むなし・い【空しい/虚しい】
[形][文]むな・し[シク] 1 空虚である。内容がない。「—・い言葉」 2 無益である。むだである。かいがない。...
空(むな)しき骸(から)
なきがら。死骸。「恋しきにわびて魂まどひなば—の名にや残らむ」〈古今・恋二〉
空(むな)しきけぶり
火葬の煙。無常の煙。
空(むな)しき空(そら)
どこまでも果てしなく広がる空。大空。虚空(こくう)。「わが恋は—にみちぬらし思ひやれども行くかたもなし」〈古今・恋一〉
空(むな)しき名(な)
実質を伴わない名声。虚名。浮き名。「秋風の—をも空に立つかな」〈宇津保・内侍督〉
空(むな)しき船(ふね)
譲位した帝。上皇。君を船、臣を水にたとえていった語。「住吉の神はあはれと思ふらむ—をさして来たれば」〈後拾遺・雑四〉
空(むな)しくな・る
死ぬ。みまかる。むなしゅうなる。「手当てのかいなく—・る」