つま‐おめし【褄御召】
紋御召の一。婦人正装用に、種々の色糸を使って褄模様を織り出した着尺地。
つま‐おり【端折り/爪折り】
はしを折ること。また、そのもの。
つまおり‐がさ【端折り笠】
端を下に折り曲げた菅笠。
つまおり‐がさ【端折り傘】
骨の先が内側に曲がっている長柄の傘。袋に納め、公家・武家・僧侶らが、従者に持たせた。
つま‐お・る【端折る/爪折る】
[動ラ五(四)] 1 物のはしを折る。「読みさしのページを—・る」 2 爪の先で折る。「桜が枝を—・りて」〈浄・十二段〉
つま‐がけ【爪掛(け)】
《「つまかけ」とも》「爪皮(つまかわ)」に同じ。
つま‐かざり【妻飾り】
切妻(きりづま)または入母屋(いりもや)の、妻の部分の装飾。
つま‐かわ【爪皮/爪革】
雨や泥などをよけるために、下駄などの爪先につけるおおい。爪掛け。
つま‐がき【妻書き/端書き】
江戸時代、両替屋仲間で、振り出した手形に記入した渡し先の宛名書き。
つま‐がさね【夫重ね】
夫がありながら、他の男と肉体関係を結ぶこと。「せめて濁らぬ人さんと道ならねども—」〈久保田彦作・鳥追阿松海上新話〉
つまぎ【妻木】
松瀬青々の個人句集。明治37年(1904)から明治39年(1906)にかけて、冬、新年および春、夏、秋の4分冊で刊行。
つまき‐ちょう【褄黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。翅(はね)は開張約5センチ、白色で、前翅の先がとがり、雄ではここが橙黄色。裏面に雲状斑がある...
つま‐ぎ【爪木】
《爪先で折りとった木の意》薪にするための小枝。たきぎ。
つま‐くれない【爪紅】
《花で爪を赤く染めたところから》ホウセンカの別名。つまべに。
つま‐くれない【端紅】
扇や巻紙などの縁を赤く染めること。また、そのもの。
つま・ぐ【褄ぐ】
[動ガ下二]裾を持ち上げる。はしょる。「尻も—・げてとらし」〈浮・親仁形気・三〉
つま‐ぐし【爪櫛】
歯の多い、目のつまった櫛。一説に、爪形の櫛。
つま‐ぐ・る【爪繰る】
[動ラ五(四)]爪先または指先で繰る。「数珠を—・る」
つま‐ぐろ【端黒/褄黒】
縁の黒いこと。また、そのもの。
つまぐろ‐きちょう【褄黒黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。全体が黄色で前翅の外縁に黒色帯がある。
つまぐろ‐ひょうもん【褄黒豹紋】
タテハチョウ科のチョウ。雄雌ともに橙黄(とうこう)褐色の地に黒紋が散在し、雌は前翅(まえばね)の外縁が黒い。アフリ...
つまぐろ‐よこばい【褄黒横這】
ヨコバイ科の昆虫。体長6ミリくらい。全体に黄緑色で、翅(はね)の端が雄では黒、雌では灰褐色。稲やサトウキビなどに寄...
つま‐こ【妻子】
妻と子。さいし。
つま‐ご【爪子】
草鞋(わらじ)の先や全体につける藁(わら)製の覆い。また、それをつけてある草鞋。多く雪道に用いる。《季 冬》
つまご【妻籠】
長野県南西部、木曽郡南木曽(なぎそ)町の地名。近世は中山道の三留野(みどの)と馬籠(まごめ)の間の宿駅。当時の町並...
つま‐ごい【妻恋/夫恋】
夫婦が、互いに相手を恋い慕うこと。鹿などの動物にもいう。
つまごい【嬬恋】
群馬県吾妻(あがつま)郡の地名。浅間山・白根山などの山裾に位置し、高原野菜の栽培が盛ん。鹿沢(かざわ)温泉・万座(...
つまごい‐どり【妻恋鳥】
《万葉集・一四四六「春の野にあさる雉(きぎし)の妻恋に己(おの)があたりを人に知れつつ」の歌から》キジの別名。「—...
つまごい‐むら【嬬恋村】
⇒嬬恋
つま‐ごうし【妻格子】
⇒狐(きつね)格子1
つま‐ごと【爪琴/妻琴】
《爪で弾くところから》箏(そう)の異称。
つまごみ‐に【夫籠みに/妻籠みに】
[連語]《「ごみ」は上二段動詞「こ(籠)む」の連用形の音変化》つまをこもらせるために。つまごめに。「—八重垣作るそ...
つまごめ‐に【夫籠めに/妻籠めに】
[連語]《「ごめ」は下二段動詞「こ(籠)む」の連用形の音変化》「つまごみに」に同じ。「—八重垣作るその八重垣を」〈...
つま‐ごも・る【夫隠る/妻隠る】
[動ラ四]夫婦、または雌雄が一緒にひきこもって住む。「春日野(かすがの)にまだうら若きさいたづま—・るとも言ふ人や...
つま‐ごもる【夫隠る/妻隠る】
[枕] 1 地名「小佐保(をさほ)」にかかる。かかり方未詳。「春日(はるひ)春日(かすが)を過ぎ—小佐保を過ぎ」〈...
つま‐さき【爪先】
足の指の先。「—をそろえる」
つま‐さき【褄先】
着物の襟下と裾(すそ)の出あう角。
つまさき‐あがり【爪先上(が)り】
[名・形動]少しずつ登りになっていること。また、そのさま。つまあがり。「—な(の)坂道」
つまさき‐さがり【爪先下(が)り】
[名・形動]少しずつくだりになっていること。また、そのさま。つまさがり。「緩(ゆる)く—になった鋪道(ほどう)の」...
つまさき‐だ・つ【爪先立つ】
[動タ五(四)]伸び上がるように足の指先で立つ。つまだつ。「—・って人の背後からのぞきこむ」
つま‐さだめ【夫定め/妻定め】
[名](スル)自分の夫または妻を定めること。「—するものの先ず心得べき事あるを」〈鴎外訳・即興詩人〉
つまさ・れる
[動ラ下一][文]つまさ・る[ラ下二] 1 強く心を動かされる。「人の情けに—・れる」 2 自分の身にひきくらべて...
つまし・い【倹しい/約しい】
[形][文]つま・し[シク]生活ぶりなどがぜいたくでない。地味で質素である。「—・い暮らし」 [派生]つましげ[形...
つま‐しらべ【爪調べ】
箏(そう)などを奏する前に、調子を整えるために弾かれる短い旋律。
つま‐じるし【爪標/爪印】
書物の問題のある所、重要な所などに、つめでつけておくしるし。
つま‐じろ【端白】
1 縁の白いこと。また、そのもの。 2 馬などの足先が白いこと。
つま‐ずき【躓き】
1 つまずくこと。 2 失敗。過失。あやまち。「さしたる—もなく任期を終える」
つま‐ず・く【躓く】
[動カ五(四)]《「爪(つま)突く」の意》 1 歩いていて、誤って足先を物に突き当ててよろける。けつまずく。「石に...
躓(つまず)く石(いし)も縁(えん)の端(はし)
石につまずくというようなちょっとしたことも前世からの約束事である。袖すり合うも他生(たしょう)の縁。
つまたちのよくぼう【妻たちの欲望】
推理作家、夏樹静子によるノンフィクション作品。夢を追い、自らの欲望に忠実に生きはじめた9人の妻たちの姿を描く。平成...