ゆき‐とぶら・う【行き訪ふ】
[動ハ四]おとずれる。見舞いに行く。「心ざし深かりける人、—・ひけるを」〈伊勢・四〉
ゆき‐どい【雪訪ひ】
雪が降ったとき、親しい人を見舞うこと。雪見舞い。「—ニ参ル」〈日葡〉
ゆき‐どうろう【雪灯籠】
雪をかためて灯籠の形にし、横穴をあけてその中に火をともすもの。
ゆき‐どけ【雪解け/雪融け】
1 春になって、降り積もった雪がとけること。また、そのころ。ゆきげ。《季 春》「—や西日かがやく港口/石鼎」 2 ...
ゆきどけ‐みち【雪解け道】
雪がとけてぬかるみになった道。
ゆき‐どころ【行(き)所】
行くべき所。特に、行って身を落ち着ける所。また、行った先。行き先。いきどころ。「—がなくなる」「誰も—を知らない」
ゆき‐どまり【行(き)止(ま)り】
道などで、行く手がふさがっていて、それ以上行けないこと。また、その場所。いきどまり。「この先は—です」
ゆき‐どま・る【行(き)止(ま)る】
[動ラ五(四)] 1 進んで行って、そこで止まる。いきどまる。「砂利を軋(きし)る車輪がはたと—・った」〈漱石・虞...
ゆき‐どめ【雪止(め)】
屋根に積もった雪が滑り落ちるのを防ぐため、軒に丸太・板・金具などを取り付けたもの。
ゆき‐な【雪菜】
1 雪国地方で、雪の中で栽培する菜類。雪によって軟らかく生育する。 2 コマツナの栽培品種。雪に埋もれてから出る白...
ゆき‐なげ【雪投げ】
雪合戦。《季 冬》
ゆき‐なだれ【雪雪崩】
「雪崩(なだれ)1」に同じ。
ゆき‐なます【雪鱠】
魚のなますに大根おろしをかけた料理。
ゆき‐なやみ【行(き)悩み】
行き悩むこと。物事が思うように進まないこと。いきなやみ。
ゆき‐なや・む【行(き)悩む】
[動マ五(四)] 1 うまく進めなくて苦労する。「吹雪で—・む」 2 物事が思うように進まないで苦しむ。「交渉が—・む」
ゆき‐なり【行(き)成り】
[名・形動]「いきなり」に同じ。「両人は—にかたわらへねころぶと」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉 [副]「いきなり」に同...
ゆきなり‐さんぼう【行き成り三宝】
「いきなりさんぼう」に同じ。
ゆき‐にごり【雪濁り】
寒気がゆるみ雪がとけて、川や海の水が濁ること。《季 春》
雪(ゆき)に白鷺(しらさぎ)
見分けがつかないこと、また、目立たないことのたとえ。闇夜に烏。
ゆき‐ぬけ【行(き)抜け】
[名・形動] 1 通り抜けること。また、その所。いきぬけ。 2 限度のないこと。また、そのさま。いきぬけ。「そんな...
ゆき‐ぬの【雪布】
歌舞伎の大道具の一。積もった雪に見せかけて舞台や花道に敷く白い地がすり。
ゆきぬまとそのしゅうへん【雪沼とその周辺】
堀江敏幸の短編小説集。山あいの小さな町、雪沼に住む人々を描いた作品。平成15年(2003)刊行。翌年、第40回谷崎...
ゆきの【雪野】
尾辻克彦(赤瀬川原平)の小説。昭和58年(1983)刊行。第5回野間文芸新人賞受賞。
ゆき‐の‐え【雪の会】
雪の日に催す茶の会。
ゆき‐の‐が【雪の賀】
冬、雪の降るころに催す賀の祝い。「宮の—し給ひしに」〈宇津保・嵯峨院〉
ゆき‐の‐くに【悠紀の国】
大嘗祭(だいじょうさい)のとき、神饌(しんせん)の新穀を奉るよう卜定(ぼくじょう)によって選ばれる国。平安時代以後...
ゆき‐の‐した【雪の下】
1 ユキノシタ科の多年草。湿った所に生える。全体に毛があり、茎は紅紫色で地をはい、節から小苗を出して増える。葉は多...
ゆきのした‐こうばい【雪の下紅梅】
襲(かさね)の色目の名。表は白、裏は紅。
ゆきのじょうへんげ【雪之丞変化】
三上於菟吉の時代小説。昭和9年(1934)から昭和10年(1935)にかけて朝日新聞で連載。衣笠貞之助監督により映...
ゆき‐の‐つどい【行きの集ひ】
大勢が行き集まること。また、その場所。「里人の—に泣く子なす」〈万・三三〇二〉
ゆき‐の‐はだ【雪の肌/雪の膚】
雪のように白く美しい女性の肌。ゆきのはだえ。
ゆき‐の‐はだえ【雪の肌/雪の膚】
「ゆきのはだ」に同じ。
ゆき‐の‐はな【雪の花】
1 雪を花にたとえていう語。《季 冬》 2 スノードロップの別名。
ゆき‐の‐やま【雪の山】
1 「ゆきやま1」に同じ。 2 「ゆきやま2」に同じ。 3 白髪をたとえていう語。「老い果てて—をばいただけど霜と...
ゆき‐は【行き端】
行った先。ゆくえ。いきは。「金の—をうち問はんと」〈浄・関取二代勝負付〉
ゆき‐はだ【雪肌/雪膚】
1 降り積もった雪の表面。 2 雪のように白い女性の肌。ゆきのはだ。
ゆき‐はな・る【行き離る】
[動ラ下二]離れてゆく。はなればなれになる。「生ける世に—・れ、隔たるべき中の契りとは思ひかけず」〈源・若菜上〉
ゆき‐はばか・る【行き憚る】
[動ラ四]行くのを遠慮する。行きかねる。「み吉野の高城(たかき)の山に白雲は—・りてたなびけり見ゆ」〈万・三五三〉
雪(ゆき)は豊年(ほうねん)の瑞(しるし)
雪が多く降るのは豊年の前兆であること。 [補説]万葉集・三九二五に「新(あらた)しき年の初めに豊の年しるすとならし...
ゆき‐ば【行(き)場】
行くべき場所。いきば。「自分の—がどこにもない」「—のない怒り」
ゆき‐ばかま【雪袴】
主に雪国で用いる山袴。ひざの下をひもでくくる裁っ着けの類。《季 冬》
ゆき‐ばな【雪花】
雪を花にたとえていう語。
ゆき‐ばら【雪腹】
雪が降る前や雪が降っているときに、腹が冷えて痛むこと。
ゆき‐ばれ【雪晴(れ)】
雪がやんで空が晴れること。また、その時。《季 冬》
ゆき‐ひも【雪紐】
木の枝、塀、電柱、電線などに付着した雪がずれ落ちたり、解けかけて垂れ下がったりしてできた、ひものような形状。雪の粘...
ゆき‐ひょう【雪豹】
ネコ科の哺乳類。体長1.2メートル、尾長93センチくらい。ヒョウに似て、灰白色の地に梅花状の黒斑があり、尾は太い。...
ゆき‐ひら【行平/雪平】
厚手の、陶製の深い土鍋。取っ手・注口(つぎくち)・ふたが付いており、かゆを煮るのに用いる。在原行平が海女(あま)に...
ゆきひら‐なべ【行平鍋/雪平鍋】
⇒行平(ゆきひら)
ゆき‐びさし【雪庇】
雪が積もってひさしのように突き出たもの。せっぴ。
ゆき‐びより【雪日和】
雪が降り出しそうな空もよう。