わた【海】
《後世は「わだ」とも》うみ。「荘船(かざりぶね)一艘(ふな)、—の浦に迎ふ」〈岩崎本推古紀〉
わた【腸】
内臓。はらわた。「魚の—を抜く」
わた【綿/棉/草綿】
1 アオイ科ワタ属の植物の総称。古くから重要な繊維作物として栽培され、アジア綿(めん)・エジプト綿・海島綿・陸地綿...
わた‐あき【綿秋】
秋、綿の実の熟するころ。
わた‐あぶら【綿油】
綿の種子からとった油。食用または工業用。綿実油(めんじつゆ)。
わた‐あめ【綿飴】
「綿菓子(わたがし)」に同じ。
わたい【私】
[代]《「わたし」の音変化》一人称の人代名詞。多く東京下町の女性や女児などが、親しい相手に対して用いる。あたい。「...
わた‐いた【綿板】
扉や羽目などの框(かまち)や桟の間にはめ込んだ板。入れ子板。
わた‐いり【腸煎り/腸熬り】
コイの内臓を味噌または塩と酒を加えて煎り煮したもの。
わた‐いれ【綿入れ】
1 布団などに綿を入れること。 2 防寒用に、表布と裏布との間に綿を入れて仕立てた衣服。ちゃんちゃんこ・羽織・ねん...
わた‐うち【綿打ち】
1 繰(く)り綿を綿弓ではじき打って、打ち綿に仕上げること。また、その職人。《季 秋》「—や案山子(かかし)は弓を...
わたうち‐ゆみ【綿打ち弓】
「綿弓(わたゆみ)」に同じ。
わた‐か【黄鯝魚/腸香】
コイ科の淡水魚。全長約30センチ。体は側扁し、背部が淡黒褐色のほかは銀白色。琵琶湖特産であるが、移殖されて関東以南...
わた‐がし【綿菓子】
白ざらめを加熱して溶かし、遠心分離機で噴き出させ、糸状になったものを棒に巻き付けた綿状の砂糖菓子。電気飴(でんきあ...
わた‐がみ【肩上/綿上/綿噛】
1 鎧(よろい)や具足の胴の両肩に懸ける部分の名称。背面の押付(おしつけ)の板から両肩に続けて前の胸板の高紐(たか...
わた‐がみ【海神】
「わたつみ1」に同じ。
わた‐ぎぬ【綿衣】
「綿入れ2」に同じ。「夏とほしたる—のかかりたるを」〈枕・一九八〉
わたくし【私】
[名] 1 自分一人に関係のあること。個人的なこと。「—の用事で欠勤する」⇔公(おおやけ)。 2 公平さを欠いて、...
わたくし‐あきない【私商ひ】
本業以外にする商い。副業。内職。また、商家の奉公人が、主家の仕事のかたわら、自分の利益のためにする商い。自分商い。...
わたくし‐あめ【私雨】
ある限られた地域だけに降るにわか雨。特に、下は晴れているのに山の上だけに降る雨。
わたくし‐いくさ【私戦/私軍】
個人的な恨みから起きた戦い。私闘。「—益なしとて帰り候はん事こそ」〈義経記・五〉
わたくし‐がね【私金/私銀】
こっそり蓄えている金銭。内証金。へそくり。「人の知らぬ—」〈浮・一代男・七〉
わたくし‐ごころ【私心】
1 自分の利益ばかりを考える心。また、個人的な感情。ししん。「—のない人」 2 ひそかに恋い慕う心。「むつかしき—...
わたくし‐ごと【私事】
1 公的でない、自分だけに関係した個人的な事柄。しじ。「—で早退する」「—で恐縮ですが」 2 自分だけのこととして...
わたくし‐ざま【私様】
[名・形動ナリ]うちうちのことであること。また、そのさま。「—に聞こえさせなんどせむは」〈狭衣・一〉
わたくし‐しょうせつ【私小説】
⇒ししょうせつ(私小説)
わたくし・する【私する】
[動サ変][文]わたくし・す[サ変] 1 公のものを自分のもののように扱う。私物化する。また、ひとりじめする。「公...
わたくし‐たち【私達】
[代]一人称の人代名詞。「わたくし(私)」の複数形。わたしたち。
わたくし‐だ【私田】
⇒しでん(私田)
わたくし‐ども【私共】
[代]一人称の人代名詞。自分、または自分の家族・集団などをへりくだっていう語。手前ども。わたくしたち。「—もみな元...
わたくしのソーニャ【私のソーニャ】
八木義徳の連作短編小説の第2作。および同作を表題作とする小説集。昭和23年(1948)発表。作品集は昭和24年(1...
わたくしプロレスのみかたです【私、プロレスの味方です】
村松友視のデビュー作。昭和55年(1980)刊行のプロレスを主題とするエッセー。副題「金曜午後八時の論理」。続編に...
わたくし‐め【私奴】
[代]《「め」は卑しめの意をもつ接尾語》一人称の人代名詞。自分のことをへりくだっていう。
わたくし‐もの【私物】
1 自分の持ち物。個人の所有物。私有物。しぶつ。 2 世間に公表しないで大切にとっておく物。秘蔵の物。「この君をば...
わたくし‐りつ【私立】
《同音の「市立」と区別していう語》「しりつ(私立)」に同じ。
わたくしりつインはまたはせかい【わたくし率イン歯ー、または世界】
川上未映子の短編小説。平成19年(2007)、文芸誌「早稲田文学」に掲載され、第1回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞受賞。
わた‐くず【綿屑】
綿のくず。くずわた。
わた‐くり【綿繰り】
1 実綿(みわた)を綿繰り車にかけて、綿花から種子を取り除くこと。また、それをする人。《季 秋》 2 「綿繰り車」の略。
わたくり‐き【綿繰り機】
実綿をローラーの間に通し、種子と繊維に分離させる機械。
わたくり‐ぐるま【綿繰り車】
実綿をローラーの間に挟んで手で回し、種子を取り除き繊維だけ巻き送る木製の器具。綿繰り。綿車。
わた‐ぐも【綿雲】
綿をちぎったような白い雲。多く、積雲のこと。
わた‐ぐるま【綿車】
「綿繰り車」に同じ。
わた‐げ【綿毛】
1 綿のように柔らかい毛。にこげ。 2 紡績の工程を経てない綿繊維。ばらげ。
わた‐こ【綿子】
真綿をそのまま縫って作った防寒衣やかぶりもの。また、袖なしの綿入れ。《季 冬》
わたし
茶の葉などを入れる容器。「極(ごく)を一袋、—に入れて貸させられい」〈虎明狂・止動方角〉
わたし【渡し】
1 物などを人に渡すこと。「店頭—」「手—」 2 人や貨物を舟で向こう岸に渡すこと。また、その舟や、舟の着く場所。...
わたし【私】
[代]《「わたくし」の音変化》一人称の人代名詞。「わたくし」のくだけた言い方。現代では自分のことをさす最も一般的な...
わたし‐おんな【渡し女】
主人の食膳(しょくぜん)などを下級の女中から受け取って奥へ運ぶ役の女。「お末女、—に至るまで」〈浮・一代女・三〉
わたしがいちばんきれいだったとき【わたしが一番きれいだったとき】
茨木のり子の詩。20歳で終戦を迎え、戦後の動乱期を過ごした自身をうたった作品。作者の代表作の一つ。
わたしがかたりはじめたかれは【私が語りはじめた彼は】
三浦しをんの長編小説。大学教授の「彼」について周囲の「私」達がそれぞれの立場から考察する連作集。平成16年(200...