま)は乾也玉とよば...
みうら‐ごろう【三浦梧楼】
[1847〜1926]軍人・政治家。山口の生まれ。広島鎮台司令長官として萩の乱を鎮圧。のち、朝鮮特命全権公使として閔妃(びんひ)殺害事件を起こした。晩年は山県有朋とともに政界の黒幕として活動。
みうら‐しゅもん【三浦朱門】
[1926〜2017]小説家。東京の生まれ。妻は曽野綾子。「第三の新人」の一人。「武蔵野インディアン」で芸術選奨。他に「箱庭」「望郷」など。昭和60年(1985)から翌年まで文化庁長官を務めた。...
みうら‐しをん【三浦しをん】
[1976〜 ]小説家。東京の生まれ。自分自身の就職活動や少年少女の心理を題材にした作品で若い読者の支持を得る。「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞受賞。他に「格闘する者に○(まる)」「むかしのはな...
みうら‐たまき【三浦環】
[1884〜1946]ソプラノ歌手。東京の生まれ。ロンドンでオペラ「蝶々夫人」に主演して成功し、以後オペラ歌手として世界的名声を得た。
みうら‐ちょら【三浦樗良】
[1729〜1780]江戸中期の俳人。志摩鳥羽の人。通称、勘兵衛。別号、無為庵など。伊勢山田、のち京都に住む。蕪村らと親交を結び、中興俳壇の代表的俳人となった。編著「我庵(わがいお)」、句集「樗...
みうら‐てつお【三浦哲郎】
[1931〜2010]小説家。青森の生まれ。自らの学生結婚を基にした「忍ぶ川」で芥川賞受賞。また「拳銃と十五の短篇」で野間文芸賞、「白夜を旅する人々」で大仏次郎賞など、多くの文学賞を受賞している...
みうら‐ばいえん【三浦梅園】
[1723〜1789]江戸中期の思想家。豊後(ぶんご)の人。名は晋。天文・医学・哲学・歴史・宗教・政治・経済など多分野に通じ、独自の認識論と存在論によって宇宙・自然・人間を説明する条理の学を唱え...
みうら‐ひろゆき【三浦周行】
[1871〜1931]歴史学者。島根の生まれ。東大史料編纂所編纂官、のち京大教授。政治史・社会史を実証的に研究。著「日本史の研究」「法制史の研究」。
みうら‐やすむら【三浦泰村】
[?〜1247]鎌倉中期の武将。義村の子。通称、駿河次郎。鎌倉幕府評定衆。執権北条時頼とその外祖父安達景盛と対立し、鎌倉の法華堂に立てこもって戦ったが敗死。→宝治合戦
みうら‐よしあき【三浦義明】
[1092〜1180]平安後期の武将。相模の人。三浦郡の豪族で、源頼朝の挙兵に呼応して子の義澄らを遣わしたが、自らは平氏側の畠山重忠らに攻められ、衣笠城で戦死。
みうら‐よしずみ【三浦義澄】
[1127〜1200]鎌倉初期の武将。義明の子。源頼朝の挙兵に参加し、壇ノ浦の戦いなど各地に転戦して鎌倉幕府の成立に尽力した。
みうら‐よしむら【三浦義村】
[?〜1239]鎌倉前期の武将。義澄の子。父とともに平氏追討に武功をあげ、鎌倉幕府内で重きをなした。和田義盛の挙兵、承久の乱には北条氏を助け、信任されて評定衆に選ばれた。
みえの‐やすし【三重野康】
[1924〜2012]東京の生まれ。昭和22年(1947)日本銀行に入行。平成元年(1989)日銀総裁に就任、バブル経済への対策として公定歩合の引き上げによる金融引き締めを実施した。
みかさ‐の‐みや【三笠宮】
宮家の一。昭和10年(1935)大正天皇の第4皇子崇仁(たかひと)親王が創立。
みかさのみや‐たかひと【三笠宮崇仁】
[1915〜2016]大正天皇の第4皇子。幼名、澄宮(すみのみや)。昭和10年(1935)三笠宮家を創設。第二次大戦中は陸軍参謀などを務めた。戦後は古代オリエント史を研究。紀元節復活の動きには、...
