よしなし‐わざ【由無し業】
たわいのないしわざ。無益な行為。「などかくはするぞ。—する」〈宇治拾遺・一〇〉
よしな‐に
[副]うまいぐあいになるように。よいように。よろしく。「—お伝えください」
よしの【吉野】
奈良県中部、吉野郡の地名。吉野川の中流域に位置し、木材工業が盛ん。南朝の史跡が多く、桜の名所として知られる。 奈...
よしの【吉野】
姓氏の一。 [補説]「吉野」姓の人物吉野彰(よしのあきら)吉野源三郎(よしのげんざぶろう)吉野弘(よしのひろし)
よしの‐あきら【吉野彰】
[1948〜 ]化学者。大阪の生まれ。負極に炭素材を採用するなど、リチウムイオン電池の開発に主導的な役割を果たした...
よしの‐おり【吉野織(り)】
平織り地に畦(うね)織りを配して縞や格子を表した織物。吉野格子(よしのごうし)。
よしの‐がみ【吉野紙】
吉野地方産の、コウゾを原料とした薄手の和紙。奈良紙の流れをくみ、江戸時代、漆を漉(こ)すのに用いたことから漆漉しと...
よしのがり‐いせき【吉野ヶ里遺跡】
佐賀県東部、神埼市と吉野ヶ里町の境にある弥生時代の遺跡。前1世紀の甕棺(かめかん)墓と墳丘墓、後2、3世紀の環濠集...
よしのがり‐れきしこうえん【吉野ヶ里歴史公園】
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町にある、整備中の公園。国営公園と県立公園からなり、総面積は約117万平方メートルになる予定。...
よしの‐がわ【吉野川】
紀ノ川の上流。奈良県中東部の大台ヶ原に源を発し、北西に流れて吉野町で西に転じ、和歌山へ入って紀ノ川となり紀伊水道へ...
よしのがわ‐し【吉野川市】
⇒吉野川
よしの‐くず【吉野葛】
奈良県吉野地方から産する上質の葛粉。
よしのくまの‐こくりつこうえん【吉野熊野国立公園】
奈良・三重・和歌山の3県にまたがる国立公園。吉野山・大峰山・大台ヶ原山・熊野川・熊野灘・潮岬などが含まれ、熊野信仰...
よしの‐ぐさ【吉野草】
桜の別名。
よしの‐げんざぶろう【吉野源三郎】
[1899〜1981]ジャーナリスト。東京の生まれ。岩波書店に勤務し、岩波新書や雑誌「世界」を創刊。護憲・平和運動...
よしの‐ごおり【吉野氷】
吉野葛(よしのくず)に砂糖を加え、煮詰めて固めた菓子。白くて氷に似る。
よしの‐さくぞう【吉野作造】
[1878〜1933]政治学者。宮城の生まれ。東大教授。民本主義を唱え、普通選挙の実施、政党内閣制などを主張し、ま...
よしの‐ざくら【吉野桜】
1 吉野山に咲くヤマザクラ。 2 ソメイヨシノの別名。
よしの‐しずか【吉野静】
ヒトリシズカの別名。《季 春》 [補説]曲名別項。→吉野静
よしのしずか【吉野静】
謡曲。三番目物。観阿弥作。義経記に取材。源義経の吉野落ちの際、静御前は佐藤忠信と図り、追っ手の衆徒たちの前で法楽の...
よしのしゅうい【吉野拾遺】
室町時代の説話集。2巻または3巻。作者・成立年ともに未詳。延元元年=建武3年(1336)から正平13年=延文3年(...
よしのしゅういめいかのほまれ【吉野拾遺名歌誉】
依田学海、川尻宝岑の合作による歌舞伎の戯曲。活歴劇。明治19年(1886)発表。
よしの‐じんぐう【吉野神宮】
奈良県吉野郡吉野町にある神社。旧官幣大社。祭神は後醍醐天皇。明治22年(1889)創建。
よしの‐すぎ【吉野杉】
吉野山から産する杉材。古くは吉野川に流して和歌山に出し、京都などへ送られた。酒樽(さかだる)などに使用。
葦(よし)の髄(ずい)から天井(てんじょう)を覗(のぞ)・く
細い葦の茎の管を通して天井を見て、それで天井の全体を見たと思い込むこと。自分の狭い見識に基づいて、かってに判断する...
