こざき‐ひろみち【小崎弘道】
[1856〜1938]宗教家・牧師。熊本の生まれ。各地に伝道後上京、霊南坂教会を開設。基督(キリスト)教青年会(YMCA)を創立し、機関誌「六合雑誌(りくごうざっし)」を主宰。新島襄(にいじまじ...
こ‐ざつま【小薩摩】
江戸浄瑠璃の太夫、2世薩摩次郎右衛門のこと。その父、薩摩浄雲を大薩摩とよんだのに対していう。 「小薩摩節」の略。
こしがや‐ござん【越谷吾山】
[1717〜1788]江戸中期の俳人。武蔵の人。はじめ会田氏。曲亭馬琴(きょくていばきん)の俳諧の師。方言辞書「物類称呼」の著者として知られる。
こしきぶ‐の‐ないし【小式部内侍】
[?〜1025]平安中期の女流歌人。父は橘道貞、母は和泉式部。母とともに上東門院彰子に仕えた。26、7歳で死去。歌は後拾遺集・金葉集などに載る。
コシチューシコ【Tadeusz Andrzej Bonawentura Kościuszko】
[1746〜1817]ポーランドの軍人。アメリカ独立戦争に参加。帰国後、分割された祖国を嘆き、1794年、ロシアに対する武装蜂起を指導したが、敗れて捕らえられた。釈放後亡命し、スイスで死去。コシ...
こしば‐まさとし【小柴昌俊】
[1926〜2020]物理学者。愛知の生まれ。素粒子観測装置カミオカンデを考案し、世界で初めてニュートリノの観測に成功した。平成9年(1997)文化勲章受章。平成14年(2002)、ノーベル物理...
コシューシコ【Kościuszko】
⇒コシチューシコ
こじじゅう【小侍従】
平安末期の女流歌人。石清水(いわしみず)八幡宮別当紀光清の娘。二条天皇、のち高倉天皇に仕えた。平家物語の月見の章に、藤原実定との和歌の贈答により「待宵(まつよい)の小侍従」とよばれた挿話がある。...
こじま‐いけん【児島惟謙】
[1837〜1908]明治時代の裁判官。愛媛の生まれ。大審院長。大津事件に際し、政府の介入に抗して司法権の独立を守った。のち、貴族院議員・衆議院議員。
こじま‐かずお【古島一雄】
[1865〜1952]政治家。兵庫の生まれ。新聞記者から政界に入り、犬養毅(いぬかいつよし)と行動をともにして、衆議院・貴族院議員を歴任。第二次大戦後、自由党の総裁に推されたが、吉田茂を推挙し...
こじま‐きくお【児島喜久雄】
[1887〜1950]美術史家。東京の生まれ。美術評論家としても活躍し、特にレオナルド=ダ=ビンチの研究にすぐれた業績を残した。
こじま‐ぜんざぶろう【児島善三郎】
[1893〜1962]洋画家。福岡の生まれ。二科会会員を経て独立美術協会の結成に参加。フォービスムの手法と日本画の伝統美を融合した、装飾性に富む画風を確立。
こじま‐たかのり【児島高徳】
南北朝時代の武将。備前の人。元弘の変で隠岐(おき)へ流される途中の後醍醐天皇の行在所に忍び込み、桜の幹に「天莫レ空二勾践一、時非レ無二范蠡一」と記して天皇を励ましたといわれるが、その事跡は「太平...
こじま‐とらじろう【児島虎次郎】
[1881〜1929]洋画家。岡山の生まれ。印象派的な画風を示す。大原孫三郎の依嘱により渡欧して美術品を収集し、大原美術館の基礎を作った。
こじま‐のぶお【小島信夫】
[1915〜2006]小説家。岐阜の生まれ。「第三の新人」の一人。「アメリカン・スクール」で芥川賞受賞。他に「抱擁家族」「別れる理由」「うるわしき日々」など。芸術院会員。平成6年(1994)文化...
こじま‐ほうし【小島法師】
[?〜1374]南北朝時代の僧。洞院公定の日記の記事により、太平記の作者に擬せられる。山法師・禅僧・物語僧かといわれ、児島高徳と同一人物とみる説もある。
こじま‐まさじろう【小島政二郎】
[1894〜1994]小説家・随筆家。東京の生まれ。小説「一枚看板」で地位を築き、後年は新聞や大衆雑誌に連載した通俗的な小説で人気を獲得。旧知の作家を回想した作品でも知られる。作「わが古典鑑賞」...