みかみ‐おときち【三上於菟吉】
[1891〜1944]小説家。埼玉の生まれ。長谷川時雨の夫。時代物の大衆小説を多く書いた。作「敵打日月双紙」「鴛鴦呪文(おしどりじゅもん)」「雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)」など。
みかみ‐さんじ【三上参次】
[1865〜1939]歴史学者。兵庫の生まれ。東大教授、史料編纂掛主任として「大日本史料」「大日本古文書」の刊行に従事。「明治天皇御紀」の編修を主宰。著「江戸時代史」など。
みき‐きよし【三木清】
[1897〜1945]哲学者。兵庫の生まれ。京大卒。法大教授。西田幾多郎・波多野精一に学び、欧州に留学してハイデッガーに師事。帰国後、ヒューマニズムの立場から著作活動を続け、若い世代へ大きな影響...
みき‐たく【三木卓】
[1935〜2023]小説家・詩人。東京の生まれ。本名、富田三樹(みき)。「鶸(ひわ)」で芥川賞受賞。「小噺集」で芸術選奨。他に小説「震える舌」「路地」「裸足と貝殻」、詩集「東京午前三時」「わが...
みき‐たけお【三木武夫】
[1907〜1988]政治家。徳島の生まれ。昭和12年(1937)以来衆議院議員に連続当選。保守傍流ながら、金脈問題で退陣した田中角栄首相のあとを受けて同49年組閣、ロッキード事件の真相糾明を掲...
みき‐たけじ【三木竹二】
[1867〜1908]劇評家。島根の生まれ。本名、森篤次郎。森鴎外の弟。雑誌「歌舞伎」を創刊・主宰。演劇評論、海外の演劇紹介などに活躍した。
みき‐ぶきち【三木武吉】
[1884〜1956]政治家。香川の生まれ。衆議院議員を長く勤め、第二次大戦後は日本自由党の結成に参画。日本民主党を結成し、鳩山内閣の実現に尽力。のち、自由民主党の結成を推進。
みきもと‐こうきち【御木本幸吉】
[1858〜1954]実業家。三重の生まれ。養殖真珠の創始者。明治38年(1905)世界初の真円真珠の養殖に成功し、ミキモトパールとして世界各地に輸出、真珠王といわれた。
みき‐ろふう【三木露風】
[1889〜1964]詩人。兵庫の生まれ。本名、操。相馬御風・野口雨情らと早稲田詩社を結成。詩集「廃園」によって認められ、象徴派詩人として北原白秋とともに一時代を画した。他に「寂しき曙」「白き手...
みぎし‐こうたろう【三岸好太郎】
[1903〜1934]洋画家。北海道の生まれ。独立美術協会創立会員。初期の素朴画風からフォービスム風に移り、晩年は詩的なシュールレアリスム画風へと向かった。
みぎし‐せつこ【三岸節子】
[1905〜1999]洋画家。愛知の生まれ。女子美術学校卒。三岸好太郎の妻。女流画家協会を設立。情熱的な色彩、重厚で力強い画風で知られる。「梔子(くちなし)」で芸術選奨を受賞したほか、「さいたさ...
みくに‐れんたろう【三国連太郎】
[1923〜2013]映画俳優。群馬の生まれ。本名、佐藤政雄。社会派映画や喜劇など、幅広い作品に出演。自作の小説を監督した「親鸞・白い道」で昭和62年(1987)にカンヌ国際映画祭審査員特別賞受...
ミケランジェロ【Michelangelo Buonarroti】
[1475〜1564]イタリアの彫刻家・画家・建築家・詩人。レオナルド=ダ=ビンチと並ぶルネサンスの巨匠。彫刻に「ピエタ」「ダビデ」「モーセ」など、絵画にシスティナ礼拝堂の天井画「創世記」および...
みこがみ‐てんぜん【神子上典膳】
⇒小野忠明(おのただあき)
ミコヤン【Anastas Ivanovich Mikoyan】
[1895〜1978]ソ連の政治家。第二次大戦前から経済閣僚として重きをなした。副首相・ソ連最高会議幹部会議長などを歴任。1965年引退。
みしま‐ちゅうしゅう【三島中洲】
[1831〜1919]漢学者。備中(びっちゅう)の生まれ。名は毅(つよし)。東大教授・東宮侍講・宮中顧問官などを歴任。明治10年(1877)漢学塾二松学舎を創立した。著「詩書輯説」「論学三百絶」...
