あさ‐じ【浅茅】
まばらに生えた、または丈の低いチガヤ。文学作品では、荒涼とした風景を表すことが多い。《季 秋》
あさ‐じ【朝事/朝勤】
1 浄土真宗で、毎朝行う勤行(ごんぎょう)。 2 「朝事参り」の略。
あさじ‐う【浅茅生】
浅茅の生えている所。あさじはら。あさじ。「いとどしく虫の音(ね)しげき—に露おきそふる雲の上人」〈源・桐壺〉
あさじう‐の【浅茅生の】
[枕]浅茅の生えている野の意から「小野(をの)」にかかる。「—小野の篠原(しのはら)忍ぶれど余りてなどか人の恋しき...
あさじう‐の‐やど【浅茅生の宿】
浅茅が一面に生えて、荒れ果てた住まい。あさじがやど。「雲のうへも涙にくるる秋の月いかですむらむ—」〈源・桐壺〉
あさじ‐が‐はら【浅茅が原】
浅茅の生えた野原。荒れ果てた野原。あさじはら。「かかる—を移ろひ給はでは侍りなんや」〈源・蓬生〉 [補説]地名別項...
あさじ‐が‐はら【浅茅ヶ原】
奈良市奈良公園にある丘。[歌枕]「春日野の—におくれ居て時そとも無しわが恋ふらくは」〈万・三一九六〉 江戸時代、東...
あさじ‐が‐やど【浅茅が宿】
「あさじうのやど」に同じ。「—に昔をしのぶこそ、色好むとは言はめ」〈徒然・一三七〉
あさじ‐はら【浅茅原】
[名]「あさじがはら」に同じ。「—かり標(しめ)さして」〈万・二七五五〉 [枕] 1 「小野(をの)」「茅生(ちふ...
あさじ‐まいり【朝事参り】
浄土真宗で、信徒が朝早く行われる勤行(ごんぎょう)に参ること。
あさ‐じめり【朝湿り】
朝、露などのために、物がしっとりとぬれていること。「—のした街道の土を踏んで」〈藤村・破戒〉
あさ‐しも【朝霜】
《後世「あさじも」とも》朝、降りている霜。朝の霜。《季 冬》「—や茶湯の後のくすり鍋/丈草」