とお‐まわり【遠回り】
[名・形動](スル) 1 遠い道を回って行くこと。まわり道をして行くこと。迂回(うかい)。「—して帰る」 2 かけ...
とお‐み【遠見】
1 遠くを見渡すこと。遠くから見ること。「—のきく展望台」「—にはきれいに見える」 2 高い所にのぼって遠方を見張...
とおみ‐けみ【遠見検見】
江戸時代の検見の一。検見に多くの日数や費用がかかるような場合に、一部の検見や内見(ないみ)などにもとづいて年貢の額...
とお‐みち【遠道】
1 長い道のりを歩くこと。また、長い道のり。「—を歩く」 2 まわり道をすること。また、遠まわりの道。「帰りに—をする」
とおみ‐ばんしょ【遠見番所】
1 遠見の番人の詰め所。 2 江戸幕府が沿岸各地に設けた、外国船を見張るための番所。
とお‐みみ【遠耳】
遠方の物音でもよく聞きとることができること。また、その耳。
とお・む【撓む】
[動マ四]たわむ。しなう。「沖つ波—・む眉引(まよび)き大舟のゆくらゆくらに面影にもとな見えつつ」〈万・四二二〇〉
とお‐め【遠め】
[名・形動]普通より少し遠いこと。また、そのさま。「—の球に手を出す」⇔近め。
とお‐め【遠目/遠眼】
1 遠方までよく見える目。「—がきく」 2 遠くの方から見ること。また、遠くから見たようす。「—には見分けがつかな...
とお‐めがね【遠眼鏡】
望遠鏡や双眼鏡の古い呼び方。
とお‐ものみ【遠物見】
武家時代の戦いで、敵の動静を探るために遠くまで出かけたこと。また、その役目の者。遠見(とおみ)。
とお‐もん【遠文】
間隔をおいて散らした文様。また、その織物や染め物。⇔繁文(しげもん)。
とお‐や【遠矢】
遠方のものに矢を射ること。また、その矢。遠投げ。遠射。
とお‐やま【遠山】
1 遠方の山。遠くに見える山。 2 葉茶壺の肩にある、ひもを通す耳。 3 「遠山灰」の略。
とおやま【遠山】
姓氏の一。 [補説]「遠山」姓の人物遠山金四郎(とおやまきんしろう)遠山啓(とおやまひらく)
とおやま‐きんしろう【遠山金四郎】
[?〜1855]江戸末期の町奉行。名は景元。左衛門尉(さえもんのじょう)と称した。小普請・作事・勘定などの奉行を経...
とおやま‐ざくら【遠山桜】
遠方の山に咲いている桜。「春霞あやななたちそ雲のゐる—よそにても見ん」〈玉葉集・春下〉
とお‐やまざと【遠山里】
遠くの山里。都から遠い山里。「めづらしく今日聞く声をほととぎす—は耳なれぬらむ」〈赤染衛門集〉
とおやま‐ずり【遠山摺り】
布地に遠方の山のようすを青く摺り出すこと。また、その摺り模様。「秋風にきつつ夜さむやかさぬらん—の衣かりがね」〈続...
とお‐やまどり【遠山鳥】
ヤマドリの別名。雌雄が山を隔てて寝るというところから、男女が別々に夜を過ごす意にかけて用いる。「冬の夜を羽も交さで...
とおやま‐ばい【遠山灰】
茶の湯で、風炉の五徳の向こうに山の形に盛った灰。一つ山・二つ山・向山(むこうやま)の3種がある。
とおやま‐ひらく【遠山啓】
[1909〜1979]数学者。熊本の生まれ。東京工業大教授。代数関数論の研究で知られ、数学教育を改革する「水道方式...
