やす‐やす【痩す痩す】
[副]やせ続けるさま。やせながら。「—も生けらばあらむをはたやはた鰻を捕ると川に流るな」〈万・三八五四〉
やす‐やど【安宿】
宿泊料の安い宿屋。
やす‐ら【安ら】
[形動ナリ]穏やかなさま。「小頸(こくび)—に汝(まし)着せめかも」〈催馬楽・夏引〉
やすらい【休らい/安らい】
1 休むこと。また、穏やかなこと。「霧雨にぬれた竹林は…羊の群れが首をたれて、静かに眠っている—であった」〈康成・...
やすらい【安楽/夜須礼】
「安楽祭(やすらいまつり)」に同じ。《季 春》「—の花よ踏まれな跡なる子/暁台」
やすらい‐はな【安楽花】
やすらい祭にうたわれる歌。また、その囃子詞(はやしことば)。
やすらい‐まつり【安楽祭/夜須礼祭】
京都市北区紫野の今宮神社で、4月の第2日曜日(もと陰暦3月10日)に行われる花鎮めの祭。鉾持(ほこも)ち・小鬼・大...
やすら・う【休らう/安らう】
[動ワ五(ハ四)] 1 休む。休息する。憩う。「ベンチに—・う恋人たち」 2 ためらう。躊躇(ちゅうちょ)する。「...
やす‐らか【安らか】
[形動][文][ナリ] 1 穏やかで変わったことのないさま。平安なさま。「—な旅路を祈る」 2 何の心配も悩みもな...
やすらかにいまはねむりたまえ【やすらかに今はねむり給え】
林京子の小説。長崎の兵器工場に動員された女学生達の被爆体験を描く。平成2年(1990)発表、同年第26回谷崎潤一郎...
やすらぎ【安らぎ】
穏やかなゆったりとした気分。「あわただしさの中に一時の—を見いだす」
やすら・ぐ【安らぐ】
[動ガ五(四)]安らかな気持ちになる。穏やかな気持ちになる。「気分が—・ぐ」 [動ガ下二]「やすらげる」の文語形。
やすら‐け・し【安らけし】
[形ク]穏やかである。「平らけく—・く護り奉る」〈祝詞・大殿祭〉
やすら・げる【安らげる】
[動ガ下一][文]やすら・ぐ[ガ下二]気持ちなどを穏やかにさせる。「心を—・げる音楽」
やすり【鑢】
棒状や板状の鋼鉄の面に、細かい溝を多数刻み付けて切り刃をつくった切削工具。手仕上げで工作物の表面を平らにしたり、角...
やす‐り【安利】
1 安い利息。「—で貸す」 2 利益の少ないこと。「—に甘んじる」
やすり‐がみ【鑢紙】
紙やすり。
やすり‐ばん【鑢板】
がり板のこと。やすりのような細かい刻み目がある。
やすり‐ふん【鑢粉】
金・銀・錫(すず)などの地金をやすりでおろして細かい粉にしたもの。蒔絵(まきえ)などに用いる。
やすん・じる【安んじる】
[動ザ上一]「やすんずる」(サ変)の上一段化。「安穏な生活に—・じる」
やすん・ずる【安んずる】
[動サ変][文]やすん・ず[サ変]《形容詞「やすし」の語幹に「み」を添えた「やすみ」に、動詞「す」の付いた「やすみ...
ヤスール‐さん【ヤスール山】
《Mount Yasur》バヌアツのタンナ島の山。標高361メートル。同島南東部に位置する活火山で、マグマが噴出す...
や‐ずくみ【矢竦み】
たくさんの矢を射かけられて動けないこと。「その矢、冬野の霜に臥したるが如く折りかけたれば、—に立って働かず」〈太平...
ヤズド
イラン中部の都市。ヤズド州の州都。カビール砂漠の南、ルート砂漠の西に接する乾燥地帯に位置する。ゾロアスター教の中心...
ヤズルカヤ
トルコの首都アンカラの東約150キロメートルに位置する村ボアズカレの近郊にある遺跡。紀元前17世紀から前13世紀に...
