けいいばんたん【経緯万端】
物事が入り組んでいるため、手がかりが見つけられないことのたとえ。
けいえいいちにょ【形影一如】
仲むつまじい夫婦のたとえ。また、心の善し悪しがその行動に表れるたとえ。からだとその影は常に離れず寄り添い、同じ動きをすることからいう。▽「形影」はからだとその影。互いに離れることがないことから、密接な関係のたとえ。「一如」は一体である、不可分である意。
けいえいそうちょう【形影相弔】
頼るべき人がいず、孤独でさびしいさま。また、だれもたずねて来ないのでさびしいさま。
けいおうかいらい【継往開来】
先人の事業を受け継ぎ、発展させながら未来を切り開くこと。
けいかんしじん【桂冠詩人】
イギリスで国王から任命され、王室のために慶弔に詩を作ることを義務とした詩人。現在は慶弔に詩を作ることは任意となり、終身年俸が与えられる。
けいがいのちき【傾蓋知己】
一度出会っただけで、昔からの友人のように親しくなることのたとえ。
けいきのし【傾危之士】
詭弁を弄して国を傾け、危うくする者のこと。また、危険人物のこと。
けいきゅうひば【軽裘肥馬】
非常に富貴なさま。また、富貴な人の外出のときの装い。転じて、富貴の人。軽くて美しい皮ごろもと肥えた立派な馬の意から。▽「裘」は皮ごろものこと。「軽裘」は軽くて高価な皮ごろも。略して「軽肥」ともいう。また、「肥馬軽裘ひばけいきゅう」ともいう。
けいきょくそうり【荊棘叢裏】
乱臣や悪臣のたとえ。
けいきょもうどう【軽挙妄動】
軽はずみに何も考えずに行動すること。是非の分別もなく、軽はずみに動くこと。▽「軽挙」は深く考えずに行動すること。「妄動」は分別なくみだりに行動すること。
けいぎょくのかん【桂玉之艱】
よそから物価の高い都会に来て、生活難に悩みながら暮らすことのたとえ。また、都会に出てきて苦学することのたとえ。
けいぐんのいっかく【鶏群一鶴】
多くの凡人の中に、一人だけきわだってすぐれた人がいることのたとえ。
けいこうぎゅうご【鶏口牛後】
大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。▽「寧むしろ鶏口と為なるも、牛後と為なる無なかれ」の略。「鶏口」は鶏の口(くちばし)。弱小なものの首長のたとえ。「牛後」は牛の尻。強大なものに隷属する者のたとえ。
けいこくさいみん【経国済民】
⇒ けいせいさいみん(経世済民)
けいこくのびじょ【傾国美女】
絶世の美女のこと。
けいこくのびじん【傾国美人】
絶世の美人のこと。君主がその女色に溺おぼれて政治を顧みず、国を傾けてしまうほどの美人の意から。一顧傾城いっこけいせい
けいこむしょう【刑故無小】
故意に犯した罪は小さな罪でも刑罰を与えること。故意による罪を罰するのに、その犯した罪が小さいということは問題にならないという意から。▽「故」は故意に犯した罪。「故こを刑けいするに小しょうとする無なし」と訓読する。
けいさいとんじ【荊妻豚児】
自分の妻子のことを謙遜していうことば。
けいざんのぎょく【荊山之玉】
優秀で賢明な人のたとえ。
けいしぎょくよう【瓊枝玉葉】
天皇や天子の一族・子孫のたとえ。また、高貴な家の子弟のこと。
けいしせんだん【瓊枝栴檀】
徳の高い人のたとえ。また、すばらしい詩文のたとえ。
けいしゅうさっか【閨秀作家】
女性の作家のこと。
けいしょううんかく【卿相雲客】
⇒ げっけいうんかく(月卿雲客)
けいせいいっぺん【形勢一変】
物事のなりゆきやようすが急に変わること。また、物事のなりゆきやようすがまったく変わってしまうこと。
けいせいけいこく【傾城傾国】
絶世の美女のたとえ。また、日本では遊女のこと。
けいせいさいみん【経世済民】
世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと。また、そうした政治をいう。▽「経」は治める、統治する。「済民」は人民の難儀を救済すること。「済」は救う、援助する意。「経世済民」を略して「経済」という語となった。