コジモ‐デ‐メディチ【Cosimo de' Medici】
[1389〜1464]イタリア、フィレンツェの支配者。市民ながら巨富によって専制君主となる。一時追放されたが、帰国後再び市を支配。ルネサンスの文芸・美術・学問を奨励し、「国父」の称号を受けた。→...
コスイギン【Aleksey Nikolaevich Kosïgin】
[1904〜1980]ソ連の政治家。蔵相・軽工業相・第一副首相などを経て、1964年首相に就任。ブレジネフ書記長とともに指導的地位を占め、経済改革や国際緊張の緩和に尽力した。
こすぎ‐てんがい【小杉天外】
[1865〜1952]小説家。秋田の生まれ。本名、為蔵。斎藤緑雨に師事。ゾラの自然主義の影響を受けて「はつ姿」「はやり唄」を発表。他に通俗的小説「魔風恋風」などがある。
こすぎ‐ほうあん【小杉放庵】
[1881〜1964]画家。栃木の生まれ。本名、国太郎。初号、未醒(みせい)。再興日本美術院の洋画部を主宰、のち春陽会設立に参画。昭和に入って放庵と改号、気品のある水墨画を多く描いた。和歌・随筆...
コスロー【Khosrow】
⇒ホスロー
コズロフ【Pyotr Kuz'mich Kozlov】
[1863〜1935]ロシアの探検家。中央アジア各地を探検し、西夏の遺跡ハラホトなどの古墳・遺跡を発見。カズロフ。
こ‐せき【胡適】
⇒こてき(胡適)
こせき‐さんえい【小関三英】
[1787〜1839]江戸後期の蘭学者・医者。出羽の人。名は好義。江戸で医学・蘭学を学び、岸和田藩医・幕府天文台翻訳掛を務めた。尚歯会の一員となり、蛮社の獄に連座して自刃。
こせき‐ゆうじ【古関裕而】
[1909〜1989]作曲家。福島の生まれ。歌謡曲・放送音楽などの作曲で活躍した。作品に「船頭可愛(かわい)や」「長崎の鐘」など。
こせ‐の‐かなおか【巨勢金岡】
平安初期の宮廷画家。巨勢派の始祖。唐絵(からえ)を描く一方、和様の風景画・風俗画を制作。その画風は「新様」とよばれ、大和絵成立にかかわった最初の画家とされるが、作品は現存しない。生没年未詳。
こたけ‐やしろう【古武弥四郎】
[1879〜1968]医学者。岡山の生まれ。ドイツに留学。大阪大教授。必須アミノ酸のトリプトファンの中間代謝を研究。日本の生化学の基礎を築いた。
こたに‐つよし【小谷剛】
[1924〜1991]小説家。京都の生まれ。産婦人科医のかたわら、同人誌「作家」を編集、発行。「確証」で由起しげ子とともに戦後初の芥川賞受賞。他に「翼なき天使」「医師と女」など。
こだい‐の‐きみ【小大君】
平安中期の女流歌人。三十六歌仙の一人。三条院女蔵人(にょくろうど)左近の別称がある。生没年未詳。家集「小大君集」。こおおぎみ。
こだいら‐くにひこ【小平邦彦】
[1915〜1997]数学者。東京の生まれ。米国に留学滞在し、調和積分論の研究などで有名。文化勲章受章。
こだま‐かがい【児玉花外】
[1874〜1943]詩人。京都の生まれ。本名、伝八。明治36年(1903)「社会主義詩集」を発表したが、発売禁止となった。社会主義的新体詩の先駆者。他に詩集「ゆく雲」「花外詩集」など。
こだま‐げんたろう【児玉源太郎】
[1852〜1906]軍人。陸軍大将。徳山藩出身。陸軍大学校校長として、ドイツの軍制・戦術の移植に努め、台湾総督・陸相・内相などを歴任、日露戦争時は満州軍総参謀長、のち参謀総長。
コダーイ【Kodály Zoltán】
[1882〜1967]ハンガリーの作曲家・民族音楽学者・教育家。バルトークとともに、マジャール(ハンガリー)民謡の収集と研究に尽力。作品に「ハーリ=ヤーノシュ」など。
コッククロフト【John Douglas Cockcroft】
[1897〜1967]英国の物理学者。直流高電圧を発生する装置を作り、リチウムを用いて原子核の人工的変換に初めて成功。1951年、E=T=S=ウォルトンとともにノーベル物理学賞受賞。
コックス【Richard Cocks】
[?〜1624]英国の在日商館長。1613年東インド会社の商船で来日。平戸に商館を創立し、対日貿易拡大に努力したが、オランダ商館との競争に敗れて離日。帰国途中に死亡した。その日記は当時を知る貴重...
