なき‐しみづ・く【泣き染み付く】
[動カ四]泣いて涙でぬれる。泣きぬれる。「—・いて頼まれければ、宿老の内儀涙ぐみ」〈浮・親仁形気・二〉
なき‐じゃく・る【泣き噦る】
[動ラ五(四)]しゃくりあげて泣く。「—・りながら言い訳する」
なき‐じょうご【泣(き)上戸】
酒に酔うと泣くくせのある人。また、そのくせ。
なきじんぐすく‐あと【今帰仁城跡】
⇒なきじんじょうあと(今帰仁城跡)
なきじんじょう‐あと【今帰仁城跡】
《「なきじんぐすくあと」とも》沖縄県今帰仁村にある城跡。14世紀後半から15世紀初頭、山北(さんほく)(北山)・中...
なき‐すが・る【泣き縋る】
[動ラ五(四)]泣きながらすがりつく。また、苦しい状況を訴えて援助を頼む。「夫の胸に—・る」
なき‐すな【泣き砂/鳴き砂】
上を歩くと「きゅっきゅっ」と音を立てる砂浜。石英粒を多く含むとされる。島根の琴ヶ浜や京都の琴引浜などが有名。
なき‐ずもう【泣き相撲】
栃木県鹿沼市の生子(いきこ)神社で9月に行われる行事。力士に抱えられた幼児を土俵上で対面させ、先に泣いたほうを勝ち...
なき‐た・てる【泣(き)立てる/鳴(き)立てる】
[動タ下一][文]なきた・つ[タ下二] 1 (泣き立てる)声をあげてしきりに泣く。「おなかをすかせた赤ん坊が—・て...
なき‐たま【亡き魂】
[連語]死んだ人のたましい。「あはれ、—や宿りて見給ふらむ」〈源・東屋〉
泣(な)き出(だ)しそうな空模様(そらもよう)
今にも雨が降りだしそうな空のようす。
なき‐だ・す【泣(き)出す/鳴(き)出す】
[動サ五(四)] 1 (泣き出す)泣きはじめる。「こらえきれずに—・す」 2 (鳴き出す)鳴きはじめる。「鳥が—・す」
なき‐ちら・す【鳴き散らす】
[動サ四]鳥が鳴きながら飛び回り、花を散らす。「うぐひすの—・すらむ春の花いつしか君と手折りかざさむ」〈万・三九六六〉
なきっ‐つら【泣きっ面】
「なきつら」の音変化。「—をかく」
なき‐つ・く【泣(き)付く】
[動カ五(四)] 1 泣きながらすがりつく。「わっと—・く」 2 泣かんばかりに頼み込む。哀願する。「—・かれて金...
なき‐つく・す【泣(き)尽(く)す/鳴(き)尽(く)す】
[動サ五(四)] 1 (泣き尽くす)泣きたいだけ存分に泣く。「涙もかれんばかりに—・す」 2 (鳴き尽くす)虫など...
なき‐つら【泣(き)面】
泣いた顔つき。また、泣き出しそうな顔つき。泣き顔。泣きっ面。「—を見せる」
泣(な)き面(つら)に蜂(はち)
泣いている顔をさらに蜂が刺す。不運や不幸が重なることのたとえ。
無(な)き手(て)を出(いだ)・す
1 この上もない秘術を尽くす。「仲頼の主(ぬし)、なき手出(いだ)して遊ぶ」〈宇津保・嵯峨院〉 2 ありとあらゆる...
なき‐とよ・む【泣き響む/鳴き響む】
《「なきどよむ」とも》 [動マ四] 1 (泣き響む)人があたりにひびくように大声で泣く。泣き叫ぶ。「上下ゆすり満ち...
