す‐がき【巣掻き】
クモが巣をかけること。また、その巣。「秋風は吹きな破りそわが宿のあばらかくせるくもの—を」〈拾遺・雑秋〉
す‐がき【簀垣】
竹などを組んで作った垣。竹垣。
す‐がき【簀掻き】
1 板や竹をすのこ状に並べて床を張ること。また、その床。「山がつの—の床の下さえて冬来にけりと知らせ顔なる」〈夫木...
す‐がき【酢牡蠣】
生ガキのむき身にポン酢や二杯酢をかけたもの。《季 冬》
す‐がく・る【巣隠る】
[動ラ下二]巣の中に隠れる。「—・れて数にもあらぬかりのこを」〈源・真木柱〉
す‐がけ【素懸】
近世の甲冑(かっちゅう)の威(おどし)の一。間隔を置いて、上から下に粗く菱綴(ひしとじ)につづるおどし方。
すが‐ごも【菅薦】
スゲで編んだむしろ。陸奥(むつ)の産が知られ、「十編(とふ)の菅薦」として和歌に詠まれる。
すが‐し・い【清しい】
[形][文]すが・し[シク]さわやかで気持ちがよい。すがすがしい。「—・い朝」
すがし‐め【清し女】
清らかで美しい女。「言(こと)をこそ菅原(すげはら)と言はめあたら—」〈記・下・歌謡〉
すが‐すが【清清】
[副] 1 気分がすっきりして晴れやかなさま。「心がすっかり新しく—とおなりなすったので」〈木下尚江・良人の自白〉...
すがすがし・い【清清しい】
[形][文]すがすが・し[シク] 1 さわやかで気持ちがいい。「—・い朝の大気」「—・い表情」「—・い行為」 2 ...
酢(す)が過(す)・ぎる
程度を超える。度が過ぎる。「大門くぐらぬがまことの粋(すい)と粋の口から酢の過ぎた」〈洒・玉菊灯籠弁〉
すが‐せんすけ【菅専助】
江戸後期の浄瑠璃作者。京都の人。人形浄瑠璃の衰退期に、主に豊竹座のために筆をとり、新風を吹きこんだ。作「摂州合邦辻...
すがた【姿】
1 人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。「顔もいいし—もいい」「鏡に—を映す」「後ろ—」 2 身なり。風采...
すがた‐え【姿絵】
人の容姿を描いた絵。肖像画。人物画。
すがた‐かたち【姿形】
身なりと顔かたち。みめかたち。容姿。
すがたさんしろう【姿三四郎】
富田常雄の長編小説。昭和17年(1942)刊行。講道館の四天王の一人、西郷四郎がモデルとされる、天才柔道家姿三四郎...
すがた‐ず【姿図】
1 建物の立面図。 2 家具などの外観を示した図。
すがた‐ずし【姿鮨】
魚の姿を崩さないように作った鮨。鮎(あゆ)・小鯛(こだい)などの骨と内臓だけを取り除いて酢(す)で締め、鮨飯の上に...
すが‐たたみ【菅畳】
スゲで編んだ、むしろのような敷物。「—いやさや敷きて」〈記・中・歌謡〉
すがた‐つき【姿付き】
からだの格好。からだつき。
すがた‐に【姿煮】
魚などを、もとの姿のままくずさずに煮ること。また、その料理。
すがた‐にんぎょう【姿人形】
人の姿を生き写しにした人形。特に、美人を写した人形。「かの—にしがみつけるは」〈浮・一代女・三〉
すがた‐の‐いけ【姿の池】
奈良県大和郡山市筒井にあった池。菅田の池。[歌枕]「乙女子が—の蓮葉は心よげにも花咲きにけり」〈堀河百首〉
すがた‐ぶね【姿舟】
美人をのせた舟。「その人にぬれ袖の歌比丘尼(うたびくに)とて、この津に入りみだれての—」〈浮・一代女・三〉
すがた‐まくら【姿枕】
春画。枕絵(まくらえ)。「菱川が書きしこきみのよき—を見ては、我を覚えず上気して」〈浮・一代女・一〉
すがた‐み【姿見】
全身を映す、大型の鏡。
すがたみ‐の‐てんじん【容見天神】
⇒水鏡天満宮
すがた‐もり【姿盛(り)】
鯛(たい)などの頭・尾と骨を残し、刺身にして盛りつけること。また、その料理。
すがた‐やき【姿焼(き)】
魚などを、もとの姿をくずさずに焼きあげること。また、その料理。
す‐がたり【素語り】
1 三味線の伴奏なしに浄瑠璃(じょうるり)を語ること。 2 「素浄瑠璃(すじょうるり)」に同じ。
姿(すがた)を消(け)・す
1 見えなくなる。行方がわからなくなる。「大金を持って—・す」 2 今まで存在した物事がすっかりなくなる。「下町情...
