とおり【通り】
[名] 1 ㋐人や車のとおるところ。道路。往来。「にぎやかな—」 ㋑(「…どおり」の形で)地名・場所などを表す名詞...
とおり‐いっぺん【通り一遍】
1 通るついでに立ち寄っただけで、深いなじみではないこと。振り。「—の客」 2 うわべだけで誠意のないこと。また、...
とおり‐あめ【通り雨】
さっと降って、すぐやむ雨。
とおり‐あわ・せる【通り合(わ)せる】
[動サ下一][文]とほりあは・す[サ下二]たまたまその場所を通る。「事故現場に—・せる」
とおり‐かか・る【通り掛(か)る】
[動ラ五(四)]ちょうどそこを通る。「—・った船に救助される」
とおり‐かぐら【通り神楽】
1 町を流して歩く太神楽(だいかぐら)。 2 歌舞伎下座音楽の一。篠笛(しのぶえ)と桶胴(おけどう)または大太鼓に...
とおり‐がかり【通り掛(か)り】
1 たまたまそこを通ること。通りすがり。「—の人」 2 よそへ行く道のついで。通りがけ。「—に立ち寄る」
とおり‐がけ【通り掛け】
そこを通るついで。通りすがり。通りがかり。「—に声を掛ける」
とおり‐きって【通り切手】
⇒関所手形
とおり‐く【通り句】
1 連歌・俳諧で、だれでも知っている有名な句。 2 その世界に通用している文句。「艶治郎は青楼の—なり」〈洒・通言総籬〉
とおり‐こ・す【通り越す】
[動サ五(四)] 1 ある地点を通り過ぎて先へ行く。通り過ぎる。「家の前を—・す」 2 ある程度や限度を越える。「...
とおり‐ことば【通り言葉】
ある世界やある仲間の間で用いられる言葉。また、世間一般に通用する言葉。
とおり‐じ【通り字】
1 人の実名に祖先から代々伝えて付ける文字。源氏で頼朝・頼家の「頼」、義朝・義経の「義」の字、平氏で清盛・知盛・維...
とおり‐すがり【通りすがり】
たまたまそこを通ること。通りがかり。「—のタクシー」
とおり‐すが・る【通りすがる】
[動ラ五(四)]たまたま来かかって、そこを通る。「映画館の前を—・る」
とおり‐す・ぎる【通り過ぎる】
[動ガ上一][文]とほりす・ぐ[ガ上二]ある所を通って向こうへ行く。通りこす。「足早に—・ぎる」「夕立が—・ぎる」
とおり‐すじ【通り筋】
大通り。表通り。「—人馬のかよひ絶ゆるほどのあけぼのに」〈浮・織留・二〉
とおり‐そうば【通り相場】
世間一般に通用する相場。普通の値段。通り値(ね)。また、一般にそういうものだといわれている評価。「仲介手数料は五分...
とおり‐だな【通り棚】
1枚の棚板を両端まで一直線にかけた床脇棚。通常、上に袋棚がつく。一文字棚。通し棚。
とおり‐ちがいだな【通り違い棚】
違い棚と通り棚とを上下に並べてかけた床脇棚。通常、上に袋棚がつく。通し違い棚。
とおり‐てがた【通り手形】
⇒関所手形
とおり‐な【通り名】
1 世間一般に通用している名。通称。 2 一家の主人が先祖から代々受け継いで用いる同一の名。「松右衛門といふ—は養...
とおり‐ぬけ【通り抜け】
路地などを一方から他方に通り抜けること。また、通り抜けられる通路。「—禁止」
とおり‐ぬ・ける【通り抜ける】
[動カ下一][文]とほりぬ・く[カ下二]ある所を通ってその先へ出る。「トンネルを—・ける」
とおり‐ね【通り値】
世間一般で通用している値段。通り相場。
とおり‐ふちょう【通り符牒】
同業者の間だけに通用する符牒。
とおり‐ま【通り魔】
1 瞬間的に通り過ぎて、それに出会った人に災害を与えるという魔物。 2 通りすがりに人に不意に危害を加える者。
とおり‐みち【通り道/通り路】
通って行く道筋。通路。また、通りすがりの道。
とおり‐むかいだな【通り向(か)い棚】
床の間のわきにつける飾り棚。通り棚の上に左右向かい合わせに短い棚をつけたもの。
とおり‐もの【通り者】
1 広く世間に名の知られている者。「岩橋という瓦屋のむすこで、いじめっ子の—であった」〈中勘助・銀の匙〉 2 世態...
とお‐りんね【遠輪廻】
連歌・連句の付合(つけあい)上の禁制の一。句を付け進めてゆく際に数句を隔てて同じような付合が出てくること。