ヨアキム‐デ‐フローリス【Joachim de Floris】
[1135ころ〜1202]イタリアの神秘思想家。シトー会修道士。世界の歴史を父・子・聖霊に対応する三つに区分、1260年に第三期が始まるとする千年王国思想を説いた。
ヨアヒム【Joseph Joachim】
[1831〜1907]ハンガリー生まれのドイツのバイオリン奏者。ドイツ古典音楽の演奏で知られ、また、教育者としても活躍した。
よう‐えん【楊炎】
[727〜781]中国、唐の政治家。鳳翔(陝西(せんせい)省)の人。字(あざな)は公南。徳宗に召されて宰相となり、780年、戸税・地税からなる両税法を施行、安史の乱後の国家財政を立て直したが、の...
ようかん【永観】
[1032〜1111]平安中期の僧。浄土教の先駆者。法相(ほっそう)・華厳・三論を学んだが、念仏三昧(ざんまい)に転じた。東大寺別当を務めたのち禅林寺に住し、念仏を布教。著「往生拾因」「往生講式...
よう‐きひ【楊貴妃】
[719〜756]《「貴妃」は女官の位の名》中国、唐の玄宗皇帝の妃。永楽(山西省)の人。初め玄宗の子寿王の妃。歌舞音曲に通じ、また聡明であったため、玄宗に召されて貴妃となり、寵を一身に集め、楊...
よう‐けい【楊炯】
[650?〜695?]中国、初唐期の詩人。華陰(陝西(せんせい)省)の人。官は盈川(えいせん)の令に至ったので、楊盈川とも称された。初唐四傑の一人。文辞典麗で、特に五言律詩にすぐれていた。
よう‐けん【楊堅】
[541〜604]中国、隋の初代皇帝。在位581〜604。諡(おくりな)は文帝。廟号(びょうごう)は高祖。北周の静帝の禅譲をうけて帝位につき、突厥(とっけつ)・陳を滅ぼして天下を統一。官制・兵制...
よう‐けんえい【葉剣英】
[1897〜1986]中国の軍人・政治家。広東省梅県の人。広東コミューン、長征に参加。日中戦争では八路軍参謀長・人民解放軍総参謀長を歴任。人民共和国成立後も国防部長・党副主席などの要職を歴任。イ...
よう‐こくちゅう【楊国忠】
[?〜756]中国、唐の政治家。永楽(山西省)の人。本名、釗(しょう)。又従姉妹(またいとこ)にあたる楊貴妃の縁により玄宗皇帝に登用されて宰相となったが、安禄山の乱で貴妃とともに殺された。
ようさい【栄西】
⇒えいさい(栄西)
ようし【揚子】
揚雄(ようゆう)の尊称。
よう‐しゅ【楊朱】
中国、戦国時代の思想家。自己の欲望を満足させることが自然に従うものであるとする為我説を唱え、儒家・墨家に対抗した。その説は「列子」「荘子」などに断片的にみえる。生没年未詳。楊子。
よう‐しょうこん【楊尚昆】
[1907〜1998]中国の政治家。四川省出身。1926年中国共産党に入党。軍や党の要職を歴任し、1988年国家主席に就任。翌年に起こった天安門事件の鎮圧を指示。1992年国家主席・中央軍事委員...
よう‐しんねい【楊振寧】
[1922〜 ]中国の理論物理学者。安徽(あんき)省生まれ。渡米してフェルミに師事。1956年に李政道と共同で素粒子の弱い相互作用におけるパリティーの非保存の理論を提唱。理論が実証され、1957...
よう‐じ【楊時】
[1053〜1135]中国、北宋の儒学者。将楽(福建省)の人。字(あざな)は中立。亀山(きざん)先生と称する。程顥(ていこう)・程頤(ていい)に学び、その正統を継ぐ。朱熹(しゅき)の学の祖といわ...
ようせい‐てい【雍正帝】
[1678〜1735]中国、清の第5代皇帝。在位1722〜1735。諱(いみな)は胤禛(いんしん)、廟号(びょうごう)は世宗。康熙帝の第4子。綱紀の粛正、官制の改革、税制の安定を図り、皇帝独裁権...
ようぜい‐てんのう【陽成天皇】
[869〜949]第57代天皇。在位876〜884。清和天皇の第1皇子。名は貞明(さだあきら)。清和天皇の譲位により即位したが、乱行多く、関白藤原基経により廃された。
よう‐だい【姚鼐】
[1731〜1815]中国、清の文人。桐城(安徽(あんき)省)の人。字(あざな)は姫伝。号、惜抱(せきほう)。文を劉大櫆(りゆうだいかい)に学び、古文の桐城派を大成。考証と詞章によって義理を明ら...
