あずけ‐ぎん【預け銀】
江戸時代、いつでも返済の請求ができるという契約で貸した金。あずけがね。「売り掛け—に損すること」〈浮・敗毒散・一〉
あずけ‐こうい【預け行為】
大学の教員が年度内に使い切れなかった研究費を返還せず、取引業者などに預けて蓄えておくこと。
あずけ‐にん【預け人】
1 金や品物などを他人に渡し、その保管を頼んだ人。預け主。 2 身柄を第三者に預けられて監視を受ける人。また、罪人...
あずけ‐もの【預け物】
他人に保管を頼んだ品物。
あず・ける【預ける】
[動カ下一][文]あづ・く[カ下二] 1 金品や身柄を人に頼んで、その保管や世話を頼む。「荷物を—・ける」「銀行に...
あずさ【梓】
1 ㋐ヨグソミネバリの別名。古くは弓を作るのに用いられた。《季 花=春》 ㋑キササゲの別名。 ㋒アカメガシワの別名...
あずさ‐がわ【梓川】
長野県中西部を流れる川。槍ヶ岳に源を発し、上高地を経て松本盆地で奈良井川と合流して犀川(さいがわ)となる。長さ77キロ。
梓(あずさ)に鏤(ちりば)・める
版木に刻む、すなわち出版する。上梓(じょうし)する。梓に刻む。梓(し)に上(のぼ)す。
あずさ‐みこ【梓巫女】
梓弓(あずさゆみ)の弦を打ち鳴らして神霊・生き霊・死霊などを呼び寄せ、自分の身にのりうつらせて託宣をする女。いちこ...
あずさ‐ゆみ【梓弓】
[名] 1 梓の木で作った弓。 2 梓巫女(あずさみこ)が用いる小さな弓。 [枕]弓に関係のある、「引く」「張る」...
あずち【垜/堋/安土】
弓場で、的をかけるために、土または細かい川砂を土手のように固めた盛り土。南山(なんざん)。的山(まとやま)。射垜(...
あずち‐まくら【垜枕】
上が狭く底が広い、垜の形に似た箱の上に細長いくくり枕をのせたもの。近世、女性が多く用いた。箱枕。
あずち‐もん【垜門】
上げ土(つち)門。
あずち‐や【垜屋】
風雨などを防ぐため、垜の上を覆った仮の小屋。
アズテックコード
二次元コードの規格の一。1995年、米国ウェルチアレン社が開発。名称は、コードの中心に、アステカ文明のピラミッドを...
アズデ
《airport surface detection equipment》空港面探知レーダー。滑走路や誘導路など空...
アズナブール
[1924〜2018]フランスの歌手・俳優。ピアフに認められて脚光を浴びると、1950年代からはシャンソン界屈指の...
アズハル‐こうえん【アズハル公園】
《Al-Azhar Park》エジプトの首都カイロにある公園。イスラム地区東部の高台に位置し、市街を一望できる。1...
アズハル‐だいがく【アズハル大学】
《al-Azhar University》エジプトのカイロにある大学。970年設立。シーア派のモスクに由来する世界...
アズハル‐モスク
エジプトの首都カイロの旧市街、イスラム地区にあるイスラム寺院。10世紀の創建。マムルーク朝時代に増改築され、大理石...
あずま【東/吾妻/吾嬬】
1 東の方。東方。 2 「東琴(あずまごと)」の略。 3 「東下駄(あずまげた)」の略。 4 上代、都から東方の諸...
あ‐ずま【吾妻/吾嬬】
わが妻。私の妻。「三たび嘆かして、—はやと詔云(の)りたまひき」〈記・中〉
あずま‐あそび【東遊び】
古く東国地方で、風俗歌に合わせて行われた民俗舞踊。平安時代から、宮廷・貴族・神社の間で神事舞の一つとして演じられた...
あずま‐うた【東歌】
上代、東国地方で作られた民謡風の短歌。万葉集巻14と古今集巻20の一部に収められる。
あずま‐うど【東人】
「あづまびと」の音変化。「あやしの—なりとも、賑ははしきにつきて」〈徒然・二四〇〉
あずま‐えびす【東夷】
京都からみて、東国の人、特に無骨で粗野な東国武士をあざけっていった語。東夷(とうい)。
あずま‐おとこ【東男】
1 関東生まれの男。特に、美しくしとやかな京女に対して、気立てに張りがあり、さっぱりしている江戸の男をいう。 2 ...