とおやま‐まつり【遠山祭】
長野県飯田市南東部の遠山地区で、12月上旬から翌年1月上旬にかけて行われる湯立て神楽。霜月祭。
とお‐よせ【遠寄せ】
1 遠まきにして攻め寄せること。 2 歌舞伎下座音楽の一。大太鼓と銅鑼(どら)による鳴り物で、遠巻きの軍勢を表現する。
とおら・う【撓らふ】
[動ハ四]揺れ動く。たゆとう。「釣舟の—・ふ見れば古(いにしへ)のことそ思ほゆる」〈万・一七四〇〉
とおり【通り】
[名] 1 ㋐人や車のとおるところ。道路。往来。「にぎやかな—」 ㋑(「…どおり」の形で)地名・場所などを表す名詞...
とおり‐いっぺん【通り一遍】
1 通るついでに立ち寄っただけで、深いなじみではないこと。振り。「—の客」 2 うわべだけで誠意のないこと。また、...
とおり‐あめ【通り雨】
さっと降って、すぐやむ雨。
とおり‐あわ・せる【通り合(わ)せる】
[動サ下一][文]とほりあは・す[サ下二]たまたまその場所を通る。「事故現場に—・せる」
とおり‐かか・る【通り掛(か)る】
[動ラ五(四)]ちょうどそこを通る。「—・った船に救助される」
とおり‐かぐら【通り神楽】
1 町を流して歩く太神楽(だいかぐら)。 2 歌舞伎下座音楽の一。篠笛(しのぶえ)と桶胴(おけどう)または大太鼓に...
とおり‐がかり【通り掛(か)り】
1 たまたまそこを通ること。通りすがり。「—の人」 2 よそへ行く道のついで。通りがけ。「—に立ち寄る」
とおり‐がけ【通り掛け】
そこを通るついで。通りすがり。通りがかり。「—に声を掛ける」
とおり‐きって【通り切手】
⇒関所手形
とおり‐く【通り句】
1 連歌・俳諧で、だれでも知っている有名な句。 2 その世界に通用している文句。「艶治郎は青楼の—なり」〈洒・通言総籬〉
とおり‐こ・す【通り越す】
[動サ五(四)] 1 ある地点を通り過ぎて先へ行く。通り過ぎる。「家の前を—・す」 2 ある程度や限度を越える。「...
とおり‐ことば【通り言葉】
ある世界やある仲間の間で用いられる言葉。また、世間一般に通用する言葉。
とおり‐じ【通り字】
1 人の実名に祖先から代々伝えて付ける文字。源氏で頼朝・頼家の「頼」、義朝・義経の「義」の字、平氏で清盛・知盛・維...
とおり‐すがり【通りすがり】
たまたまそこを通ること。通りがかり。「—のタクシー」
とおり‐すが・る【通りすがる】
[動ラ五(四)]たまたま来かかって、そこを通る。「映画館の前を—・る」
とおり‐す・ぎる【通り過ぎる】
[動ガ上一][文]とほりす・ぐ[ガ上二]ある所を通って向こうへ行く。通りこす。「足早に—・ぎる」「夕立が—・ぎる」
とおり‐すじ【通り筋】
大通り。表通り。「—人馬のかよひ絶ゆるほどのあけぼのに」〈浮・織留・二〉
とおり‐そうば【通り相場】
世間一般に通用する相場。普通の値段。通り値(ね)。また、一般にそういうものだといわれている評価。「仲介手数料は五分...
とおり‐だな【通り棚】
1枚の棚板を両端まで一直線にかけた床脇棚。通常、上に袋棚がつく。一文字棚。通し棚。
とおり‐ちがいだな【通り違い棚】
違い棚と通り棚とを上下に並べてかけた床脇棚。通常、上に袋棚がつく。通し違い棚。
とおり‐てがた【通り手形】
⇒関所手形
とおり‐な【通り名】
1 世間一般に通用している名。通称。 2 一家の主人が先祖から代々受け継いで用いる同一の名。「松右衛門といふ—は養...
とおり‐ぬけ【通り抜け】
路地などを一方から他方に通り抜けること。また、通り抜けられる通路。「—禁止」
とおり‐ぬ・ける【通り抜ける】
[動カ下一][文]とほりぬ・く[カ下二]ある所を通ってその先へ出る。「トンネルを—・ける」
とおり‐ね【通り値】
世間一般で通用している値段。通り相場。