よう‐だい【煬帝】
[569〜618]中国、隋の第2代皇帝。在位604〜618。姓は楊、名は広。文帝(楊堅)の第2子。煬は悪逆な皇帝を示す諡(おくりな)。兄を失脚させ、父を殺して即位。東都や大運河建設などの大土木工...
よう‐てい【葉挺】
[1896〜1946]中国の軍人。広東省恵陽県の人。北伐に軍功をたてたのち、南昌暴動・広東コミューンに参加。新四軍軍長となったが、皖南(かんなん)事件で国民党軍に捕らえられた。第二次大戦後釈放さ...
よう‐ばんり【楊万里】
[1127〜1206]中国、南宋の詩人。吉水(江西省)の人。字(あざな)は廷秀。号は誠斎。陸游(りくゆう)や范成大(はんせいだい)と並び称される。俗語を多くまじえて自然をうたった詩は、日本の俳諧...
ようめい‐てんのう【用明天皇】
[?〜587]記紀で、第31代天皇。欽明天皇の第4皇子。聖徳太子の父。名は橘豊日(たちばなのとよひ)。物部守屋と蘇我馬子の対立時代に在位した。
よう‐ゆう【揚雄】
[前53〜後18]中国、前漢の文人・思想家。成都(四川省)の人。字(あざな)は子雲。哲学的著作として「易経」に擬した「太玄経(たいげんきょう)」、「論語」を模した「揚子法言」がある。一方、辞賦を...
よう‐ゆうき【養由基】
中国、春秋時代の弓の名人。楚の人。百歩の距離から柳葉を射て百発百中し、また、弓矢の調子を整えただけで猿が鳴き叫んだという。生没年未詳。養由。
よこい‐しょうなん【横井小楠】
[1809〜1869]江戸末期の思想家・政治家。熊本藩士。通称、平四郎。藩政改革に努めたが失敗し、松平慶永に招かれて福井藩の藩政を指導。富国強兵を説き、また、幕府の公武合体運動に活躍。明治維新後...
よこい‐やゆう【横井也有】
[1702〜1783]江戸中期の俳人。尾張の人。名は時般(ときつら)。別号、野有・素分・知雨亭など。尾張藩の重臣で、武芸・詩歌・絵画・音曲などにもすぐれ、多芸多能で知られた。俳文集「鶉衣(うずら...
よこせ‐やう【横瀬夜雨】
[1878〜1934]詩人。茨城の生まれ。本名、虎寿。別号、利根丸・宝湖。河井酔茗・伊良子清白とともに文庫派の代表的詩人。恋愛叙情詩や地方色豊かな作品で知られた。詩集「夕月」「花守」「二十八宿」など。
よこた‐きさぶろう【横田喜三郎】
[1896〜1993]国際法学者・裁判官。愛知の生まれ。東大教授。最高裁判所長官。満州事変以降の軍国主義に対し、国際法の立場から批判的立場をとる。昭和56年(1981)文化勲章受章。
よこた‐じゅんや【横田順弥】
[1945〜2019]SF作家。佐賀の生まれ。昭和63年(1988)会津信吾と共著の「快男児押川春浪」で日本SF大賞受賞。他に「宇宙ゴミ大戦争」「火星人類の逆襲」「星影の伝説」など。日本古典SF...
よこみぞ‐せいし【横溝正史】
[1902〜1981]小説家。兵庫の生まれ。本名、正史(まさし)。日本の風土に怪奇性を融合させた本格推理小説を発表。作「本陣殺人事件」「八つ墓村」「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄(てまりうた)」「...
よこみつ‐りいち【横光利一】
[1898〜1947]小説家。福島の生まれ。本名、利一(としかず)。川端康成・片岡鉄兵らと「文芸時代」を創刊し、新感覚派の中心となった。新心理主義に立ち、昭和初期の代表作家として活躍。作「日輪」...
よこや‐そうみん【横谷宗珉】
[1670〜1733]江戸中期の装剣金工家。江戸の人。晩年、遯庵(とんあん)と号す。後藤家の下職から出発して町彫りを創始。片切り彫りの彫法を大成し、絵画風の自由な意匠を表現した。
よこやま‐えんたつ【横山エンタツ】
[1896〜1971]漫才師。兵庫の生まれ。本名、石田正見。花菱アチャコとコンビを組んだ漫才で人気を確立。喜劇俳優として、映画・舞台でも活躍した。
よこやま‐げんのすけ【横山源之助】
[1871〜1915]社会問題研究家。富山の生まれ。横浜毎日新聞の記者となり、都市下層社会や労働者の実態を調査し、「日本之下層社会」を著した。他に「内地雑居後之日本」など。
よこやま‐たいかん【横山大観】
[1868〜1958]日本画家。茨城の生まれ。本名、秀麿。岡倉天心・橋本雅邦に師事し、日本美術院の創立に参加。天心没後は再興日本美術院を主宰。朦朧体(もうろうたい)とよばれる画風を試みるなど、日...
