人遣(ひとや)りなら◦ず
他人からさせられるのでなく、自分の心から求めるものである。「なぞや、—◦ぬ心ならむ」〈源・宿木〉
ひと‐よ【一世】
人が生きている間。一生。「—には二度(ふたたび)見えぬ父母を置きてや長く我(あ)が別れなむ」〈万・八九一〉
ひと‐よ【一夜】
1 ひとばん。いちや。「—の夢」 2 ある晩。「秋の—、友と酒を酌み交わす」 3 一晩中。よもすがら。「—泣き明かす」
ひとよ‐ぎり【一節切】
尺八の一種。長さ約34センチ、太さ直径約3センチの竹製の縦笛で、節が一つある。室町中期に中国から伝来、桃山時代から...
ひとよ‐ぐさ【一夜草】
スミレの別名。
ひとよ‐ざけ【一夜酒】
《一夜のうちに熟成するところから》甘酒。いちやざけ。《季 夏》「御仏に昼そなへけり—/蕪村」
ひとよし【人吉】
熊本県南部、球磨川(くまがわ)流域にある市。もと相良(さがら)氏の城下町。製材が盛ん。球磨(くま)焼酎の産地。人吉...
ひと‐よし【人好し】
[名・形動]「御(お)人好(よ)し」に同じ。「まして—の嫁御寮は」〈蘆花・思出の記〉
ひとよし‐し【人吉市】
⇒人吉
ひとよし‐ぼんち【人吉盆地】
熊本県南部、九州山地南端に広がる構造盆地。東西約25キロメートル、面積約72平方キロメートル、盆地底の標高100〜...
ひと‐よせ【人寄せ】
[名](スル) 1 大勢の人を集めること。また、そのための口上・演芸など。「—に有名人を招く」 2 「人寄せ席」の略。
ひとよせ‐せき【人寄せ席】
人を寄せ集めて落語・講談・音曲などを興行する所。よせせき。よせ。
ひとよせ‐だいこ【人寄せ太鼓】
演芸・相撲など、興行物の始まる前に人寄せのために打ち鳴らす太鼓。よせだいこ。
ひとよせ‐パンダ【人寄せパンダ】
《動物園でジャイアントパンダの人気があることから》人々を寄せ集めたり、注目を引いたりするために利用する、人気のある...
ひとよ‐たけ【一夜茸】
ナヨタケ科のキノコ。庭や畑に群生し、高さ6〜12センチ。灰白褐色で、胞子が熟すと傘が黒くなって溶ける。ごく若いもの...
ひとよ‐づま【一夜妻/一夜夫】
1 (一夜妻) ㋐一晩だけ関係を結んだ相手の女性。また転じて、遊女・娼婦。いちやづま。 ㋑織女星。 2 (一夜夫)...
人(ひと)呼(よ)んで
人々が呼ぶ名は。人々から呼ばれる名は。「—光の魔術師」
ひと‐らし・い【人らしい】
[形][文]ひとら・し[シク]人間らしい。人としてふさわしい。「—・い感情をもち合わせない」
ひと‐り【一人/独り】
[名] 1 人数が1であること。一個の人。いちにん。「—に一つずつ配る」「乗客の—」 2 仲間・相手がいなくて、そ...
ひ‐とり【火取り/火採り】
1 香をたきしめるのに用いる香炉。漆器の中に銀や銅または陶器で作った炉を置き、上から銀・銅のかごで覆ったもの。火取...
ひとり‐あたま【一人頭】
全体の数量を人数で割って出た、一人分の割り当て。主に、金銭についていう。一人当たり。「会費は—2000円です」
ひとり‐あたり【一人当(た)り】
「一人頭」に同じ。
ひとり‐あるき【一人歩き/独り歩き】
[名](スル) 1 連れもなく、ただ一人だけで歩くこと。「深夜の—は危険だ」 2 他人の助けを借りずに自力で歩くこ...
