や‐ふ【野夫】
《「やぶ」とも》田舎に住む男。田舎者。自分を謙遜していうこともある。田夫(でんぷ)。「—といへども、さすがに情け知...
やぶ【藪】
1 草木や竹が生い茂っている所。「—をかきわけて進む」 2 「藪医者」の略。 3 「藪睨(やぶにら)み」の略。 4...
やぶ【養父】
兵庫県北部の市。平成16年(2004)八鹿(ようか)町、養父町、大屋町、関宮(せきのみや)町が合併して成立。市内に...
や‐ぶ【野巫】
田舎の巫医(ふい)。一つの術にしか通じていない者のこと。物知らずで学行の劣っている禅の修行者にたとえてもいう。
やぶ‐い【藪医】
「藪医者(やぶいしゃ)」に同じ。
やぶ‐いしゃ【藪医者】
診断・治療の下手な医者。藪薬師(やぶくすし)。やぶ。 [補説]「野巫(やぶ)医」、すなわちまじないを用いる医者の意...
やぶい‐ちくあん【藪井竹庵】
藪医者を人名になぞらえていう語。
やぶ‐いぬ【藪犬】
イヌ科の哺乳類。体長60〜70センチ、尾長12〜14センチ。毛色は黄褐色で、四肢と後半身は黒褐色。耳は丸く小さい。...
やぶ‐いり【藪入り】
[名](スル)《草深い田舎に帰る意から》正月と盆の16日前後に奉公人が主人から休暇をもらって、親もとなどに帰ること...
ヤブウォンナ
ポーランド中東部の町。ワルシャワの北約20キロメートルに位置する。ポーランド最後の国王スタウスワフ=アウグスト=ポ...
やぶ‐うぐいす【藪鶯】
藪にいるウグイス。冬、藪の中でチャッチャッと笹鳴きをする。笹子。冬鶯。《季 冬》
やぶ‐か【藪蚊/豹脚蚊】
双翅(そうし)目カ科ヤブカ属の昆虫の総称。樹陰にすみ、体は黒茶色で白い縞がある。日中活動し、人の血を吸う。デング熱...
やぶ‐かげ【藪陰】
藪の陰になる所。やぶのかげ。
やぶ‐がらし【藪枯】
ブドウ科の蔓性(つるせい)の多年草。空き地などに生え、よく伸びて分枝し、巻きひげがあり、他の植物を覆って枯らすこと...
藪(やぶ)から棒(ぼう)
《藪の中から突然に棒を出す意から》突然に物事を行うさま。だしぬけ。唐突。「—の話」 [補説]「藪蛇」との混同で、「...
やぶ‐かんぞう【藪萱草】
ススキノキ科の多年草。野原にみられ、高さ約1メートル。葉は2列に重なり合って出て、幅広い線形。夏、花茎を伸ばし、黄...
やぶ‐がき【藪垣】
藪のような垣。また、藪の周りの垣根。
やぶ‐きり【藪螽蟖】
キリギリス科の昆虫。体長約3.5センチ。体は頑丈で緑色、背面がやや褐色を帯びる。キリギリスに似るが、前翅(まえばね...
やぶ・く【破く】
[動カ五(四)]《「やぶる」と「さく」との混成語》紙や布などを、引き裂く。破る。「手紙を—・く」 [可能]やぶける
やぶ‐くぐり【藪潜り】
1 藪をくぐって行くこと。また、そのもの。 2 ⇒韮山笠(にらやまがさ)
やぶ‐くすし【藪薬師】
「藪医者(やぶいしゃ)」に同じ。「われらがやうなる—には」〈虎明狂・雷〉
やぶ・ける【破ける】
[動カ下一]紙や布などが、裂けて破れる。「洋服が釘にひっかかって—・ける」
やぶ‐こうじ【藪柑子】
サクラソウ科の常緑小低木。低い山地の林内に生え、高さ約15センチ。葉は長楕円形で先がとがり、質は厚くてつやがある。...
やぶこうじしゅう【藪柑子集】
吉村冬彦の筆名で書かれた、寺田寅彦の随筆集。大正12年(1923)刊行。
やぶ‐こぎ【藪漕ぎ】
[名](スル)登山などで、笹や低木の密生する藪をかき分けて進むこと。「—して谷に下りる」
やぶさ‐か【吝か】
[形動][文][ナリ] 1 (「…にやぶさかでない」の形で)…する努力を惜しまない。喜んで…する。「協力するに—で...
