夢(ゆめ)の跡(あと)
夢のように消えうせた所。現実のむなしさをいう。「夏草や兵(つはもの)どもが—」〈奥の細道〉
ゆめのあと【夢の跡】
大谷句仏の句集。昭和10年(1935)刊行。
ゆめのあとに【夢のあとに】
《原題、(フランス)Après un rêve》フォーレの歌曲。1878年頃作曲。歌曲集「三つの歌」の第1曲。歌詞...
ゆめ‐の‐うきはし【夢の浮橋】
夢の中のあやうい通い路。また、はかないものの意。「春の夜の—とだえして峰にわかるる横雲の空」〈新古今・春上〉 源氏...
ゆめのかべ【夢の壁】
加藤幸子の小説。終戦前後の北京(ペキン)で幼少期を過ごした日本人少女と、戦争で母親を亡くした中国人少年との心の交流...
夢(ゆめ)の通(かよ)い路(じ)
「夢路(ゆめじ)」に同じ。「住の江の岸による浪よるさへや—人目よくらむ」〈古今・恋二〉
ゆめのきざかぶんきてん【夢の木坂分岐点】
筒井康隆の長編小説。平凡なサラリーマンが夢・虚構・現実の中を彷徨う。昭和62年(1987)刊行。同年、第23回谷崎...
ゆめの‐きゅうさく【夢野久作】
[1889〜1936]小説家。福岡の生まれ。本名、杉山泰道。怪奇・幻想の世界を描いた。作「瓶詰地獄」「ドグラ‐マグ...
ゆめのごとく【夢の如く】
《原題、(フランス)Tel qu'en songe》レニエの詩集。1892年刊行。
ゆめのしま【夢の島】
東京都江東区南部の地名。旧14号埋立地で、昭和32年(1957)から東京都のごみ処理場として埋め立てられ、昭和42...
ゆめのしま‐ねったいしょくぶつかん【夢の島熱帯植物館】
東京都江東区の夢の島にある都立の植物園。新江東清掃工場でごみ焼却の際に発生する熱を利用した大温室があり、ヤシ類やバ...
夢(ゆめ)の徴(しるし)
何かの前兆を夢で見ること。「春の夜の—はつらくとも見しばかりだにあらば頼まむ」〈新古今・恋五〉
ゆめのしろ【夢の代】
江戸後期の実学啓蒙書。12巻。山片蟠桃(やまがたばんとう)著。文政3年(1820)成立。合理主義的立場から、地理的...
夢(ゆめ)の直路(ただじ)
夢の中で通うまっすぐな道。夢の中では思う人のもとに行けるところからいう。「恋ひわびてうち寝(ぬ)るなかに行き通ふ—...
夢(ゆめ)の手枕(たまくら)
夢の中で恋しい人がしてくれる手枕。また、うたた寝に見る夢。非常にはかないことのたとえ。「逢ふさへ—」〈謡・絵馬〉
夢(ゆめ)の告(つ)げ
神仏が夢の中に現れて告げること。また、そのお告げ。
ゆめのなかで【夢のなかで】
吉行理恵の詩集。昭和42年(1967)刊行。第8回田村俊子賞受賞。
ゆめの‐の‐しか【夢野の鹿】
夢野(現在の神戸市兵庫区湊川の西)にいたという夫婦の鹿。また、その伝説。日本書紀の仁徳38年や摂津国風土記に見える...
夢(ゆめ)のまた夢(ゆめ)
「夢の夢」に同じ。
ゆめのまたゆめ【夢のまた夢】
津本陽の歴史小説。豊臣秀吉の生涯を描いた長編作品で、平成5年(1993)から平成6年(1994)にかけて全5巻を刊...
夢(ゆめ)の夢(ゆめ)
夢の中で見る夢。非常にはかないことをいう。夢のまた夢。「娑婆(しゃば)の栄花は—」〈平家・一〉
夢(ゆめ)の世(よ)
夢のようにはかない世の中。「うちとけて誰もまだ寝ぬ—に人のつらさを見るぞ悲しき」〈栄花・ゆふしで〉