ひとり‐あんない【独り案内】
独学で習得できるようになっている書物。独習書。
ひとり‐い【独り居】
ただひとりでいること。ひとりだけで暮らすこと。「—の楽しみ」
ひとり‐うらない【独り占い】
自分で自分の運命を占うこと。「トランプで—をする」
ひとり‐えみ【独り笑み】
相手なしに一人で笑うこと。ひとりわらい。「—しつつ臥し給へり」〈源・若紫〉
ひとり‐おや【一人親】
両親のうち一方がいないこと。また、その残っている親。片親。
ひとりおや‐かぞく【一人親家族】
「一人親家庭」に同じ。
ひとり‐おやかた【一人親方】
建設業などで、法律上は個人事業主として取引先と契約する者。実態は労働者と同様の業務に従事している場合が多く、労働災...
ひとりおや‐かてい【一人親家庭】
父または母と未成年の子供を主な構成員とする家庭。父子家庭または母子家庭のこと。単親家庭。
ひとりおや‐せたい【一人親世帯】
「一人親家庭」に同じ。
ひとり‐かご【火取り籠】
火取り1の上にかぶせる金網状のかご。衣服を掛けて乾かしたり香をたきしめたりする。
ひとり‐が【灯蛾/火取蛾】
鱗翅(りんし)目ヒトリガ科の昆虫。翅(はね)の開張6センチくらい。前翅は黒茶褐色の地に白いすじ模様があり、後ろ翅は...
ひとり‐がち【一人勝ち/独り勝ち】
数人の中で一人だけが勝ちを得ること。「麻雀で—をする」⇔一人負け。
ひとり‐がてん【独り合点】
[名](スル)自分だけで、よくわかったつもりになること。ひとりのみこみ。ひとりがってん。「—して話を進めてしまう」
ひとり‐きょうげん【一人狂言/独り狂言】
1 「一人芝居」に同じ。 2 シテが独演する特殊な本狂言。現行曲中にはないが、番外曲として数曲伝えられている。
ひとり‐ぎめ【独り決め/独り極め】
[名](スル) 1 他の人の考えや都合を聞かずに、自分だけで決めてしまうこと。「方針を—する」 2 自分ひとりで勝...
ひとり‐ぐち【一人口/独り口】
1 「独り言」に同じ。「—ききつつ眠りに入った様な訣であった」〈左千夫・野菊の墓〉 2 ひとりだけで生計を立てるこ...
一人(ひとり)口(ぐち)は食(く)えぬが二人口(ふたりぐち)は食(く)える
生活するには、独身でいるよりも世帯をもったほうが経済的に得策であるということ。
ひとり‐ぐらし【一人暮(ら)し/独り暮(ら)し】
ひとりで生活すること。「気ままな—」
ひとり‐ご【一人子/独り子】
「ひとりっこ」に同じ。
ひとり‐ご・ちる【独り言ちる】
[動タ上一]《「ひとりごつ」(五段)の上一段化。昭和期に使われ始めた語》ひとりごとを言う。「おお寒い、と—・ちる」
ひとり‐ご・つ【独り言つ】
[動タ五(四)]《名詞「ひとりごと」の動詞化》ひとりごとを言う。「『ああ、逃がしちゃった』と…すこし上ずった声で—...
ひとり‐ごと【独り言】
聞く相手がいないのにひとりでものを言うこと。また、その言葉。独語。「ぶつぶつと—をつぶやく」 [補説]書名「ひとり...
ひとりごと【ひとり言】
室町中期の連歌論書。1冊。心敬著。応仁2年(1468)成立。連歌に関する著者の所感をつづる。
ひとりごと【独ごと】
江戸中期の俳論書。2冊。上島鬼貫(おにつら)著。享保3年(1718)刊。上下122段からなり、「まこと」を中心とす...
ひとり‐ごはん【一人御飯】
一人で食事をとること。自宅で食べることにも、外食をすることにもいう。
ひとり‐しずか【一人静】
センリョウ科の多年草。山野に生え、高さ20〜30センチ。二対の葉が対生してつき輪生状に見える。早春、葉の間から1本...
ひとり‐しばい【一人芝居/独り芝居】
1 登場人物が一人だけの芝居。また、一人で数人の役を演じ分ける芝居。 2 相手がないのに、自分の思い込みだけでいろ...