わすれ【忘れ】
忘れること。「度—」「年—」
わすれ‐い【忘れ井】
忘れ捨てられた井。「暑き日影も—の慰めぐさとなり侍れ」〈仮・伊曽保・上〉
わすれ‐お【忘れ緒】
半臂(はんぴ)の腰に結ぶ小紐(こひも)にかけて垂らす飾り紐。半臂の緒。
わすれ‐おうぎ【忘れ扇】
涼しくなって使わなくなり、忘れられてしまった扇。《季 秋》 [補説]書名別項。→忘れ扇
わすれおうぎ【忘れ扇】
石川利光の短編小説集、およびその表題作。昭和32年(1957)刊行。
わすれ‐がい【忘貝】
マルスダレガイ科の二枚貝。浅海の砂泥底にすむ。貝殻は円形で膨らみは弱く、殻長6センチくらい。殻表は滑らかで薄紫色。...
わすれ‐がた・い【忘れ難い】
[形][文]わすれがた・し[ク]忘れられない。「—・い経験」 [派生]わすれがたさ[名]
わすれ‐がたみ【忘れ形見】
1 その人を忘れないように残しておく記念の品。「亡父の—のパイプ」 2 父が死んだとき、母の胎内にいた子。また、親...
わすれ‐がち【忘れ勝ち】
[形動][文][ナリ]忘れる傾向にあるさま。よく物忘れをするさま。「忙しくて庭の手入れが—になる」
わすれ‐ぐさ【忘れ草】
カンゾウ、特にヤブカンゾウの別名。
わすれ‐ぐさ【忘れ種】
心配や心の憂さを忘れさせるもの。「亡き我が夫(つま)の種よ形見よ、—」〈浄・盛衰記〉
わすれぐさ【萱草】
宗祇による自撰連歌集。文明6年(1474)成立。
わすれぐさによす【萱草に寄す】
立原道造の処女詩集。昭和12年(1937)5月、私家版で刊行。全10編のソネットからなり、「虹とひとと」「夏の弔ひ...
わすれ‐さ・る【忘れ去る】
[動ラ五(四)]すっかり忘れて、二度と思い出さない。
わすれ‐ざき【忘れ咲き】
「返り咲き」に同じ。
わすれ‐じお【忘れ潮】
満潮時にたまった海水が、潮が引いてもそのまま残っているもの。
わすれ‐じも【忘れ霜】
春の終わりごろになり、急に気温が低下し、霜が降りること。また、その霜。晩霜。別れ霜。「八十八夜の—」《季 春》「鶯...
わすれっ‐ぽ・い【忘れっぽい】
[形]忘れやすい性質である。「年をとると—・くなる」 [派生]わすれっぽさ[名]
わすれなぐさ‐いろ【勿忘草色】
ワスレナグサの花弁のような色。明るい青色。
わすれな‐ぐさ【勿忘草】
《forget-me-not》ムラサキ科の多年草。高さ約30センチ。葉は長楕円形。5、6月ごろ、尾状に巻いた花穂を...
わすれ‐ね【忘れ音】
時節を過ぎて鳴く虫の音。
わすれ‐ばな【忘れ花】
時節を過ぎて咲く花。返り花。《季 冬》「蒲公(たんぽぽ)の—あり路の霜/蕪村」
わすれ‐みず【忘れ水】
野中などを人に知られずに細々と流れている水。
わすれ‐もの【忘れ物】
うっかりして物を置いてくること。また、その物。「電車に—をする」「かさの—が多い」
わすれものぼうし‐タグ【忘れ物防止タグ】
⇒スマートタグ
わすれられたこら【忘れられた子等】
稲垣浩監督による映画の題名。昭和24年(1949)公開。田村一二(いちじ)の著作を原作とし、特別学級の子供たちと教...
わすれられたにほん【忘れられた日本】
洋画家・彫刻家の岡本太郎の著作。副題「沖縄文化論」。昭和36年(1961)刊行。第15回毎日出版文化賞受賞。
わすれられる‐けんり【忘れられる権利】
インターネットに公開された自分に関する情報の削除を、サーチエンジンやSNS・BBSなどの運営者に対して要求できる権...
わす・れる【忘れる】
[動ラ下一][文]わす・る[ラ下二] 1 覚えていたことが思い出せなくなる。記憶がなくなる。「電話番号を—・れる」...
わすれん‐ぼう【忘れん坊】
物事をすぐ忘れてしまう人。忘れっぽい人。わすれんぼ。