やぶさかで‐な・い【吝かで無い】
[連語]⇒吝か1
やぶ‐さめ【藪雨】
ウグイス科ヤブサメ属の鳥。全長11センチくらい。尾が短く、上面は暗褐色、下面は淡色で、眉斑も淡色。藪にすみ、シシシ...
やぶさ‐め【流鏑馬】
騎射の一。綾藺笠(あやいがさ)をかぶり、弓懸(ゆがけ)・弓籠手(ゆごて)・行縢(むかばき)を着けた狩り装束の射手が...
やぶ‐し【養父市】
⇒養父
や‐ぶしん【家普請】
家を建てること。家の普請。「—を春の手すきにとり付いて/野坡」〈炭俵〉
やぶ‐じらみ【藪虱】
セリ科の二年草。野原や道端に生え、高さ約60センチ。全体に毛があり、葉は複葉で羽状に細かく裂けている。夏、白い小花...
や‐ぶすま【矢衾】
射手がすきまなく並び立った列。また、すきまなく一面に矢を飛ばすこと。「—を作って、遠矢に射殺さんとしける間」〈太平...
やぶ‐そてつ【藪蘇鉄】
オシダ科の常緑で多年生のシダ。林下に生える。葉は束生し、長さ30〜90センチの羽状複葉。羽片は先が上向きに曲がった...
やぶ‐そば【藪蕎麦】
甘皮をとらずにひいた蕎麦粉でつくった、淡緑色の蕎麦。また、そういう蕎麦を使うそば屋の屋号。
やぶ‐タバコ【藪タバコ】
キク科の多年草。山林に生え、高さ60〜90センチ。全体に強い臭気がある。根から出る葉は大きくタバコの葉に似る。茎に...
やぶ‐だたみ【藪畳】
1 一面に茂った藪。藪がいく重にも重なって茂っている所。 2 歌舞伎の大道具の一。木の枠に1メートル前後の葉竹をす...
やぶ‐ぢから【藪力】
藪竹を引き抜くほどの力。ばかぢから。「十七八の—、藪にしがらむ竹の根は一度に穿(うが)って引き抜くとも」〈浄・加増曽我〉
やぶ‐つばき【藪椿】
野生のツバキ。海岸や山地に自生し、春、赤い5弁花が咲く。本州以南に分布。これをもとに園芸品種の多くが作られた。やま...
やぶつばめ【藪燕】
乙川優三郎の短編小説。平成8年(1996)、第76回オール読物新人賞を受賞した著者のデビュー作。
藪(やぶ)で馬鍬(まぐわ)
「藪に馬鍬」に同じ。
やぶ‐でまり【藪手毬】
レンプクソウ科の落葉低木。山中の湿った所に自生。葉は楕円形で先が鋭くとがり、縁にぎざぎざがある。5、6月ごろ、小花...
藪(やぶ)に剛(ごう)の者(もの)
《「やぶ」は「野夫」とも。また、「剛の者」は「功(こう)の者」とも》草深い所にも優れた人物がいるということ。また、...
やぶ‐にっけい【藪肉桂】
クスノキ科の常緑高木。中部地方以南の海岸近くに自生。葉は長楕円形でつやがあり、肉桂に似た香りがある。初夏、葉の付け...
藪(やぶ)に馬鍬(まぐわ)
《「馬鍬」は、牛馬にひかせる耕耘(こううん)用の鍬》生い茂った藪では馬鍬を使って耕すことはできないことから、できな...
藪(やぶ)に目(め)
《藪の中にも人の目はありうる、の意から》どこでだれが見ているかわからず、秘密の漏れやすいことのたとえ。壁に耳。
やぶ‐にらみ【藪睨み】
1 物を見るとき、両眼が同一方向に向かず、片方の目が違った方向に向くこと。斜視。やぶ。眇(すがめ)。 2 見方や考...
やぶ‐にんじん【藪人参】
セリ科の多年草。山野の藪に生え、高さ約60センチ。葉は羽状複葉でニンジンに似る。4、5月ごろ、白い小花をまばらな散...
やぶのうぐいす【藪の鶯】
三宅花圃の短編小説。東京高等女学校在学中の明治21年(1888)に刊行した処女小説。日本女性による初の近代小説とされる。
やぶのうち‐りゅう【藪内流】
茶道の分派の一。藪内宗巴を遠祖とし、その養子剣仲紹智(けんちゅうじょうち)が千利休に師事して創始。比較的古風を保つ...