やせ【痩せ/瘠せ】
やせること。やせていること。「夏—」
やせ【八瀬】
京都市左京区の地名。比叡山の西麓にあり、登山口をなす。昔、村人は天皇行幸の際に八瀬童子として出仕した。
や‐せい【野生】
[名](スル) 1 動植物が自然に山野で生育すること。「—の猿」「そら色の朝顔が—していた」〈寅彦・旅日記から〉 ...
や‐せい【野性】
自然のままの性質。本能のままの性質。「—をとりもどした動物」
やせい‐がた【野生型】
動植物の種の中で、野生の集団に最も多くみられる型。突然変異型に対し、基本と考えられる表現型。また、その個体。正常型。
やせい‐ぜつめつ【野生絶滅】
レッドリストやレッドデータブックで、生物の種を絶滅の危険性の高さによって分類したカテゴリー項目の一つ。「絶滅」の次...
やせい‐てき【野性的】
[形動]野性を感じさせるさま。粗野であるが生命力に満ちているさま。「—な風貌(ふうぼう)」
やせいのよびごえ【野性の呼び声】
⇒荒野の呼び声
やせい‐み【野性味】
野性的な趣。「—あふれる作品」
やせ‐うつぼ【痩靫】
ハマウツボ科の寄生植物。地中海沿岸の原産。一年生で、葉緑素をもたないため全体が褐色をしている。高さ15〜40センチ...
やせ‐うで【痩せ腕】
1 やせて細い腕。 2 生活力などが乏しい腕前。細腕。「細君の—で斯の家族が養いきれるものではない」〈藤村・破戒〉
やせ‐うま【痩せ馬】
1 やせた馬。 2 ⇒白糸餅(しらいともち)
やせ‐おとこ【痩せ男】
1 やせた男。また、みすぼらしい男。 2 能面の一。執念と怨恨(えんこん)とにやつれ果てた男の亡霊を表す。「阿漕(...
やせ‐おとろ・える【痩せ衰える】
[動ア下一][文]やせおとろ・ふ[ハ下二]やせて衰弱する。「大病をわずらって—・える」
やせ‐おね【痩せ尾根】
両側が鋭く切り立った狭い尾根。馬の背。鎌(かま)尾根。
やせ‐おんな【痩せ女】
1 やせた女。 2 能面の一。地獄に落ちてなお、愛欲の執心に苦しむ女の亡霊を表す。「砧(きぬた)」「定家(ていか)...
やせ‐からめ・く【痩せ枯らめく】
[動カ四]やせ細って油けがないように見える。やせがれる。「あまり—・きたるは心いられたらむ」〈能因本枕・六〇〉
やせ‐が【痩せ我】
「痩せ我慢」の略。「母が—も子の望みも、金銀といふ兵(つはもの)には、又してもへしつけられ」〈浄・寿の門松〉
やせ‐がた【痩せ形/痩せ型】
[名・形動] 1 やせたからだつき。また、そのさま。「—なその肉を痛ましく虐げた」〈有島・或る女〉 2 ⇒細長(さ...
やせ‐がまん【痩せ我慢】
[名](スル)無理に我慢して、平気を装うこと。「寒いのに—して薄着で通す」
やせ‐が・れる【痩せ枯れる】
[動ラ下一][文]やせが・る[ラ下二]やせてひからびる。「月は庭の隅にある、—・れた檜(ひのき)の梢(こずえ)にあ...
や‐せき【野跡/野蹟】
小野道風(おののとうふう)の筆跡。→三蹟(さんせき)
やせ‐ぎす【痩せぎす】
[名・形動]《「ぎす」は「ぎすぎす」、または魚の鱚(きす)からか》からだがやせて骨ばっていること。また、そのさま。
やせ‐ぐすり【痩せ薬】
やせるための薬。
やせ‐こ・ける【痩せこける】
[動カ下一][文]やせこ・く[カ下二]やせて肉が落ちる。ひどくやせる。「骨と皮ばかりに—・ける」
やせ‐さらば・う【痩せさらばう】
[動ワ五(ハ四)]「やせさらばえる」に同じ。「ふらふらに—・うて」〈康成・抒情歌〉
やせ‐さらば・える【痩せさらばえる】
[動ア下一][文][ハ下一]やせて骨と皮ばかりになる。やせこける。「見る影もなく—・える」
やせ‐さらぼ・う【痩せさらぼふ】
[動ハ四]「やせさらばえる」に同じ。「若き人の—・ひたる」〈古本説話集・上〉
やせ‐さらぼ・える【痩せさらぼえる】
[動ア下一][文][ハ下一]「やせさらばえる」に同じ。「—・えた良人(おっと)の肩に」〈里見弴・多情仏心〉
やせ‐ざる【痩猿】
ラングールの別名。
やせ‐じし【痩せ肉】
やせていること。肉付きのよくないこと。また、そのからだ。「色白で—の男」
やせ‐ち【痩せ地】
《「やせぢ」とも》地味が豊かでなく、作物などがよく育たない土地。
やせっ‐ぽち【痩せっぽち】
[名・形動]《「ぽち」は「ほうし(法師)」の音変化》ひどくやせていること。また、そのさまやその人をあざけっていう語。
や‐せつ【野拙】
[代]一人称の人代名詞。男子が自分をへりくだっていう語。「—には悦び大方ならず候」〈芭蕉書簡〉
やせ‐つち【痩せ土】
地味が豊かでない土。やせて作物が育ちにくい土地。やせち。
痩(や)せても枯(か)れても
どんなに落ちぶれようとも。いかに衰えても。「—他人から施しは受けない」
やせ‐どうじ【八瀬童子】
朝廷の儀式などのとき、駕輿丁(かよちょう)として出仕した京都八瀬の村人。
痩(や)せの大食(おおぐ)い
やせているのに大食であること。また、やせている人のほうが案外大食であること。
やせ‐ほうし【痩せ法師】
《「やせぼうし」とも》やせた僧。また、やせた人。やせっぽち。「藪医者(やぶくすし)の竹斎とて興がる—一人あり」〈仮...
やせ‐ほそ・る【痩せ細る】
[動ラ五(四)]やせて細くなる。「見る影もなく—・る」
やせまつ【痩松】
狂言。和泉(いずみ)流。山賊が長刀で女を脅して持っていた袋を奪うが、油断して女に長刀を奪われて、逆に身ぐるみはがれ...
やせ‐め【痩せ目】
素地(きじ)の木質を乾燥・収縮させて木目の部分を高く残し、凹凸を表した漆器。木痩(きやせ)。
やせ‐やせ【痩せ痩せ】
[形動ナリ]非常にやせているさま。「鬚(ひげ)がちに、かじけ—なる男と」〈枕・一〇九〉 [副]に同じ。「殺字ふくら...
やせ‐やま【痩せ山】
土質が悪く、草木がよく育たない山。
痩(や)せ山(やま)の雑木(ぞうき)
取るに足りないもののたとえ。
や・せる【痩せる/瘠せる】
[動サ下一][文]や・す[サ下二] 1 肉が落ち、からだが細くなる。「胃をこわして—・せる」⇔肥える/太る。 2 ...
痩(や)せる思(おも)い
身がやせ細るほどのつらい思い。「—で合格発表の日を待つ」
やせ‐ろうにん【痩せ浪人】
貧しくてみすぼらしい浪人。浪人をあざけっていう語。
や‐せん【矢銭】
《矢の費用の意》戦国大名などが賦課した軍用金。農村では反別を基準とした。
や‐せん【夜戦】
夜間に行われる戦闘。