東男(あずまおとこ)に京女(きょうおんな)
男は男らしくいきな江戸の男がよく、女は優しく美しい京の女がよい。
あずま‐おどり【東踊(り)】
東京新橋の芸者連が、毎年春に新橋演舞場で催す舞踊の会。大正14年(1925)に始まり、戦争で一時中絶し、昭和23年...
あずまかがみ【吾妻鏡/東鑑】
鎌倉時代の歴史書。鎌倉幕府の家臣の編纂(へんさん)。52巻(巻45欠)。治承4年(1180)源頼政の挙兵から、文永...
あずま‐からげ【東絡げ】
着物の裾を腰の両わきにからげて帯に挟むこと。東折り。あずまばしょり。「いざや潮を汲まんとして…—の潮衣」〈謡・融〉
あずま‐ぎく【東菊】
1 キク科の多年草。本州中・北部の山地の草原に生え、葉はへら状で毛がある。4〜6月ごろ、周辺が淡紅紫色で中央が黄色...
あずま‐くだり【東下り】
京都から東国へ行くこと。中世・近世には、もっぱら鎌倉・江戸へ行くことをさす。海道下り。
あずま‐げた【吾妻下駄】
台に畳表を張った樫(かし)の薄歯の女性用の下駄。江戸初期に吾妻という遊女が履いたので名づけられたという。
あずま‐ことば【東言葉】
東国地方の言葉。関東方言。
あずま‐コート【吾妻コート】
被布襟(ひふえり)で、長さが裾まである、女性の和服用コート。明治の中ごろ、東京から流行した。
あずま‐ごと【東琴】
和琴(わごん)の異称。
あずま‐ざさ【東笹】
イネ科の植物。本州の中北部の山野に生える。高さ約2メートル。葉は3〜5枚つく。
あずま‐しょうじ【東障子】
1 障子紙の代わりにガラスをはめた障子。 2 縦の組子を密にした障子。
あずま‐じ【東路】
京都から東国へ行く道。東海道・東山道をさす。また、一般に東国地方。
あずま‐じょうるり【吾妻浄瑠璃】
1 ⇒江戸浄瑠璃 2 常磐津節(ときわずぶし)の分派として寛政年間(1789〜1801)に始まる吾妻国太夫(あずま...
あずま‐そだち【東育ち】
東国地方、特に江戸で育つこと。また、その人。「品やさしきはおのづから、—の隅田川」〈人・梅児誉美・三〉
あずまっ‐こ【東っ子】
東国の男子。江戸っ子。江戸の町人が自負していう語。「これんばかしもいざあ言ったことのねえ—だ」〈滑・浮世風呂・前〉
あずま‐つづれ【東綴れ】
明治の末に、栃木県足利(あしかが)地方で織り出したつづれ織り。女性用の帯地にする。
あずま‐なまり【東訛り】
東国地方の言葉のなまり。京言葉に比べて下品なものとされた。東声(あずまごえ)。
あずま‐にしき【東錦】
1 金魚の一品種。オランダシシガシラとキャリコ出目金の雑種で、体形は前者に、体色は後者に似る。 2 アズマニシキガ...
あずま‐にしきえ【東錦絵】
《上方の錦絵に対して、江戸で刊行された錦絵の意》浮世絵の一。明和年間(1764〜1772)鈴木春信の創始による。多...
あずまにしき‐がい【東錦貝】
イタヤガイ科の二枚貝。潮間帯から水深20メートルまでの岩石に足糸で着生する。貝殻はホタテガイに似た形で、殻長7セン...
あずま‐ねざさ【東根笹】
イネ科の常緑または半常緑性の植物。群生し、葉は小枝の先に6、7枚つき、先が鋭くとがる。穂は緑色または紫色。竹の子は...
あずまはっけい【吾妻八景】
長唄。文政12年(1829)4世杵屋六三郎(きねやろくさぶろう)が作曲。江戸の名所と四季の風物とをうたった、お座敷...