コッセル【Albrecht Kossel】
[1853〜1927]ドイツの生物学者。初め医学を学び、のちに細胞核の生化学的研究の先駆者となった。核酸の化学的組成、たんぱく質の構成などの研究で有名。1910年、ノーベル生理学医学賞受賞。
コッハー【Emil Theodor Kocher】
[1841〜1917]スイスの外科医。新しい外科手術法・手術器具を多数考案し、特に甲状腺手術に大きな貢献をした。1909年、ノーベル生理学医学賞受賞。コッヘル。
コッホ【Robert Koch】
[1843〜1910]ドイツの細菌学者。細菌の固形培養法・純粋培養法を完成し、結核菌・コレラ菌などを発見、ツベルクリンを創製するなど細菌学・伝染病・免疫学の研究に貢献。1905年、ノーベル生理学...
コティ【René Coty】
[1882〜1962]フランスの政治家。第17代大統領。弁護士から政界に入り、下院議員・上院議員、第二次大戦後は下院議員・復興大臣を経て1954年に第四共和制第2代大統領に就任。1959年ド=ゴ...
こ‐てき【胡適】
[1891〜1962]中国の文学者・思想家・教育行政家。績渓(安徽(あんき)省)の人。字(あざな)は適之(てきし)。米国に留学し、デューイに学び、帰国後、北京大学教授。五・四運動のころから白話文...
こてつ【虎徹】
[?〜1677]江戸前期の刀工。近江(おうみ)の人。甲冑(かっちゅう)師であったが、江戸に出て作刀に専念。数珠(じゅず)刃とよばれる刃文の作風を代表し、切れ味は鋭く、新刀第一の名工といわれた。長...
ことう‐ぶんじろう【小藤文次郎】
[1856〜1935]地質学者。島根の生まれ。東京帝大教授。ドイツに留学。日本岩石学・火山学・地震地質学・東亜地質学の分野で開拓者となった。
こなかむら‐きよのり【小中村清矩】
[1822〜1895]幕末から明治初期の国学者。江戸の人。号、陽春廬(やすむろ)。和歌山藩の古学館教授。「古事類苑」の編纂(へんさん)に参加。著「官職制度沿革史」「歌舞音楽略史」など。
こにし‐しげなお【小西重直】
[1875〜1948]教育学者。山形の生まれ。労作教育論を唱える。七高校長・京大総長を歴任するが、滝川事件で辞任。著作に「教育の本質観」「労作教育」など。
こにし‐ゆきなが【小西行長】
[?〜1600]安土桃山時代の武将。和泉(いずみ)の人。通称弥九郎。受洗名アグスチン。堺の豪商の子。豊臣秀吉に仕え、文禄の役・慶長の役に活躍。秀吉の死後、石田三成らと行動をともにし、関ヶ原の戦い...
こにし‐らいざん【小西来山】
[1654〜1716]江戸前期の俳人。大坂の人。通称伊右衛門。別号、十万堂・湛々翁(たんたんおう)など。西山宗因の直門となり談林風の句を作ったが、のち蕉風に近い句境を示した。句文集「今宮草」「津...
コネリー【Sean Connery】
[1930〜2020]英国の俳優。スパイ映画「007」シリーズで主人公のジェームズ=ボンドを演じ地位を確立。その後も多くの作品に出演し活躍した。出演作「薔薇(ばら)の名前」など。
このえ‐あつまろ【近衛篤麿】
[1863〜1904]政治家。京都の生まれ。日清同盟を唱えて東亜同文会・国民同盟会を組織。また、対露同志会を結成して対露強硬政策を主張。学習院院長・貴族院議長・枢密顧問官を歴任。
このえ‐いえひろ【近衛家熙】
[1667〜1736]江戸中期の公卿。摂政・関白・太政大臣を歴任、准三后。出家して予楽院と号した。書は当代一流と称された。