すず‐なり【鈴生り】
1 果実が、神楽鈴(かぐらすず)のように、たくさん群がりなっていること。「柿が—に赤い実をつける」 2 多くのもの...
すず‐の‐そう【鈴の奏】
平安時代、行幸の先払いのために駅鈴の下賜を願うとき、また、還御により返上するときの奏上。少納言の任務とした。
すず‐の‐つな【鈴の綱】
清涼殿の殿上(てんじょう)の間から校書殿(きょうしょでん)に張り渡した鈴付きの綱。蔵人(くろうど)が小舎人(こどね...
すずのや【鈴屋】
本居宣長(もとおりのりなが)の書斎の名。部屋に鈴がかけてあったところからいう。三重県松阪市に保存されている。
すずのや‐き【鈴屋忌】
本居宣長(号、鈴屋)の忌日。陰暦9月29日。《季 秋》
すずのやしゅう【鈴屋集】
江戸後期の歌文集。7巻。本居宣長著。長男春庭(はるにわ)編。寛政10〜12年(1798〜1800)刊。享和3年(1...
すずのや‐は【鈴屋派】
本居宣長を中心とする和歌の流派。歌風は新古今調。
すず‐ペスト【錫ペスト】
白色錫の製品を零下30度以下の低温に保つと、表面にはれもののような突起が生じ、感染症のペストのように広がり、ついに...
すず‐まなこ【鈴眼】
丸くて大きな目。どんぐりまなこ。「梟(ふくろ)と常々悪口受くる—に」〈露伴・五重塔〉
すずみ【涼み】
涼むこと。涼しい空気に当たって暑さをしのぐこと。納涼。「夕—」《季 夏》「網打の見えずなりゆく—かな/蕪村」
すずみ‐きゃく【涼み客】
夏、暑さを避けて涼しい土地に出掛ける人。
すずみ‐だい【涼み台】
暑さをしのぐために、軒先などに置いた腰掛け台。縁台。《季 夏》
すずみ‐どころ【涼み所】
暑さを避けるのに適した涼しいところ。涼風が吹く木陰や水辺など。 [補説]近年では熱中症予防のために、冷房設備のある...
すずみ‐ぶね【涼み船】
納涼に用いる船。納涼船。《季 夏》
すず・む【涼む】
[動マ五(四)]風に当たったり、涼しい場所に行ったりして、暑さを避ける。「河原で—・む」《季 夏》 [可能]すずめる
すず‐むし【鈴虫】
1 直翅(ちょくし)目スズムシ科の昆虫。中形で、暗い草むらにすむ。体は黒色で、触角や脚の根元は白色。雌は長い産卵...
すずむし‐そう【鈴虫草】
1 キツネノマゴ科の多年草。近畿以西の山地に生え、高さ30〜60センチ。茎は四角柱で、広卵形の葉が対生する。秋、淡...
すずむし‐むすび【鈴虫結び】
ひもの結び方で、輪を三つ重ねて上を結び、スズムシの形に似せたもの。
すずめ【雀】
1 スズメ目スズメ科の鳥。人家周辺や農耕地に普通にみられ、全長14センチくらい。頭は茶色、ほおとのどに黒い点がある...
すずめ‐いろ【雀色】
雀の羽のような茶褐色。
すずめいろ‐どき【雀色時】
空が雀色に薄暗くなった時分。夕暮れ時。夕方。たそがれどき。「半蔀(はじとみ)の間から、—の往来をのぞいている」〈芥...
すずめ‐うり【雀瓜】
ウリ科の蔓性(つるせい)の一年草。原野や水辺に生える。葉は三角形で、巻きひげがある。夏、白い花をつけ、実は熟すと灰...
すずめ‐おどり【雀踊(り)】
江戸時代の風流(ふりゅう)踊りで、編み笠をかぶり、竹に雀の模様の着物を着て奴(やっこ)姿で踊るもの。歌舞伎にも取り...
すずめ‐が【雀蛾/天蛾】
鱗翅(りんし)目スズメガ科の昆虫の総称。大形のガで体は太く流線形。夜行性のものが多い。翅(はね)は細長く、活発に飛...
すずめ‐がい【雀貝】
スズメガイ科の巻き貝。潮間帯の岩礁に着生する。貝殻は笠形で、殻径約1センチ。殻表は淡黄色の毛で覆われる。本州中部以...
