むし‐けら【虫螻】
虫類を卑しめていう語。また、小さくて取るに足りないものの意で、人をも卑しめていう。「—同然に扱われる」
むし‐けん【虫拳】
拳の一。親指を蛙(かえる)、人さし指を蛇、小指をナメクジに見立てて勝負を争うもの。蛙は蛇に、蛇はナメクジに、ナメク...
む‐しけん【無試験】
試験をしないこと。試験を受ける必要がないこと。「—で入学する」
むしけん‐けんてい【無試験検定】
特定の資格がある者に対して、試験をしないで検定を受けた扱いをすること。
むし‐こ【虫籠】
1 虫かご。《季 秋》「乾きたる—の草やあら無沙汰/召波」 2 「虫籠窓(むしこまど)」の略。「源右衛門—より手を...
むし‐こうごう【無始曠劫】
始めがわからないほどの遠い過去。「妻子といふものが、—よりこのかた生死に流転するきづななるがゆゑに」〈平家・一〇〉
むしこうせい‐アンテナ【無指向性アンテナ】
《omnidirectional antenna》指向性をもたないアンテナ。電波の送受信で、全方向に対して同等の強...
むしこ‐ごうし【虫籠格子】
虫かごのように目の細かい格子。
むし‐こぶ【虫瘤】
⇒虫癭(ちゅうえい)
むしこ‐まど【虫籠窓】
虫籠格子を入れた窓。
むし‐こんちゅう【無翅昆虫】
無翅亜綱の昆虫の総称。本質的に翅(はね)をもたず、原始的で、無変態。トビムシ・カマアシムシ・シミなどが含まれる。無...
むし‐さされ【虫刺され】
蚊や蚤(のみ)・毛虫・蜂などの虫に刺されること。また、そのために起こる痛みやかゆみ、炎症などの症状。「—の薬を塗る」
むし‐しぐれ【虫時雨】
多くの虫がいっせいに鳴く声を時雨の音になぞらえていう語。《季 秋》
むし‐ず【虫唾】
胃酸過多のため、胃から口に出てくる不快な酸っぱい液。 [補説]「ず」を「酸(す)」と考えて、歴史的仮名遣いを「むし...
虫唾(むしず)が走(はし)・る
胸がむかむかするほど不快である。「顔を見ただけで—・る」
むし‐ずし【蒸し鮨】
味つけをしたシイタケ・干瓢(かんぴょう)・焼きアナゴなどを刻んで鮨飯にまぜ、金糸玉子を上にのせて蒸した鮨。もとは関...
むし‐そば【蒸し蕎麦】
ゆでたそばを冷水で洗い、さらに蒸したもの。むしそばきり。
むしだし‐の‐かみなり【虫出しの雷】
《冬眠中の虫を穴から誘い出す雷の意》立春後、初めて鳴る雷。はつかみなり。むしだし。《季 春》「残る物とて松の風さび...
む‐じつ【無実】
[名・形動]《古くは「むしつ」》 1 事実がないこと。実質がないこと。「有名—」 2 罪を犯していないのに、罪があ...
むし‐づくし【虫尽(く)し】
1 和歌などに虫の名を並べて詠み込むこと。 2 「虫合わせ1」に同じ。
むし‐づよ・い【虫強い】
[形][文]むしづよ・し[ク] 1 我慢強い。忍耐強い。「—・ふ半年余りもこらへて見たれど」〈浮・姑気質〉 2 あ...
むし‐とり【虫取り】
虫を取ること。また、それを取る道具。
むしとり‐あみ【虫取(り)網】
⇒捕虫網
むしとり‐すみれ【虫取菫】
タヌキモ科の多年生の食虫植物。高山の湿地に生え、高さ5〜15センチ。葉は根元から数枚出て長楕円形。葉の縁が内側に巻...
むしとり‐なでしこ【虫取撫子】
ナデシコ科の一年草。高さ約50センチ。葉は卵形で対生。5、6月ごろ、紅または白色の小花が多数咲く。茎の節から粘液を...
