むぎ‐こがし【麦焦(が)し】
大麦を煎(い)って粉にしたもの。砂糖をまぜてそのまま、または湯に溶いてから食べる。また落雁(らくがん)などの菓子の...
むぎ‐こき【麦扱き】
麦の穂をこき落とすこと。また、その道具。《季 夏》「僧の頭(づ)に—の音絶間なし/竜太」
むぎ‐ごはん【麦御飯】
⇒麦飯1
むぎ‐さく【麦作】
麦を作ること。また、麦の収穫。
むぎしなず【麦死なず】
石坂洋次郎の中編小説。昭和11年(1936)刊行。妻が共産主義運動にかぶれ、愛人の党員作家を追って上京してしまう事...
むぎ‐すくい【麦抄い】
ゆでたうどん・そばをすくい上げるざる。あげざる。〈和名抄〉
むぎ‐た【麦田】
1 麦を作っている田。 2 稲の裏作に麦を作っている田。
むぎ‐ちゃ【麦茶】
大麦を殻のついたまま煎(い)ったもの。また、それを煎(せん)じた湯。香ばしく、夏に冷やして飲むことが多い。麦湯。《...
むぎ‐つき【麦搗き】
「麦打ち」に同じ。《季 夏》「—やむしろまとひの俄雨/鬼貫」
むぎつき‐うた【麦搗き歌】
臼(うす)で麦をついて精白するときに歌う仕事歌。
むぎとへいたい【麦と兵隊】
火野葦平の中編小説。日中戦争中に戦地で書かれた徐州作戦の従軍記。昭和13年(1938)、「改造」誌に発表。単行本は...
むぎ‐とろ【麦薯蕷】
麦飯にとろろ汁をかけたもの。《季 秋》「—や櫟(くぬぎ)の枝のこまやかに/桂郎」
むぎ‐なでしこ【麦撫子】
1 ナデシコ科の一年草。高さ約80センチ。全体に長い毛が密生し、葉は線形で対生する。5、6月ごろ、紫色の5弁花を開...
むぎ‐なわ【麦索/麦縄】
1 「索餅(さくべい)」に同じ。〈和名抄〉 2 素麺(そうめん)、または冷や麦のこと。「夏の頃ほひ、—多く出で来け...
むぎ‐ぬか【麦糠】
「麩(ふすま)」に同じ。
ムギネ‐さん【ムギネ酸】
《mugineic acid》アミノ酸の一種。植物は、アルカリ性土壌では生育に必要な鉄を吸収できないが、イネ・ムギ...
むぎ‐の‐あき【麦の秋】
「麦秋(ばくしゅう)」を訓読みにした語。《季 夏》「青雲と白雲と耀(ひか)り—/草城」
むぎ‐ばたけ【麦畑】
麦を栽培している畑。むぎはた。《季 夏》「つかみ合ふ子供のたけや—/去来」
むぎ‐ふ【麦生】
麦の生えていること。また、その場所。《季 夏》「茫々と—つづけり胸の病/誓子」
むぎ‐ふみ【麦踏み】
早春に麦の芽を足で踏みつける作業。霜柱を防いで根張りをよくし、また、麦が伸びすぎないようにするために行う。《季 春...
むぎ‐ぶえ【麦笛】
麦の茎を切って、笛のように吹き鳴らすもの。むぎわらぶえ。《季 夏》「—や雨あがりたる垣のそと/秋桜子」
むぎ‐ぼこり【麦埃】
麦打ちをするときに立つほこり。《季 夏》「—かかる童子の眠りかな/竜之介」
むぎ‐まき【麦蒔き/麦播き】
1 麦の種をまくこと。《季 冬》「—や百まで生きる㒵(かほ)ばかり/蕪村」 2 ヒタキ科キビタキ属の鳥。全長13セ...