すずめがおか【雀が丘】
《Vorob'yovy gory/Воробьёвы горы》ロシア連邦の首都モスクワの市街南西部にある丘陵。モ...
すずめ‐がくれ【雀隠れ】
春に、草木の芽や葉が伸びて雀の姿を隠すほどになること。《季 春》「春ふかし—を沓(くつ)にふみ/風生」
すずめ‐がた【雀形】
1 雀が翼を広げた形を丸く描いて図案化したもの。ふすま・屏風(びょうぶ)などに用いる。 2 《裏絵に1が多く用いら...
すずめ‐がっせん【雀合戦】
多くの雀が木などに群がって騒ぎたてること。
すずめ‐がや【雀萱】
イネ科の一年草。田畑や荒地に生え、高さ30〜50センチ。葉は線形で、まばらにつく。夏から秋、楕円形の平たい小穂を円...
すずめ‐ぐち【雀口】
瓦ぶきの軒瓦と広小舞の間にできるすきま。雀が巣を作ることがあるのでいう。軒先面戸(のきさきめんど)。
すずめ‐こゆみ【雀小弓】
遊戯用の小さい弓。楊弓の類。また、子供の遊ぶ小さな弓。すずめゆみ。「—、名誉に一筋も外さず」〈浮・武家義理・三〉
すずめ‐ずし【雀鮨】
小鯛(こだい)を背開きにして、腹に鮨飯を詰めた鮨。もとは江鮒(えぶな)を用いた。大阪・和歌山の名物。形が雀のように...
すずめ‐だい【雀鯛】
1 スズキ目スズメダイ科の海水魚。全長約15センチ。体はタイに似て側扁し、紫黒色で、背びれの後部下に白色斑があるが...
すずめ‐のえんどう【雀野豌豆】
マメ科の越年草。日当たりのよい地に生え、長さ30〜50センチ。葉は細い小葉からなる羽状複葉で、先は巻きひげとなる。...
すずめ‐の‐おごけ【雀の苧小笥】
キョウチクトウ科の多年草。海岸付近の草地に生え、高さ30〜60センチ、茎の先はつる状。初夏、黄色がかった白色の小花...
すずめ‐の‐おどりあし【雀の踊り足】
字が下手なことのたとえ。
すずめ‐の‐かたびら【雀の帷子】
イネ科の一、二年草。各地の道端や原野に生え、高さ10〜25センチ。葉は線形。淡緑色の卵形の穂を円錐状につける。《季 春》
雀(すずめ)の喧嘩(けんか)でまたふるふる
《「また降る」に「股(また)振る」をかけたもの》また雨が降るということを茶化していった言葉。
雀(すずめ)の巣(す)も構(く)うに溜(た)ま・る
雀が材料を少しずつ運んできて巣を作り上げるように、少しずつ貯蓄をしても積もり積もれば大きな額になる。「商人(あきん...
雀(すずめ)の千声(せんこえ)鶴(つる)の一声(ひとこえ)
つまらない者の千言よりは、すぐれた者の一言のほうがまさっているということ。
すずめ‐の‐たご【雀の田子/雀の担桶】
イラガの繭。楕円形で白地に褐色紋があり、硬く、冬に木の枝などに付着している。すずめのしょうべんたご。すずめのつぼ。...
すずめ‐の‐ちゃひき【雀の茶挽】
イネ科の一年草。日当たりのよい荒地に群生し、高さ約60センチ。夏、淡緑色の平たい小穂が垂れ下がる。牛馬の飼料にする。
すずめ‐の‐つぼ【雀の壺】
「雀の田子(たご)」に同じ。
すずめ‐の‐てっぽう【雀の鉄砲】
イネ科の一、二年草。田のあぜに生え、高さ約30センチ。春、褐色の葯(やく)が目立つ淡緑色の穂を密に円柱状につける。...
雀(すずめ)の涙(なみだ)
ごくわずかなもののたとえ。「—ほどの退職金」
すずめ‐の‐はかま【雀の袴】
カタバミの別名。
すずめ‐の‐ひえ【雀の稗】
1 イネ科の多年草。日当たりのよい草地に生え、高さ約50センチ。秋、数個の平たい淡黄緑色の穂が集まってつく。《季 ...
すずめ‐の‐まくら【雀の枕】
スズメノテッポウの別名。
すずめのミサ【雀のミサ】
《原題、(ドイツ)Spatzenmesse》モーツァルトのミサ曲の通称。ハ長調。全6曲。1775年から1776年に...