みしま‐みちつね【三島通庸】
[1835〜1888]内務官僚。薩摩(さつま)の生まれ。福島県令・栃木県令に在任中、地方開発を強行して、福島事件・加波山(かばさん)事件を起こし、自由党員を弾圧。のち、警視総監となり、保安条例を...
みしま‐やたろう【三島弥太郎】
[1867〜1919]銀行家。薩摩の人。通庸(みちつね)の長男。貴族院議員・横浜正金銀行頭取を経て日本銀行総裁に就任するが、任期中に病死した。 [補説]徳冨蘆花の小説「不如帰(ほととぎす)」の登...
みしま‐ゆきお【三島由紀夫】
[1925〜1970]小説家・劇作家。東京の生まれ。本名、平岡公威(ひらおかきみたけ)。小説「仮面の告白」で作家としての地位を確立、以後、唯美的傾向と鋭い批評精神を特質とする作品を発表。割腹自殺...
ミシュレ【Jules Michelet】
[1798〜1874]フランスの歴史家。ロマン主義史学の代表者で、民衆を愛し、フランス革命の精神を擁護。ナポレオン3世によってコレージュ‐ド‐フランス教授の職から追放された。著「フランス史」「フ...
ミショー【Henri Michaux】
[1899〜1984]フランスの詩人・画家。ベルギー生まれ。斬新な語法による幻想性のうちに、不安に満ちた内的世界を探究。また絵画では、アンフォルメルの先駆者とされる。詩集「ひだの中の人生」など。
ミストラル【Frédéric Mistral】
[1830〜1914]フランスの詩人。生地プロバンス地方の言語と文学の復興・刷新に貢献。1904年ノーベル文学賞受賞。叙事詩「ミレイユ」、近代プロバンス語辞典「フェリブリージュ宝典」など。
ミストラル【Gabriela Mistral】
[1889〜1957]チリの女流詩人・外交官。自殺した恋人への愛を、詩作の過程で人類愛にまで昇華。1945年ノーベル文学賞受賞。詩集「荒廃」「愛情」「開墾」など。
みすみ‐かん【三角寛】
[1903〜1971]小説家。大分の生まれ。本名、三浦守。山窩(さんか)族の研究でも知られ、小説集「山窩血笑記」など多数発表。第二次大戦後は東京池袋で映画館の経営に専念。
みすみ‐けんじ【三隅研次】
[1921〜1975]映画監督。京都の生まれ。「丹下左膳(たんげさぜん) こけ猿の壺(つぼ)」で監督デビュー。勝新太郎主演「座頭市」シリーズや、若山富三郎主演「子連れ狼」シリーズなど、時代劇を多...
みずかみ‐つとむ【水上勉】
[1919〜2004]小説家。福井の生まれ。幅広い題材と、弱者に向けられた温かいまなざしで数多くの作品を執筆し、昭和を代表する人気作家となった。人物評伝でも実力を発揮し、映像化された作品も多い。...
みずしま‐さんいちろう【水島三一郎】
[1899〜1983]化学者。東京の生まれ。東大教授。デバイの双極子理論を実験によって立証。さらに双極子モーメントなどを研究し、分子内回転を中心とする構造化学を確立。文化勲章受章。
みずたに‐ふとう【水谷不倒】
[1858〜1943]国文学者。愛知の生まれ。本名、弓彦。東京専門学校卒。近世文学研究の先駆的存在。著作に「近世列伝体小説史」「草双紙と読本の研究」「絵入浄瑠璃史」など。
みずたに‐やえこ【水谷八重子】
[1905〜1979]女優。東京の生まれ。本名、松野八重子。劇団新派の代表的な女優。花柳章太郎の死後、新派の指導者となった。主な舞台に「大尉の娘」「鹿鳴館」。
みずのお‐の‐みかど【水尾帝】
清和天皇の異称。