わ‐かん【和漢】
1 日本と中国。「—の歴史」 2 和文と漢文。 3 和学と漢学。 4 「和漢聯句(れんく)」の略。
わ‐かん【倭館/和館】
15世紀、李氏朝鮮が日本使節の接待および貿易管理のため、漢城(ソウル)・乃而浦(ないじほ)・釜山浦・塩浦に設けた建...
わかん‐こんこうぶん【和漢混交文/和漢混淆文】
和文の要素と漢文訓読語の要素を合わせもつ文体。特に、鎌倉時代以降の軍記物語などにみられる漢語を多くまじえた文語文。
わかんごううん【和漢合運】
江戸時代の数学者、吉田光由の著作「和漢編年合運図」の通称。正保2年(1645)刊行。
わかんさんさいずえ【和漢三才図会】
江戸時代の百科事典。105巻。寺島良安著。正徳2年(1712)成立。中国の「三才図会」にならい、和漢古今の万物を掲...
わかん‐しょ【和漢書】
1 和書と漢籍。 2 図書館の分類で、ローマ字書きの洋書に対して、漢字・仮名書きの本。
わ‐かんじき【輪樏】
木・竹・蔓(つる)などを輪にしてつくったかんじき。わかん。《季 冬》
わかんどおり
《「わか」は「若」、「んどおり」は系統・血統の意の「とおり」に接頭語「み」の付いた「みとおり(御裔)」の変化したも...
わかんどおり‐ばら【わかんどほり腹】
皇族の女子からの出生であること。また、その人。「—にて、あてなる筋は劣るまじけれど」〈源・少女〉
わ‐かんむり【ワ冠】
漢字の冠の一。「冗」「冠」などの「冖」の称。片仮名の「ワ」に似ているのでいう。ひらかんむり。
わかん‐やく【和漢薬】
和薬と漢薬の総称。生薬(しょうやく)のこと。
わ‐かん‐よう【和漢洋】
日本と中国と西洋。また、和学と漢学と洋学。
わかん‐れんく【和漢聯句】
連歌・聯句の形式の一。発句(ほっく)を和語の句で始め、以下五言の漢詩句と交互に詠み進めるもの。五山文学において盛行...
わかんろうえいしゅう【和漢朗詠集/倭漢朗詠集】
平安中期の詩歌集。2巻。藤原公任撰。長和2年(1013)ごろの成立か。朗詠に適した白居易などの漢詩文の秀句約590...
わ‐が【我が/吾が】
[連体]《代名詞「わ」に格助詞「が」の付いた語から》 1 話し手のものであること、また、関係あるものであることを表...
わがあねのき【わが姉の記】
河内仙介の小説。昭和18年(1943)刊。発表当時、反戦小説とみなされ批判を受けた。
わがいのち‐を【我が命を】
[枕]わが命長かれの意から、「長し」と同音を含む地名「長門(ながと)」にかかる。「—長門の島の小松原」〈万・三六二一〉
我(わ)が意(い)を◦得(え)る
自分の考えにぴったり合う。自分の思い通りだ。我が意を得たり。
わが‐おおきみ【我が大君】
その時代の天皇を敬っていう語。今上(きんじょう)天皇。わごおおきみ。「高光る日の御子やすみしし—」〈記・中・歌謡〉
わがおださく【わが織田作】
藤本義一による長編の伝記シリーズ。織田作之助の人生を描く。昭和61年(1986)から平成元年(1989)にかけて、...
わががしつのうちにて【我が画室の内にて】
洋画家、藤田嗣治の油彩画「私の部屋、目覚まし時計のある静物」の別邦題。1921年のサロンドートンヌで絶賛された作品...
わがキディランド【わがキディ・ランド】
三木卓の詩集。昭和45年(1970)刊。第1回高見順賞受賞。
わが‐きみ【我が君】
[連語] 1 私の主君。あがきみ。「—判官殿は、頼朝のおん代官として」〈謡・舟弁慶〉 2 相手を親しみ敬っていう語...