なき‐とよも・す【鳴き響もす】
[動サ四]鳴き声をあたりにひびかせる。「ほととぎす花橘の枝にいて—・せば花は散りつつ」〈万・一九五〇〉
なき‐どころ【泣(き)所】
1 打たれると泣くほど痛く感じる部分。また、急所。「弁慶の—」 2 弱み。弱点。「相手チームの—をつく」
なき‐どり【鳴(き)鳥】
鳴き声を聞くための飼い鳥。
なき‐な【無き名】
[連語]身に覚えのないうわさ。ぬれぎぬ。「—ぞと人には言ひてありぬべし心の問はばいかが答へむ」〈後撰・恋三〉
なき‐なき【泣き泣き】
[副]泣きながら。泣く泣く。「—身の上話をする」
無(な)きにしも非(あら)ず
ないわけではない。ないとは限らない。少しはある。「勝利の可能性は—だ」
無(な)きにな・す
ないものとする。数のうちに入れず、顧みない。「わが身を—・しても」〈源・賢木〉
なき‐ぬら・す【泣き濡らす】
[動サ五(四)]泣いて涙で衣服などをぬらす。「袖(そで)を—・す」
なき‐ぬ・れる【泣き濡れる】
[動ラ下一][文]なきぬ・る[ラ下二]泣いて涙で頰などがぬれる。「—・れた顔」
なき‐ね【泣(き)寝】
[名](スル)「泣き寝入り」に同じ。「ぐずりながら—する」
なき‐ねいり【泣(き)寝入り】
[名](スル) 1 泣いているうちに寝入ってしまうこと。泣き寝。「いつのまにか—した子供」 2 異議や不服はあるが...
なき‐の‐なみだ【泣きの涙】
涙を流して泣くこと。非常に悲しい思いをすること。「—で手放す」
なき‐はら・す【泣(き)腫らす】
[動サ五(四)]ひどく泣いて、まぶたをはらす。「目を赤く—・す」
なき‐ばい【泣(き)売】
詐欺(さぎ)の一。安い品物を持ち、路傍で泣きながら身の上話などをする役と、その話に同情したようなふりをして通行人の...
なき‐ひと【亡き人】
[連語]死んでしまってこの世にいない人。「—を悼む」
なき‐ふ・す【泣(き)伏す】
[動サ五(四)]悲しみのあまり、うつぶせになって泣く。「床に—・す」
なき‐ふ・る【鳴き旧る】
[動ラ上二]鳴き声を聞き慣れて珍しくなくなる。「—・りて後に語らへほととぎす老いて聞くべき初音ならずは」〈新千載・夏〉
なき‐ふる・す【鳴き旧す】
[動サ四]何度も鳴いて珍しさを感じなくさせる。「昔より—・しつつほととぎすいくその夏を声にたつらむ」〈古今六帖・六〉
なき‐ぶくろ【鳴(き)袋】
ホエザルなど猿ののどにある、袋状の共鳴器官のこと。喉嚢(こうのう)。
なき‐べそ【泣きべそ】
1 今にも泣きそうな顔になること。また、その顔。「—をかく」 2 「泣き虫」に同じ。「—の弟」
なき‐べんけい【泣き弁慶】
泣きながらも意地を張りとおすこと。また、その人。「母は去られていなれたで、—と申すなり」〈浄・忠臣蔵〉
なき‐ぼん【泣(き)本】
《「なきほん」とも》人情本の異称。主人公をことさら不遇に描いて、女性読者の悲涙を誘ったところからいう。
なき‐ぼくろ【泣き黒子】
目尻、または目の下にあるほくろ。このほくろのある人は涙もろいという。
なき‐まさ・る【泣き勝る】
[動ラ四]ますます激しく泣く。「いとど—・りて、あやにくなる気色なれば」〈狭衣・一〉
なき‐まど・う【泣き惑ふ】
[動ハ四]泣き悲しんで取り乱す。前後のわきまえもなく泣く。「さぶらふ人々の—・ひ、上も御涙のひまなく」〈源・桐壺〉
なき‐まね【泣(き)真似/鳴(き)真似】
1 (泣き真似)泣くまねをすること。そらなき。 2 (鳴き真似)動物の鳴き声をまねること。
なき‐みそ【泣(き)味噌】
「泣き虫」に同じ。
なき‐み・つ【泣き満つ/鳴き満つ】
[動タ四] 1 (泣き満つ)一座の人がみんな泣く。「迎への人々、まがまがしう—・ちたり」〈源・須磨〉 2 (鳴き満...
なき‐むし【泣(き)虫】
ちょっとしたことにもすぐ泣くこと。また、その人。泣き味噌。泣きべそ。
なき‐め【泣(き)女】
「なきおんな」に同じ。