やまい‐け【病気】
病気らしい気配。病気の気味。「—の無い匂ひなり菊の花/千梅」〈俳諧新選〉
病(やまい)膏肓(こうこう)に入(い)・る
《「膏」も「肓」も、病気がそこに入ると、治療しにくい所。中国、春秋時代、晋の景公が病気になったとき、病気の精が二人...
やまいぞうし【病草紙】
12世紀末ごろに制作された絵巻。種々の奇病や治療法を描いたもの。現在21段が残存する。
やまい‐だ【病田】
耕作したり所有したりすると、病気になるとか不幸になるとかいわれる田。
やまい‐だれ【病垂れ】
漢字の垂れの一。「病」「疲」などの「疒」の称。
やまい‐づ・く【病付く】
[動カ四]《古くは「やまいつく」》病気になる。病みつく。「母に侍りし人は、やがて—・きて程も経ず隠れ侍りにしかば」...
やまい‐づか・す【病付かす】
[動サ四] 1 病気にかからせる。また、悩ます。苦します。「何ぢゃい、おどれ—・しくさるな」〈滑・膝栗毛・八〉 2...
病(やまい)に主(ぬし)なし
病気は貴賤上下を問わずだれにでも取りついていくことのたとえ。病にしゅうなし。
やま‐いぬ【山犬/豺】
ニホンオオカミの別名。また、山野にすむ野生化した犬。野犬。《季 冬》
やま‐いぬ【病犬】
《「やまいいぬ」の意》悪いくせのある犬。また、狂犬病などにかかっている犬。
病(やまい)は気(き)から
病気は、その人の心の持ち方しだいで軽くもなるし、また重くもなるということ。
病(やまい)は口(くち)より入(い)り禍(わざわい)は口(くち)より出(い)ず
病気は飲食物とともに入り、災いは言葉とともに出る。口は慎まなければいけないということ。
やまい‐はちまき【病鉢巻(き)】
歌舞伎および人形浄瑠璃で、病人または病的状態にある人物が用いる鉢巻き。ふつう紫縮緬(むらさきちりめん)で、頭の左側...
やま‐いも【山芋】
「やまのいも」に同じ。
やまい‐もの【病者】
病人。びょうしゃ。「あのやうなる—をおこして、迷惑をさしゃる事ぢゃ」〈狂言記・緡縄〉
やまい‐よわ・い【病弱い】
[形][文]やまひよわ・し[ク]病気に抵抗する力が弱い。「めったに寝つくほどの病気をしたことがないだけに、…馬鹿々...
病(やまい)を◦得(え)る
病気になる。病気にかかる。「—◦得てこの地で亡くなる」
病(やまい)を押(お)して
病気をがまんして無理に物事を行うさま。「—出席する」
病(やまい)を養(やしな)・う
病気の養生をする。「少女は布施町の姉婿の家に—・って居たが」〈花袋・春潮〉
やま・う【病まふ】
[動ハ四]《動詞「や(病)む」の未然形に反復・継続を表す助動詞「ふ」の付いた語か。あるいは名詞「やまい」の動詞化か...
やま‐うぐいす【山鶯】
1 山にすむ野生のウグイス。 2 ヤマルリソウの別名。
やま‐うさぎ【山兎】
山にすむ野生のウサギ。
やま‐うずら【山鶉】
キジ目キジ科ヤマウズラ属の鳥の総称。アジア・ヨーロッパに分布。ヨーロッパヤマウズラは全長約30センチ。体はずんぐり...
やまうち【山内】
姓氏の一。 [補説]「山内」姓の人物山内一豊(やまうちかずとよ)山内一弘(やまうちかずひろ)山内豊信(やまうちとよ...
やまうち‐かずとよ【山内一豊】
[1546〜1605]安土桃山時代の武将。尾張の人。織田信長・豊臣秀吉に仕えたが、関ヶ原の戦いで徳川家康につき、土...
やまうち‐かずひろ【山内一弘】
[1932〜2009]プロ野球選手・監督。愛知の生まれ。昭和27年(1952)毎日(千葉ロッテの前身)に入団。パリ...