わ‐がく【和学/倭学】
日本古来の文学・歴史・有職故実(ゆうそくこじつ)などを研究する学問。国学。皇学。→漢学 →洋学
わ‐がく【和楽】
日本古来の伝統的な音楽。邦楽。
わがく‐こうだんしょ【和学講談所】
寛政5年(1793)塙保己一(はなわほきいち)が幕府の公許を得て江戸に設立した学舎。国史・律令を講じ、「群書類従」...
わがく‐しゃ【和学者】
和学の学者。国学者。「世間の儒者—などの」〈福沢・学問のすゝめ〉
わがく‐しょ【和学所】
「和学講談所」の略称。
わが‐くに【我が国】
われわれの国。私たちの国。
チェ‐ゲバラでん【チェ・ゲバラ伝】
三好徹による、革命家ゲバラの評伝。雑誌「文芸春秋」に「わがゲバラ伝」のタイトルで連載したのち、昭和46年(1971...
わが‐こ【我が子】
自分の子ども。
わがこい【わが恋】
石橋思案の小説。明治27年(1894)刊行。
わがこきょう【我が故郷】
《原題、(チェコ)Domov můj》⇒我が家
我(わ)が心(こころ)石(いし)に匪(あら)ず転(てん)ず可(べ)からず
《「詩経」邶風・柏舟から》石は転がすことができるけれども、自分の心は動かすことはできないの意で、心が確固不動なこと...
わがこころのへんれき【わが心の遍歴】
長与善郎の自伝小説。昭和34年(1959)刊行。第11回読売文学賞評論・伝記賞受賞。
わが‐こと【我が事】
自分に関係のあること。自分のこと。「友の成功を—のように喜ぶ」
わがこをくうサトゥルヌス【我が子を食うサトゥルヌス】
《原題、(スペイン)Saturno devorando a su hijo》ゴヤの絵画。カンバスに油彩。縦144セ...
わ‐がさ【和傘】
和式の傘。主に、割り竹の骨に油紙を張った傘。→洋傘
わ‐がし【和菓子】
日本風の菓子。製法により、生菓子・干菓子・半生菓子などに大別される。羊羹(ようかん)・最中(もなか)・煎餅(せんべ...
わがしょうがいより【わが生涯より】
《原題、(チェコ)Z mého života》スメタナの弦楽四重奏曲第1番の副題。ホ短調。1876年作曲。自らの半...
わがじんせいのときのかいわ【わが人生の時の会話】
石原慎太郎による随筆集。平成7年(1995)刊行。実弟である石原裕次郎との最後の会話など、思い出深い人々との会話を...
わがじんせいのときのとき【わが人生の時の時】
石原慎太郎による自伝的短編小説集。平成2年(1990)刊行。全40編からなる。
わがじんせいのときのひとびと【わが人生の時の人々】
石原慎太郎による随筆集。平成12年(2000)から平成13年(2001)に雑誌「文芸春秋」に連載。平成14年(20...
わがじんせいはあいとよろこび【わが人生は愛と喜び】
《原題、(ドイツ)Mein Lebenslauf ist Lieb' und Lust》ヨーゼフ=シュトラウスの管...
わが‐せ【我が背/我が夫】
女性が自分の夫・恋人・兄弟などを親しんでよぶ語。わがせこ。わがせな。「馬買へ—」〈万・三三一四〉
わがせいしんのへんれき【わが精神の遍歴】
亀井勝一郎による評論。昭和23年(1948)刊。発表当初の題名は「現代人の遍歴」。
わがせいのはくしょ【わが性の白書】
中村光夫の小説。昭和38年(1963)刊行。
わが‐せこ【我が背子】
「我が背」に同じ。「—は仮廬(かりいほ)作らす草(かや)なくは小松が下の草を刈らさね」〈万・一一〉
わがせこ‐を【我が背子を】
[枕]我が夫を我が待つの意から、「我が待つ」と同音を含む地名「あが松原」にかかる。一説に「我が背子を我が」までを、...
わがそこく【わが祖国】
《原題、(チェコ)Má vlast》スメタナの連作交響詩。全6曲。1874年から1879年にかけて作曲。チェコの歴...