むし‐なべ【蒸(し)鍋】
食物を蒸すのに使う鍋。ふつう二段重ねで、上鍋の底に多数の細かい穴がある。蒸し器。
むし‐に【蒸(し)煮】
調理で、蒸してから煮ること。または、蓋をして蒸すように煮ること。蒸煮(じょうしゃ)。
むしにゅうこけい‐ぶん【無脂乳固形分】
牛乳に含まれる、乳脂肪分以外の固形成分。たんぱく質・糖質・ビタミン・ミネラルなど。SNF(solids-not-f...
むし‐の‐あいかた【虫の合方】
歌舞伎下座音楽の一。虫の声をうつした本調子の三味線曲。静かな秋の夜や寂しい野原の情景を表すときに用いる。
むし‐の‐いき【虫の息】
弱り果てて、今にも絶えそうな呼吸。また、その状態。
虫(むし)の居所(いどころ)が悪(わる)・い
機嫌が悪く、ちょっとしたことも気に障る状態にある。不機嫌である。「朝から—・い」
むしのいろいろ【虫のいろいろ】
尾崎一雄の短編小説。昭和23年(1948)「新潮」誌に掲載。
むし‐の‐くちやき【虫の口焼(き)】
節分行事の一。夕刻に、イワシの頭、髪の毛、ネギなど臭気の強いものを焼きながら、害虫駆除の唱え言をする。
むし‐の‐しらせ【虫の知らせ】
よくないことが起こりそうであると感じること。
むし‐の‐す【虫の巣】
虫が食い荒らしたあとのような穴をたくさんつけて作った練り物の玉。緒締めなどにする。からふと玉。むしのす玉。
むし‐の‐たれぎぬ【枲の垂れ衣/虫の垂れ絹/帔】
平安時代から鎌倉時代にかけて、中流女性の外出の際に、市女笠(いちめがさ)の周囲に苧麻(からむし)の繊維で織った薄い...
むし‐の‐ね【虫の音】
虫の鳴く声。特に、秋の虫にいう。《季 秋》「—に折々わたる嵐かな/青蘿」 地歌・箏曲(そうきょく)の曲名。明和・安...
むし‐はらい【虫払い】
「虫干し」に同じ。《季 夏》「贋物(にせもの)のいく代めでたし—/几董」
むし‐ば【虫歯/齲歯】
歯の硬い組織が、口腔内の細菌の作用による食べかすの発酵で溶解し、破壊される状態。また、その歯。虫食い歯。齲歯(うし)。
むし‐ば・む【虫食む/蝕む】
[動マ五(四)] 1 虫が食って形を損なう。むしくいになる。「—・んだような格子の柱に」〈三重吉・小鳥の巣〉 2 ...
むし‐ばら【虫腹】
寄生虫によって起こる腹痛。
むし‐パン【蒸(し)パン】
イーストかベーキングパウダーを入れた生地を蒸したパン。玄米パンなど。
むしひき‐あぶ【虫引虻】
双翅(そうし)目ムシヒキアブ科の昆虫の総称。体にとげ状の毛が散在し、口吻(こうふん)は鋭く、刺すのに適する。枝葉の...
むし‐ピン【虫ピン】
昆虫などを標本箱に固定するときなどに用いる針。昆虫針。
むし‐ふうじ【虫封じ】
子供に虫気(むしけ)が起こらないように、まじなうこと。また、そのための護符(ごふ)。
むし‐ぶえ【虫笛】
歌舞伎で、虫などの声を表す擬音用の笛。多く竹製で、小道具方が扱う。
むし‐ぶすま【蒸し衾】
蒸すように暖かくて柔らかい夜具。一説に、「むし」は蚕の意で絹の夜具とも、また、苧麻(からむし)の繊維の布で作った夜...
むし‐ぶろ【蒸(し)風呂】
四方を密閉し、湯気でからだを蒸し温める風呂。サウナ風呂など。かまぶろ。かまゆ。からぶろ。「—のような暑さ」
むし‐ぶんれつ【無糸分裂】
細胞分裂の際に核の中に紡錘体や染色体などが形成されることなく、核が単純にくびれて2分裂される分裂法。有糸分裂に対し...
むし‐へん【虫偏】
漢字の偏の一。「蚊」「蝶(ちょう)」などの「虫」の称。