とお【十】
1 数の名。九つの次の自然数。じゅう。 2 10歳。
とお‐あさ【遠浅】
海や川の岸から遠方まで水の浅いこと。また、そのような所。「—の海岸」
とお‐あるき【遠歩き】
[名](スル)遠方へ出歩くこと。遠出(とおで)。「虫取りに熱中してつい—する」
とお・い【遠い】
[形][文]とほ・し[ク]二つのものが空間的、時間的に、また心理的に離れているさま。 1 場所が非常に離れている。...
とおいアメリカ【遠いアメリカ】
常盤新平の短編小説。昭和30年代の東京でアメリカに憧れる男性を描く。昭和61年(1986)刊行。同年、第96回直木...
とおいうみからきたクー【遠い海から来たCOO】
景山民夫の海洋冒険小説。南太平洋の島フィジーを舞台に、プレシオサウルスと少年との交流を描く。昭和63年(1988)...
とおいくにからのさつじんしゃ【遠い国からの殺人者】
笹倉明の長編小説。日本へ出稼ぎに来たジャパゆきさんによる殺人事件とその裁判を描く。平成元年(1989)刊行。同年、...
とおいこえとおいへや【遠い声、遠い部屋】
《原題Other Voices, Other Rooms》カポーティの長編小説。1948年刊。父親を探して南部の町...
とおい‐め【遠い目】
遠くを見るような目つき。過去のことを思ったり、そこにない風景を想像したりするときの目のようす。「少年時代を思い出し...
と‐おう【杜翁】
トルストイのこと。
と‐おう【渡欧】
[名](スル)欧州に渡ること。
とお‐えん【遠縁】
遠い血縁。また、その人。「—にあたる人」⇔近縁。
とお‐お【撓】
[形動ナリ]たわみ曲がるさま。たわわ。「秋萩の枝も—におく露のけさ消えぬとも色に出でめや」〈新古今・恋一〉
とお‐か【十日】
1 日の数の10。10日間。 2 月の10番目の日。
とおか‐えびす【十日戎/十日恵比須】
正月10日に行われる初恵比須の祭り。兵庫県西宮神社・大阪今宮戎神社・京都建仁寺などのものが有名。《季 新年》
とお‐かがり【遠篝】
陣所から遠く離れた所でたくかがり火。「—を焼(た)いて」〈太平記・六〉
とお‐かさがけ【遠笠懸】
笠懸の一種。小笠懸に比べ、的(まと)までの距離の遠いもの。
十日(とおか)の菊(きく)
9月9日の菊の節句の翌日に咲いた菊。時機に遅れて役に立たないことのたとえ。六日の菖蒲(あやめ)。のちのきく。
とおかまち【十日町】
新潟県南部の市。信濃川上流にある十日町盆地の中心地。高級絹織物を産する。平成17年(2005)4月、川西町、中里村...
とおかまち‐し【十日町市】
⇒十日町
とおかまち‐ぼんち【十日町盆地】
新潟県南部にある盆地。中心都市は十日町市。関田(せきた)山地と魚沼丘陵にはさまれた山間盆地で、十日町市中部から中魚...
とおかみ‐えみため
1 亀甲(きっこう)の裏に刻んだ線。「と・ほ・かみ・ゑみ・ため」の五つの線を焼いて占う。表にあらわれたひび割れの形...
とおか‐や【十日夜】
⇒とおかんや
とおから‐ず【遠からず】
[副]遠くない将来に。近いうちに。ほどなく。「—実現するだろう」
とおかん‐や【十日夜】
陰暦10月10日の夕。東日本で、稲刈りを終わって、田の神が山へ帰っていくのを送る行事をする。西日本の亥(い)の子の...
とお‐がけ【遠駆け/遠懸け】
馬を駆って遠くまで行くこと。
遠(とお)き慮(おもんぱか)りなければ必(かなら)ず近(ちか)き憂(うれ)いあり
《「論語」衛霊公から》遠い将来のことまで考えずに目先のことばかり考えていると、近いうちに必ず困ったことが起こる。遠...
