ひきうす‐げい【碾き臼芸】
「石臼芸(いしうすげい)」に同じ。「一切万能せぬといふ事もなく、知らぬといふ事ないやうなれど—」〈浮・化物気質〉
ひき‐うた【引(き)歌】
古歌やその一部を、後人が自分の詩歌・文章に引用すること。また、その歌。
ひき‐うたい【弾(き)歌い/弾き唄い】
長唄などで、本来は唄と三味線を別の人が受け持つのに、それを一人で兼ねて演奏すること。→弾き語り
ひき‐うつし【引(き)写し】
他人の文章や書画などを、そっくりそのまま書き写すこと。また、そのもの。敷き写し。「—の多い論文」
ひき‐うつ・す【引(き)写す】
[動サ五(四)]他人の文章などをそのまま書き写す。引き写しをする。「日記に詩の一節を—・す」
ひき‐うつ・る【引(き)移る】
[動ラ五(四)]住所などがほかの場所に変わる。引っ越す。移転する。「郊外の一戸建てに—・る」
ひき‐うま【引(き)馬】
1 大名・貴人などの行列で、鞍覆(くらおおい)をかけ、飾りたてて連れ歩く馬。 2 遊郭などで、客が遊興費を払えず、...
ひき‐お【引き尾】
キジやヤマドリなどの長い尾羽。矢羽を作る。「山鳥の—の征矢(そや)」〈太平記・一七〉
ひき‐おい【引(き)負い】
1 人に代わって売買や取引をし、その損失が自分の負債となること。また、その負債。 2 主家の金を奉公人が使い込むこ...
ひき‐お・う【引き負ふ】
[動ハ四]奉公人が主家の金を使い込む。「手代に—・はれ」〈浮・新永代蔵・二〉
ひき‐おこし【引起】
シソ科の多年草。山地に生え、高さ約1メートル。茎は四角柱、葉は広卵形で対生する。秋、淡紫色の唇形の小花が多数咲く。...
ひき‐おこ・す【引(き)起(こ)す】
[動サ五(四)] 1 倒れたり、横になったりしたものを、引っ張って起こす。「腕をとって—・す」 2 (「惹き起こす...
ひき‐おとし【引(き)落(と)し】
1 引き落とすこと。 2 相撲のきまり手の一。相手の手や前褌(まえみつ)を取って引き、前方にはわせる技。
ひき‐おと・す【引(き)落(と)す】
[動サ五(四)] 1 前や下に引いて落とす。また、相撲で、引き落としの技をかける。「相手の腕をつかんで—・す」 2...
ひき‐お・る【引き折る】
[動ラ四] 1 たわむほど強く引く。「夕潮に楫(かぢ)—・り」〈万・四三三一〉 2 折って二重にする。裾などを折っ...
ひき‐おろ・す【引(き)下ろす】
[動サ五(四)]引いて下へおろす。また、引っ張って無理におろす。「よろい戸を—・す」「会長の座から—・す」
ひき‐かえ【引(き)換え/引(き)替え】
取りかえること。交換。「代金と—に品物を渡す」
ひきかえ‐けん【引換券】
あとで物品と引き換えることのできる券。「景品の—」
ひき‐かえし【引(き)返し】
1 もとへ戻ること。 2 女性の和服の仕立てで、表と同じ布地を裾回しに用いること。また、その仕立て。ひっかえし。 ...
ひきかえし‐ふのうてん【引(き)返し不能点】
⇒ポイントオブノーリターン
ひき‐かえ・す【引(き)返す】
[動サ五(四)] 1 進んできた道をもとへ戻る。ひっかえす。「途中で—・す」 2 もとの状態に戻る。昔のようになる...
ひきかえ‐ばらい【引換払い】
品物と引き換えに代金を支払うこと。
ひき‐か・える【引(き)換える/引(き)替える】
[動ア下一][文]ひきか・ふ[ハ下二] 1 取りかえる。交換する。ある物を渡す代わりに別の物を手に入れる。「当たり...
ひき‐か・ける【引(き)掛ける】
[動カ下一][文]ひきか・く[カ下二] 1 掛けてさげる。ひっかける。「枝に着物を—・ける」 2 引いて上にかぶせ...