けいせいほうおう【景星鳳凰】
聖人や賢人が世に現れる兆しのこと。
けいせつのこう【蛍雪之功】
苦労して学問に励むこと。▽「蛍雪」は蛍の光と雪明かり。
けいそうせつあん【蛍窓雪案】
苦労しながら勉学にはげむこと。また、そのさま。
けいそくえんぎょう【傾側偃仰】
世間の片隅で、世の中の流れにまかせて暮らすこと。
けいそつたんりょ【軽率短慮】
よく考えないで、軽はずみに物事を決めたり、行動したりすること。また、そのさま。
けいたんえいせき【形単影隻】
独りぼっちで孤独なこと。独り身で助けてくれる人のいないこと。からだも一つ、影も一つの意から。▽「形」はからだのこと。「隻」は一つの意。「影隻形単えいせきけいたん」ともいう。
けいだくかしん【軽諾寡信】
軽々しく物事を引き受ける者は約束を守らないことが多く、信用できないということ。▽「軽諾」は気軽に引き受けること。安請け合い。「寡信」は信用が少ない意で、信用できないこと。「軽諾は必ず信寡すくなし」の略。
けいちょうふはく【軽佻浮薄】
考えや行動などが軽はずみで、浮ついているさま。▽「軽佻」は落ち着きがなく、よく考えないで言動するさま。「浮薄」は浮ついて軽々しいさま。信念がなく他に動かされやすいさま。「佻」は「窕」とも書く。
けいていげきしょう【兄弟鬩牆】
兄弟が、かきねの内(家の中)でけんかをする。兄弟のうちわもめのこと。また、味方どうしの争いのこと。
けいてんあいじん【敬天愛人】
天を敬い人を愛すること。▽「敬天」は天をおそれ敬うこと。「愛人」は人をいつくしみ愛すること。西郷隆盛さいごうたかもり(号は南洲なんしゅう)が学問の目的を述べた語として有名。
けいでんらんきゅう【桂殿蘭宮】
美しい宮殿のこと。▽「桂」は香木の名。「蘭」は香草の名。「殿」「宮」は建物のこと。
けいはくたんしょう【軽薄短小】
物について軽くて薄く、短く小さいさま。また、内容などが薄っぺらで中身のないさま。
けいひかくはつ【鶏皮鶴髪】
老人のたとえ。また、年をとって容姿が衰えたさま。
けいぶんいぶ【経文緯武】
⇒ いぶけいぶん(緯武経文)
けいみょうしゃだつ【軽妙洒脱】
軽やかでしゃれていること。俗っぽくなく、さわやかで洗練されて巧みなこと。また、そのさま。▽「軽妙」は軽やかでたくみなさま。「洒脱」は俗気がなくさわやかなさま。さっぱりしていてこだわらないさま。
けいめいくとう【鶏鳴狗盗】
小策を弄ろうする人や、くだらない技能をもつ人、つまらないことしかできない人のたとえ。また、つまらないことでも何かの役に立つことがあるたとえ。▽「鶏鳴」は鶏の鳴きまねをすること。「狗盗」は犬のようにこそこそと、わずかばかりの物を盗むこと。卑しいことをして人をあざむく者のたとえ。
けいめいさんどう【形名参同】
口に出して言うことと実際に起こす行動を一致させること。
けいようここう【形容枯槁】
顔だちがやせ衰えて生気がないさま。やつれること。
けいりょせんぼう【軽慮浅謀】
あさはかで軽々しい考えや計略。▽「軽慮」は軽々しい考え。あさはかな考え。「浅謀」はあさはかな計画。考えの浅い計略。
けいりんのいっし【桂林一枝】
①人柄が立派ですぐれていることのたとえ。自分の出世を謙遜していうことば。②科挙(官吏登用試験)に及第することを謙遜していうことば。③自分の出世にまだ満足していないことのたとえ。④容易に得がたい人物や出来事のたとえ。⑤高潔で世俗から離れた人物のたとえ。
けちえんかんじょう【結縁灌頂】
広く世間一般の人々に仏道と縁を結ばせるために行う儀式のこと。
けちみゃくそうしょう【血脈相承】
仏の教えを師から弟子へ、また、その弟子へと連綿と受け継いでいくこと。
けっかのいきおい【決河之勢】
抑えようとしてもどうしても抑えきれないほどの猛烈な勢いのたとえ。
けっかふざ【結跏趺坐】
仏教の座法の一つ。左右の足の甲を反対の足のももの上に交差し、足の裏が上を向くように組む座法。特に禅宗では座禅の正しい姿勢としている。▽「跏」は足の裏。「趺」は足の甲。