遠(とお)きに行(い)くには必(かなら)ず邇(ちか)きよりす
《「礼記」中庸から》物事を行うには、順序を追って手近な事からやっていくべきである。一足とびには物事はできないことの...
遠(とお)きは花(はな)の香(か)近(ちか)きは糞(くそ)の香(か)
とかく人は、遠くにあるものを高く評価し、近くにあるものを低く評価するものであるというたとえ。
遠(とお)き守(まも)り
遠く冥土(めいど)から加護すること。「草の陰にてもうれしと存じ候はば、遠き御守りでこそ候はんずれ」〈平家・七〉
とおきらくじつ【遠き落日】
渡辺淳一による長編の伝記文学。野口英世の生涯を赤裸々に描く。昭和54年(1979)刊行。第14回吉川英治文学賞受賞...
とお‐ぎき【遠聞き】
武家の職名。敵陣や人家に忍び込んで事情を探る者。ものぎき。
とおく【遠く】
《形容詞「とおい」の連用形から》 [名]遠いところ。遠方。「—の町」「—へ行く」 [副]隔たりが大きいさま。はるか...
遠(とお)くて近(ちか)きは男女(だんじょ)の仲(なか)
男女の仲は、遠く離れているように見えても、意外に結ばれやすいこと。
遠(とお)くの火事(かじ)より背中(せなか)の灸(きゅう)
自分に関係のない大事よりも、小さなことでもわが身にふりかかることは痛切に感じられるというたとえ。
遠(とお)くの親類(しんるい)より近(ちか)くの他人(たにん)
遠方にいる親類よりも近隣にいる他人の方が頼りになる。また、疎遠な親類よりも親密な他人のほうが助けになる。
とお‐けみ【遠検見】
⇒遠見検見(とおみけみ)
とお‐ごう‐さん【十五三】
⇒九六四(くろよん)
とお‐さぶらい【遠侍】
武家の屋敷で、主屋から遠く離れた中門のわきなどに設けられた警護の武士の詰め所。とおさむらい。外侍(そとさぶらい)。...
とお‐ざか・る【遠ざかる】
[動ラ五(四)] 1 遠くに離れてゆく。遠のく。「足音が—・る」 2 疎遠になる。うとくなる。「書物から—・る」
とお‐ざ・ける【遠ざける】
[動カ下一][文]とほざ・く[カ下二] 1 遠くへ離れさせる。近くへ寄せない。「人を—・けて密談する」 2 親しま...
とおし【通し】
1 はじめから終わりまで切れ目なく続いていること。また、切れ目がなく、一続きになっていること。「閉店まで—で働く」...
とおし【簁】
竹または銅線で目を粗く編んだ大形の篩(ふるい)。千石簁(せんごくどおし)。
とおし‐うま【通し馬】
途中で馬を乗り換えずに目的地まで同じ馬で直行すること。また、その馬。
とおし‐うら【通し裏】
着物の肩から裾までの裏地に全部同じ布を用いたもの。
とおし‐かご【通し駕籠】
途中で駕籠の乗り継ぎをせずに目的地まで直行すること。また、その駕籠。
とおし‐がも【通し鴨】
夏になっても北へ飛び立たないで残っている鴨。《季 夏》「暮らすには一人がましか—/一茶」
とおし‐がら【通し柄】
女帯の柄の一。丈(たけ)全体に模様があるもの。
とおし‐ぎっぷ【通し切符】
1 出発地から目的地まで、異なる路線や異なる交通機関を通して使用することのできる切符。 2 催し物などで、数回また...
とおし‐きょうげん【通し狂言】
歌舞伎などで、一つの狂言を序幕から大切(おおぎり)まで全幕、またはそれに近い場割りで通して上演すること。また、その狂言。