やまうち‐じんじゃ【山内神社】
高知市鷹匠町にある神社。祭神は山内豊信・山内豊範。
やまうち‐とよしげ【山内豊信】
[1827〜1872]江戸末期の土佐藩主。号、容堂。支藩から出て本藩を継ぎ、吉田東洋を登用して藩政改革を行った。一...
やまうち‐ひろし【山内溥】
[1927〜2013]実業家。京都の生まれ。昭和24年(1949)家業の花札・カルタ製造販売業、丸福の社長に就任。...
やまうち‐ようどう【山内容堂】
⇒山内豊信(やまうちとよしげ)
やま‐うつぎ【山空木】
1 コクサギの別名。〈和名抄〉 2 ハコネウツギの別名。〈大和本草〉
やま‐うつぼ【山靫】
狩りに用いる粗末なうつぼ。「—、竹(たか)ゑびらに矢ども少々さし」〈平家・八〉
やま‐うど【山独活】
山地に生える野生のウド。
やま‐うば【山姥】
1 深山に住んでいるといわれる女の妖怪。山に住む鬼女。やまおんな。やまんば。 2 「やまんば2」に同じ。 謡曲。...
やま‐うり【山売り】
1 山盛りにして、一山(ひとやま)いくらでまとめて売ること。また、その人。「みかんの—」 2 山を売ること。特に、...
やま‐うるし【山漆】
ウルシ科の落葉小高木。山地に生え、ウルシより小形。葉は卵形の小葉からなる羽状複葉で、枝先に集まって互生し、秋に紅葉...
やま‐お【山尾】
山の尾根。稜線。〈和英語林集成〉
やまおか【山岡】
姓氏の一。 [補説]「山岡」姓の人物山岡元隣(やまおかげんりん)山岡荘八(やまおかそうはち)山岡鉄舟(やまおかてっ...
やまおか‐げんりん【山岡元隣】
[1631〜1672]江戸前期の俳人・仮名草子作者。伊勢の人。字(あざな)は徳甫(とくほ)。別号、而慍斎(じうんさ...
やまおか‐ずきん【山岡頭巾】
1 「苧屑(ほくそ)頭巾」に同じ。 2 長方形の布を二つ折りにしてかぶり、後頭部のところを縫い合わせ、肩にかかると...
やまおか‐そうはち【山岡荘八】
[1907〜1978]小説家。新潟の生まれ。本名、藤野庄蔵。長谷川伸(しん)に師事。戦後、17年の歳月を費やし大河...
やまおか‐てっしゅう【山岡鉄舟】
[1836〜1888]江戸末期から明治の剣術家・政治家。江戸の人。通称、鉄太郎。旧幕臣で無刀流剣術の流祖。戊辰(ぼ...
やま‐おく【山奥】
山の奥。山の奥深い所。
やま‐おくり【山送り】
死者を山に葬ること。のべおくり。「最後の—して、泣く泣く煙となし、骨をば拾ひ取りて」〈撰集抄・六〉
やま‐おだまき【山苧環】
キンポウゲ科の多年草。山地に生え、高さ30〜50センチ。茎は紫褐色を帯び、葉は深い切れ込みのある小葉からなる複葉。...
やま‐おとこ【山男】
1 深山に住んでいるといわれる男の妖怪。大男であったり、小童であったり、また、一つ目、1本足などの怪物であったりす...
やま‐おり【山折(り)】
紙などを折る時に、折り目が外側に出るようにする折り方。⇔谷折り。
やま‐おろし【山颪】
1 山から吹きおろす風。 2 歌舞伎下座音楽の一。大太鼓を長桴(ながばち)で打つ鳴り物。風に鳴る樹木の音を表し、山...
やま‐おろし【山卸(し)】
清酒醸造の際に、酒母を仕込む桶の中で蒸米をすりつぶし、糖化を促すこと。
やまおろし‐の‐かぜ【山颪の風】
「山颪1」に同じ。「君が見むその日までには—な吹きそとうち越えて」〈万・一七五一〉