やま‐ひだ【山襞】
山の尾根と谷が入りくんで、ひだのように見える所。
やま‐ひめ【山姫】
1 山を守る女神。「わたつみの神に手向くる—の幣(ぬさ)をぞ人は紅葉と言ひける」〈後撰・秋下〉 2 アケビの別名。...
やま‐び【山辺】
「やまべ(山辺)」に同じ。「霞居る富士の—に我が来なばいづち向きてか妹が嘆かむ」〈万・三三五七〉
やまびこ
東北新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和57年(1982)運行開始。多くが宇都宮・那須塩原などを経由して...
やま‐びこ【山彦】
1 山の谷などで起こる声や音の反響。もと、山の神が声音をまねるのだと信じられていた。こだま。 2 山の神。山霊。
やまびこがっこう【山びこ学校】
生活記録文集。無着成恭(むちゃくせいきょう)編。昭和26年(1951)刊。山形県山元村の中学生の詩・作文・日記など...
やま‐びと【山人】
1 山に住む人。山で働く人。きこりや炭焼きなど。 2 仙人。神仙。「—にもの聞こえむといふ人あり」〈堤・花桜をる少将〉
やま‐びらき【山開き】
1 霊山などで、その年初めて登山・入山を許すこと。また、その日。開山(かいざん)。《季 夏》「この町の電車をかしや...
やま‐びる【山蛭】
ヤマビル科のヒル。全長2、3センチ。体は平たい円柱状で茶褐色。背面に3本の縦縞がある。本州・四国・九州の山間の湿地...
やま‐びわ【山枇杷】
アワブキ科の常緑小高木。暖地の山林に生え、葉はビワに似て長楕円形で先がとがる。夏、白い小花を円錐状につける。実は丸...
やま‐ふじ【山藤】
マメ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。本州中部以西の山野に自生。蔓はフジとは逆の左巻き。葉は卵形の小葉からなる羽状複...
やまふじ‐しょうじ【山藤章二】
[1937〜2024]イラストレーター・漫画家。東京の生まれ。独特な手法で芸能人や政治家などの似顔絵を描き、人気を...
やま‐ふだ【山札】
1 カードゲームで、場に積んでおく札。デッキ。→手札1 2 江戸時代、入会地に入り木草を採取することを許可した札。
やま‐ふところ【山懐】
山々に囲まれた奥深い土地。「—にいだかれた村」
やま‐ぶか・い【山深い】
[形]山の奥深くにある。「—・い里の温泉宿」
やま‐ぶき【山吹】
1 バラ科の落葉低木。山間の湿地に多く、群生する。葉は互生し、卵形で先がとがり、縁に二重のぎざぎざがある。晩春、黄...
やま‐ぶき【山蕗】
1 山間に生えるフキ。 2 ツワブキの別名。
やまぶき‐いろ【山吹色】
1 ヤマブキの花のような色。黄色。こがねいろ。 2 黄金。大判・小判のこと。「—の重宝に事欠き給ふ御身ではなし」〈...
やまぶき‐おり【山吹織(り)】
縦糸に絹糸、横糸にガス糸または木綿糸を用いて織った織物。紋繻子(もんじゅす)の一種。女性用の帯地にする。
やまぶき‐がさね【山吹襲】
⇒山吹4
やまぶき‐しょうま【山吹升麻】
バラ科の多年草。山地に生え、高さ約1メートル。葉は9枚の小葉からなる複葉で、ヤマブキに似る。雌雄異株。夏、黄白色の...
やまぶき‐そう【山吹草】
ケシ科の多年草。山野の樹下に生え、高さ約30センチ。茎などに黄色い汁を含む。葉は卵形の小葉からなる羽状複葉。4、5...
やまぶき‐でっぽう【山吹鉄砲】
紙鉄砲に似た玩具で、細い竹筒の両端に山吹の髄を詰め、一方から棒で突くと、先端から音をたてて飛び出すもの。
やまぶき‐におい【山吹匂】
女房の装束、または懐紙などの襲(かさね)の色目の名。上を濃い山吹色に、しだいに下を薄い色にしたもの。女房の装束では...