すがだいら【菅平】
長野県東部、四阿山(あずまやさん)・根子岳(ねこだけ)の南西部に広がる高原。スキー場で有名。高冷地野菜の栽培が盛ん。
すが‐だこ【絓凧】
鳥の形などの小さな凧を、数多く絓糸(すがいと)で結びつけて揚げるもの。からす凧。
すが‐とり【菅鳥】
水辺にすむ鳥の名。オシドリなどの説がある。「白真弓(しらまゆみ)斐太(ひだ)の細江の—の妹に恋ふれか眠(い)を寝(...
すが‐ぬい【絓縫い】
絓糸(すがいと)で小袖の縫い紋や刺繍(ししゅう)模様を入れる縫い方。横の布目に沿って絓糸を渡し、細かくとじ縫いをす...
すが‐ぬき【菅貫/菅抜き】
「茅(ち)の輪」に同じ。「夏はつる今日の禊(みそぎ)の—をこえてや秋の風は立つらん」〈拾玉集・四〉
すが‐ぬ・く【菅貫く/菅抜く】
[動カ四]夏越(なご)しの祓(はらえ)のために菅貫(すがぬき)をくぐる。また、菅貫を首にかける。「ちとせまで人なか...
すがぬま‐ていふう【菅沼貞風】
[1865〜1889]経済史学者。長崎の生まれ。18歳で「平戸貿易志」を書いて認められ、のち「大日本商業史」を執筆...
すが‐の‐あらの【須賀の荒野】
長野県にあった荒野。位置は諸説あるが未詳。[歌枕]「信濃なる—にほととぎす鳴く声聞けば時過ぎにけり」〈万・三三五二〉
すがのね‐の【菅の根の】
[枕] 1 スゲの根は長く伸びて分かれ乱れるところから、「ながき」「乱る」にかかる。「—長き春日(はるひ)を恋ひ渡...
すがの‐の‐まみち【菅野真道】
[741〜814]平安初期の官人。「続日本紀(しょくにほんぎ)」編纂(へんさん)者の一人。
すが‐まくら【菅枕】
スゲを束ねて作った枕。「足柄(あしがり)のままの小菅の—あぜかまかさむ児(こ)ろせ手枕(たまくら)」〈万・三三六九〉
すが‐みの【菅蓑】
スゲの葉で編んだ蓑。すげみの。「木曽の檜笠(ひのきがさ)、越(こし)の—ばかり」〈幻住庵記〉
すが・む【眇む】
[動マ四]片目が細くなる。また、ひとみが片寄る。「忠盛目の—・まれたりければ」〈平家・一〉 [動マ下二]「すがめる...
すが‐むしろ【菅筵】
スゲで編んだむしろ。すがたたみ。「心を友と—の、思ひをのぶるばかりなり」〈謡・高砂〉
すが‐め【眇】
1 片目や斜視などの目。 2 意識的にひとみを片寄せた目。横目。
す‐がめ【素瓶】
素焼きのかめ。
すが・める【眇める】
[動マ下一][文]すが・む[マ下二]片目を細くする。片目を細くして見る。「目を—・めてねらいをつける」「ためつ—・めつ」
すがも【巣鴨】
東京都豊島区東部の地名。江戸時代には中山道沿いの花卉(かき)栽培で知られた地。とげぬき地蔵をまつる高岩寺がある。