むぎ‐みそ【麦味噌】
麦麹(むぎこうじ)と、大豆・食塩を原料として作る味噌。田舎(いなか)味噌。
むぎ‐めし【麦飯】
1 米に麦をまぜて炊いた飯。また、麦だけで炊いた飯。むぎいい。ばくはん。《季 夏》「—に痩せもせぬなり古男/鬼城」...
麦飯(むぎめし)で鯉(こい)を釣(つ)る
わずかな元手で大きな利益を得ることのたとえ。海老(えび)で鯛(たい)を釣る。
むぎ‐もやし【麦萌やし】
⇒麦芽(ばくが)
むぎや‐ぶし【麦や節】
富山県五箇山(ごかやま)地方の民謡。能登の輪島あたりの歌が伝わったものという。紋服・袴(はかま)・白だすき姿に菅笠...
むぎ‐ゆ【麦湯】
「麦茶」に同じ。《季 夏》「御仏の目鼻もなくて—かな/鬼城」
む‐ぎょう【無業】
職業に就いていないこと。無職。
むぎょう‐しゃ【無業者】
ふだん収入を目的とした仕事をしていない人。→若年無業者
むぎ‐らくがん【麦落雁】
麦焦がしに砂糖・水飴(みずあめ)を加えて作った落雁。《季 夏》
むぎ‐わら【麦藁/麦稈】
1 麦の穂を落としたあとの茎。屋根を葺(ふ)いたり細工物の材料にしたりする。麦稈(ばっかん)。むぎから。《季 夏》...
むぎわら‐ぎく【麦藁菊】
キク科の一年草。高さ60〜90センチ。初夏から秋にかけて、つやのある黄・紅・白色などの総苞(そうほう)をもつ頭状花...
むぎわら‐さなだ【麦藁真田】
⇒麦稈真田(ばっかんさなだ)
むぎわら‐ざいく【麦藁細工】
麦藁を種々の色に染めて、編んだり、箱などにはって模様をつけたりする細工。
むぎわら‐だい【麦藁鯛】
産卵後のマダイ。麦の穂が実るころに漁獲される。《季 夏》「草の戸に—の奢(おご)りかな/冬葉」
むぎわら‐とんぼ【麦藁蜻蛉】
シオカラトンボの雌。腹部が麦藁の色に似るところからいう。
むぎわら‐ぶえ【麦藁笛】
「麦笛」に同じ。
むぎわら‐ぶき【麦藁葺き】
麦藁で屋根を葺(ふ)くこと。また、その屋根。
むぎわら‐ぼうし【麦藁帽子】
麦稈真田(ばっかんさなだ)をとじつけて作った帽子。夏に日よけ用として用いる。麦藁帽。ストローハット。
むく【尨】
1 「尨毛(むくげ)」の略。 2 「尨犬(むくいぬ)」の略。
むく【椋】
1 ムクノキのこと。また、その実。《季 実=秋》 2 ムクドリのこと。《季 秋》
むく【無患子】
ムクロジのこと。また、その実。
む‐く【無垢】
[名・形動] 1 仏語。煩悩のけがれを離れて、清浄であること。 2 けがれがなく純真なこと。うぶなこと。また、その...
む・く【向く】
[動カ五(四)] 1 その方向に正面が位置するようにする。対する。面する。「上を—・く」「東に—・く」 2 その方...
む・く【剝く】
[動カ五(四)]皮・殻など表面・外側をおおっている物を取り去って中身を出す。「ミカンの皮を—・く」「目を—・く」「...
むくい【報い/酬い】
1 ある行為の結果として身にはね返ってくる事柄。善悪いずれについてもいうが、現在では悪い行為の結果についていうこと...
むく‐いぬ【尨犬】
むく毛の犬。毛のふさふさと垂れた犬。むく。
むく・いる【報いる/酬いる】
[動ア上一][文]むく・ゆ[ヤ上二] 1 受けた事に対して、それに見合う行為を相手に行う。むくう。「恩に—・いる」...