やまぶきのはな【山吹の花】
豊島与志雄の短編小説。昭和28年(1953)、「群像」誌に発表。同作を表題作とする小説集は、昭和29年(1954)...
やま‐ぶし【山伏/山臥】
1 山野に住んで修行する僧。 2 修験者(しゅげんじゃ)のこと。 3 山野に野宿すること。また、その人。「—も野伏...
やまぶし‐かぐら【山伏神楽】
東北地方の山伏が伝えた神楽。御神体の獅子を舞わす権現舞(ごんげんまい)のほか、多くの演目があり、地方によって能舞・...
やまぶし‐たけ【山伏茸】
サンゴハリタケ科のキノコ。秋にナラ・カシ・ブナなどの幹に生える。白く球状で、表面を柔らかい針状の突起が垂れ下がって...
やま‐ぶどう【山葡萄】
ブドウ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。四国以北の山地に自生。葉と対生して巻きひげが出る。葉は五角形状をし、裏面に褐...
やま‐ぶみ【山踏み】
山中を歩くこと。特に、霊験のある山々の社寺を巡拝すること。また、その人。「ところどころ—し給ひて、行ひ給ひけり」〈...
やま‐べ【山辺】
《古くは「やまへ」》山の麓のあたり。やまのべ。
やま‐へん【山偏】
漢字の偏の一。「岐」「峡」などの「山」の称。山冠(やまかんむり)とともに「山」の部首に属する。
やま‐べ
1 関東地方で、オイカワの別名。 2 北海道・東北地方で、ヤマメの別名。
やま‐べ【山部】
大化前代、朝廷直轄領の山林を守るのを職とした部民(べみん)。→海部(あまべ)
やまべ‐の‐あかひと【山部赤人】
奈良前期の歌人。三十六歌仙の一人。万葉集に長歌・短歌50首を残す。史書に名が見えず、下級官吏であったと思われる。自...
やま‐ほうし【山法師】
比叡山延暦寺の僧徒。特に、その僧兵をいう。→寺法師(てらほうし)「賀茂川の水、双六の賽、—、是れぞ我が心にかなはぬ...
やま‐ほととぎす【山杜鵑】
1 山にいるホトトギス。また、ホトトギスの別名。《季 夏》 2 (「山杜鵑草」とも書く)ユリ科の多年草。山地の樹下...
やま‐ほど【山程】
[副]たくさんあるさま。「仕事が—ある」
やま‐ぼうし【山法師】
ミズキ科の落葉高木。山野に生え、葉は楕円形で先がとがり、対生。夏、淡黄色の小花が集まってつき、花びら状の4枚の白い...
やま‐ぼくち【山火口】
キク科の多年草。山地の日当たりのよい所に生え、高さ約1メートル。葉は卵形で、裏面に白い綿毛を密生する。秋、白い頭状...
やま‐ぼこ【山鉾】
山車(だし)の一種。台の上に山の形の造り物をのせ、鉾や長刀(なぎなた)などを立てたもの。人が乗って音楽を奏したり、...
やま‐まく【山幕】
歌舞伎の道具幕の一。幾重にも連なる山の風景を描いたもの。
やま‐まゆ【山繭/天蚕】
鱗翅(りんし)目ヤママユガ科のガ。翅(はね)の開張約15センチと大形で、色は赤褐・暗褐・黄褐色など変異に富む。前翅...
やままゆ‐いと【山繭糸】
ヤママユから採取した糸。繊維が太く、黄緑色を帯び、丈夫で光沢がある。天蚕糸(てんさんし)。
やままゆ‐おり【山繭織(り)】
山繭糸を交ぜて織った絹織物。
やままゆ‐が【山繭蛾】
⇒やままゆ
やままゆ‐つむぎ【山繭紬】
山繭糸で織った紬。
やま‐まよい【山迷い】
「山酔(やまよ)い」に同じ。
やま‐み【山見】
海辺の小高い所から魚群の動きを見張り、出漁や網の張り方などの指揮をすること。また、その役の人。魚見。
やま‐みず【山水】
1 山から流れ出る水。 2 山と水。また、山と水のある風景。さんすい。