ひき‐かさ・ぬ【引き重ぬ/引き襲ぬ】
[動ナ下二]その上に重ねる。重ねて着る。「袿(うちぎ)ども五つ—・ねて」〈宇津保・楼上下〉
ひき‐かず・く【引き被く】
[動カ四]頭からかぶる。引きかぶる。「ただ衣を—・きてふしたり」〈落窪・一〉
ひき‐かぜ【引(き)風/引(き)風邪】
風邪をひくこと。かぜひき。
ひき‐かなぐ・る【引きかなぐる】
[動ラ四]手荒く引きのける。荒々しく引きちぎる。「御殿どもの格子—・りて乱れ入るに」〈増鏡・さしぐし〉
ひき‐がえる【蟇蛙/蟾蜍】
無尾目ヒキガエル科の両生類。体長10〜15センチ。ずんぐりし、四肢が比較的短いため跳ねない。背面は暗褐色または黄褐...
ひき‐がき【引(き)柿/曳き柿】
布などに柿渋(かきしぶ)を引くこと。また、その布。「あひあひ—したる摺り尽しの直垂(ひたたれ)に」〈義経記・一〉
ひき‐がし【引(き)菓子】
祝儀・仏事などで引き出物として出す菓子。
ひき‐がた【挽き型】
鋳造で、円筒などの砂型を作るときに使用する木製の型。板状の鋳物の断面の半分の形をし、回転させて立体的な鋳型を作る。
ひき‐がたり【弾(き)語り】
1 浄瑠璃などで、本来は語りと三味線を別の人が受け持つのに、それを一人で兼ねて演奏すること。→弾き歌い 2 一人で...
ひき‐がね【引(き)金】
1 小銃・ピストルなどの、指で引く発射装置の金具。 2 ある事態を引き起こす直接の原因。きっかけ。「授業料の値上げ...
ひき‐きり【引(き)切り】
《「ひきぎり」とも》 [名] 1 手元に引くようにして切ること。 2 茶道で、茶釜の蓋をのせておく竹製の蓋置(ふた...
ひききり‐のこぎり【引(き)切り鋸/挽き切り鋸】
木工用の細身で歯のこまかいのこぎり。
ひき‐き・る【引(き)切る】
[動ラ五(四)] 1 引っ張って切る。引いて切る。ひっきる。「縄を—・る」 2 (「挽き切る」と書く)のこぎりでひ...
ひき‐ぎ【引(き)木/挽き木】
ひき臼(うす)を回すための肘(ひじ)形の柄。木肘(きひじ)。
ひき‐ぎぬ【疋絹】
「ひけん(疋絹)」に同じ。
ひき‐ぎわ【引(き)際/退き際】
それまでの地位・立場などから退くときの時期や身の処し方。ひけぎわ。「—が悪い」「—が肝心だ」
ひき‐く【引(き)句】
1 他の文の一節や俳句などを引用すること。また、その文句や俳句。引用句。 2 平曲で、節をつけて歌うように語る部分...
ひき‐くく・る【引き括る】
[動ラ五(四)]「ひっくくる」に同じ。「一つにまとめて—・る」
ひき‐くず【挽き屑】
木材などをのこぎりでひいたときに出る屑。のこぎりくず。おがくず。
ひき‐くら・べる【引(き)比べる/引き較べる】
[動バ下一][文]ひきくら・ぶ[バ下二]引き合わせて比べる。比較する。「自分の身に—・べて考えてみる」
ひき‐くる・める【引き括める】
[動マ下一][文]ひきくる・む[マ下二]「ひっくるめる」に同じ。「彼此の別なく—・めて」〈鴎外・青年〉
ひき‐ぐすり【引(き)薬】
皮膚にのばして塗る薬。ぬりぐすり。「腫物の先へ—を為よう」〈円朝・真景累ヶ淵〉
ひき‐ぐ・する【引(き)具する】
[動サ変][文]ひきぐ・す[サ変] 1 いっしょに連れて行く。引き連れる。伴う。「女衆たちを—・して駆けつけた」〈...
ひき‐ぐるみ【碾き包み】
ソバの実をそのまま、または外皮だけを取り除いて粉にすること。また、そのようにしてひいた粉。
ひき‐げき【悲喜劇】
1 悲劇性と滑稽感(こっけいかん)とが混在する劇。悲劇的に進展しながら喜劇的な結末に至るもの、悲劇中に喜劇的場面が...
ひき‐こ【挽き子/引(き)子】
車屋で雇っておく、人力車夫。車引き。