やせ【痩せ/瘠せ】
やせること。やせていること。「夏—」
やせ【八瀬】
京都市左京区の地名。比叡山の西麓にあり、登山口をなす。昔、村人は天皇行幸の際に八瀬童子として出仕した。
や‐せい【野生】
[名](スル) 1 動植物が自然に山野で生育すること。「—の猿」「そら色の朝顔が—していた」〈寅彦・旅日記から〉 ...
や‐せい【野性】
自然のままの性質。本能のままの性質。「—をとりもどした動物」
やせい‐がた【野生型】
動植物の種の中で、野生の集団に最も多くみられる型。突然変異型に対し、基本と考えられる表現型。また、その個体。正常型。
やせい‐ぜつめつ【野生絶滅】
レッドリストやレッドデータブックで、生物の種を絶滅の危険性の高さによって分類したカテゴリー項目の一つ。「絶滅」の次...
やせい‐てき【野性的】
[形動]野性を感じさせるさま。粗野であるが生命力に満ちているさま。「—な風貌(ふうぼう)」
やせいどうぶつ‐かんり【野生動物管理】
⇒ワイルドライフマネジメント
やせいどうぶつ‐ほごかんり【野生動物保護管理】
⇒ワイルドライフマネジメント
やせいのよびごえ【野性の呼び声】
⇒荒野の呼び声
やせい‐み【野性味】
野性的な趣。「—あふれる作品」
やせ‐うつぼ【痩靫】
ハマウツボ科の寄生植物。地中海沿岸の原産。一年生で、葉緑素をもたないため全体が褐色をしている。高さ15〜40センチ...
やせ‐うで【痩せ腕】
1 やせて細い腕。 2 生活力などが乏しい腕前。細腕。「細君の—で斯の家族が養いきれるものではない」〈藤村・破戒〉
やせ‐うま【痩せ馬】
1 やせた馬。 2 ⇒白糸餅(しらいともち)
やせ‐おとこ【痩せ男】
1 やせた男。また、みすぼらしい男。 2 能面の一。執念と怨恨(えんこん)とにやつれ果てた男の亡霊を表す。「阿漕(...
やせ‐おとろ・える【痩せ衰える】
[動ア下一][文]やせおとろ・ふ[ハ下二]やせて衰弱する。「大病をわずらって—・える」
やせ‐おね【痩せ尾根】
両側が鋭く切り立った狭い尾根。馬の背。鎌(かま)尾根。
やせ‐おんな【痩せ女】
1 やせた女。 2 能面の一。地獄に落ちてなお、愛欲の執心に苦しむ女の亡霊を表す。「砧(きぬた)」「定家(ていか)...
やせ‐からめ・く【痩せ枯らめく】
[動カ四]やせ細って油けがないように見える。やせがれる。「あまり—・きたるは心いられたらむ」〈能因本枕・六〇〉
やせ‐が【痩せ我】
「痩せ我慢」の略。「母が—も子の望みも、金銀といふ兵(つはもの)には、又してもへしつけられ」〈浄・寿の門松〉
やせ‐がた【痩せ形/痩せ型】
[名・形動] 1 やせたからだつき。また、そのさま。「—なその肉を痛ましく虐げた」〈有島・或る女〉 2 ⇒細長(さ...
やせ‐がまん【痩せ我慢】
[名](スル)無理に我慢して、平気を装うこと。「寒いのに—して薄着で通す」
やせ‐が・れる【痩せ枯れる】
[動ラ下一][文]やせが・る[ラ下二]やせてひからびる。「月は庭の隅にある、—・れた檜(ひのき)の梢(こずえ)にあ...
や‐せき【野跡/野蹟】
小野道風(おののとうふう)の筆跡。→三蹟(さんせき)
やせ‐ぎす【痩せぎす】
[名・形動]《「ぎす」は「ぎすぎす」、または魚の鱚(きす)からか》からだがやせて骨ばっていること。また、そのさま。