よこやま‐はくこう【横山白虹】
[1899〜1983]俳人。東京の生まれ。本名、健夫。昭和2年(1927)より俳句雑誌「天の川」編集長を務め、同12年には「自鳴鐘(とけい)」を主宰して新興俳句運動を推し進めた。
よこやま‐またじろう【横山又次郎】
[1860〜1942]地質・古生物学者。長崎の生まれ。東大教授。日本人として初の化石記載論文を発表したほか、古生物学の分類名や用語の日本語訳を創案した。著作に「古生物学綱要」など。
よさの‐あきこ【与謝野晶子】
[1878〜1942]歌人。堺の生まれ。旧姓、鳳(ほう)。鉄幹の妻。新詩社を代表する歌人として雑誌「明星」で活躍、明治浪漫主義に新時代を開いた。歌集「みだれ髪」「小扇」「舞姫」「恋衣」(共著)、...
よさの‐てっかん【与謝野鉄幹】
[1873〜1935]詩人・歌人。京都の生まれ。本名、寛(ひろし)。落合直文の門に入り、浅香社に参加、短歌革新運動を興した。のち新詩社を創立し、「明星」を創刊、主宰。妻晶子とともに明治浪漫主義に...
よさの‐ひろし【与謝野寛】
⇒与謝野鉄幹(よさのてっかん)
よさ‐ぶそん【与謝蕪村】
[1716〜1784]江戸中期の俳人・画家。摂津の人。本姓は谷口、のち与謝と改める。蕪村は俳号。別号、宰鳥・紫狐庵。画号、四明・長庚・謝寅など。江戸に出て俳人早野巴人(はやのはじん)(夜半亭宋...
よしい‐いさむ【吉井勇】
[1886〜1960]歌人・劇作家。東京の生まれ。「明星」「スバル」によって相聞歌などを発表、また、芸人の世界を描いた独自の市井(しせい)劇で知られる。歌集「酒ほがひ」「祇園歌集」「人間経」、戯...
よしえ‐たかまつ【吉江喬松】
[1880〜1940]詩人・評論家・フランス文学者。長野の生まれ。号、孤雁。浪漫的な自然詩人として注目された。早大教授となり仏文科を創設。著「緑雲」「仏蘭西古典劇研究」など。
よしおか‐おさむ【吉岡治】
[1934〜2010]作詞家。山口の生まれ。サトウ・ハチローに師事。代表作は歌謡曲「真赤な太陽」「さざんかの宿」「天城越え」、童謡「あわてんぼうのサンタクロース」など。紫綬褒章受章。
よしおか‐けんぼう【吉岡憲法】
剣術吉岡流の歴代当主が世襲した名。初代は直元。染織の技術も相伝し、4代目憲法(直綱)が憲法染(けんぼうぞめ)を考案したとされる。
よしおか‐やよい【吉岡弥生】
[1871〜1959]医学者。静岡の生まれ。済生学舎を卒業、東京で開業。明治33年(1900)東京女医学校(現在の東京女子医科大学)を創立。女性医学者の育成、女性の社会的地位の向上に寄与した。
よしお‐こうぎゅう【吉雄耕牛】
[1724〜1800]江戸中期の蘭学者・蘭方医。長崎の人。名は永章。通称、幸左衛門・幸作。耕牛は号。オランダ通詞のかたわら、蘭方医学を学び吉雄流の開祖となる。前野良沢・杉田玄白らを指導。「解体新...
よしかわ‐えいじ【吉川英治】
[1892〜1962]小説家。神奈川の生まれ。本名、英次(ひでつぐ)。「鳴門秘帖」「神州天馬侠」で流行作家となり、「宮本武蔵」によって大衆文学に新しい分野を開拓。以後も「新平家物語」「私本太平記...
よしかわ‐こうじろう【吉川幸次郎】
[1904〜1980]中国文学者。兵庫の生まれ。京大教授。著「元雑劇研究」「杜甫私記」「陶淵明伝」など。
よしかわ‐これたり【吉川惟足】
⇒きっかわこれたり(吉川惟足)