よしのたゆう【吉野大夫】
後藤明生(めいせい)の小説。信濃追分宿の遊女、吉野大夫の伝承を手掛かりに、大夫の小説を書こうとする作家を描く。昭和...
よしの‐ちょう【吉野町】
⇒吉野
よしのちょう‐じだい【吉野朝時代】
日本の南北朝時代を、南朝が正統とする立場から呼んだ称。
よしのちょうたいへいき【吉野朝太平記】
鷲尾雨工による長編小説。全6巻。楠木正儀を中心に、南北朝の動乱期を描く大河小説。昭和10年(1935)から昭和15...
よしの‐ぬり【吉野塗】
吉野地方産の漆器。膳(ぜん)・椀(わん)の類が多く、吉野絵とも称されるものは黒漆地に朱漆で木芙蓉(もくふよう)など...
よしの‐の‐あんぐう【吉野行宮】
延元元年=建武3年(1336)から正平3年=貞和4年(1348)まで、吉野に逃れた後醍醐天皇の行宮。吉野宮(よしの...
よしの‐の‐みや【吉野宮】
吉野町宮滝にあったと推定されている古代の離宮。斉明・天武・持統・文武・元正・聖武など各天皇の行幸があった。 ⇒吉野...
よしの‐ひろし【吉野弘】
[1926〜2014]詩人。山形の生まれ。昭和28年(1953)、詩誌「櫂(かい)」に参加。平易な言葉で人間の温か...
よしの‐びな【吉野雛】
木彫りで彩色した、立ち姿の雛人形。
よしのぶしゅう【能宣集】
大中臣能宣の家集。成立年未詳。三十六人集の一つ。
よし‐のぼり【葦登】
ハゼ科の淡水魚。河川・湖沼にすみ、全長4〜12センチ。ハゼに似て、ふつう黄褐色または灰褐色の地に暗色斑があり、雄の...
よしのみくまり‐じんじゃ【吉野水分神社】
奈良県吉野郡吉野町吉野山にある神社。主神は天水分命(あまのみくまりのみこと)。本来は水の分配をつかさどる神だが、「...
よしの‐もうで【吉野詣で】
吉野の金峰山寺(きんぶせんじ)に参詣すること。また、その人。
よしの‐やま【吉野山】
奈良県中部、大峰山脈北端の尾根の称。南朝の所在地で史跡に富み、また金峰山寺(きんぶせんじ)(蔵王堂)があり、修験道...
よしの‐わん【吉野椀】
吉野地方で作られた塗椀。また、黒漆地に朱、あるいは、朱漆地に黒で芙蓉(ふよう)を描く吉野絵を表した椀。
よしはら【吉原】
姓氏の一。 [補説]「吉原」姓の人物吉原重俊(よしはらしげとし)吉原治良(よしはらじろう)吉原正喜(よしはらまさき...
よしはら‐しげとし【吉原重俊】
[1845〜1887]官僚・初代日本銀行総裁。薩摩の人。通称、弥次郎。寺田屋事件に連座して謹慎処分となるが、後に許...
よしはら‐じろう【吉原治良】
[1905〜1972]洋画家。大阪の生まれ。藤田嗣治(つぐはる)らに師事。具象画から抽象画へと進み、具体美術協会を...
よしはら‐まさき【吉原正喜】
[1919〜1944]プロ野球選手。熊本の生まれ。昭和13年(1938)熊本工業の同窓であった川上哲治とともに巨人...
よしはら‐やじろう【吉原弥次郎】
⇒吉原重俊
よし‐ばみ【由ばみ】
上品ぶること。気どること。また、そうした振る舞い。「今様の—よりは、こよなう奥ゆかしうと」〈源・末摘花〉
よしばみ‐ごと【由ばみ事】
上品ぶった振る舞い。気どっていること。「えもいはぬ—しても」〈紫式部日記〉
よし‐ば・む【由ばむ】
[動マ四]わけありげに振る舞う。もったいぶる。よしめく。「月頃のつらさを恨みなどし給ひて—・み給へれど」〈宇津保・...
よしばやま‐じゅんのすけ【吉葉山潤之輔】
[1920〜1977]力士。第43代横綱。北海道出身。本名、池田潤之輔。引退後、年寄宮城野。→第42代横綱鏡里 →...
よしひさ‐しんのう【能久親王】
[1847〜1895]皇族。北白川宮第2代。伏見宮邦家親王の第9王子。戊辰(ぼしん)戦争で幕府方につき、明治維新後...