く‐かい【苦海】
《「くがい」とも》仏語。苦しみの絶えないこの世を海にたとえていう語。苦界(くがい)。
く‐がい【公界】
1 表向き。晴れの場所。公儀。「述懐は私事(わたくしごと)、弓矢の道は—の義」〈太平記・一九〉 2 世間。人なか。...
く‐がい【公廨】
1 官庁。役所の建物。官衙(かんが)。くげ。 2 公のもの。諸官庁の用度品。くげ。
く‐がい【苦艾】
ニガヨモギの漢名。
く‐がい【苦界】
1 《「苦海」から》苦しみの多い世界。生死を繰り返して流転するこの世。人間界。 2 遊女のつらい境遇。公界(くがい...
くがい‐しらず【公界知らず】
世の中のことがわからないこと。また、その人。「汝がやうなる—には」〈咄・醒睡笑・二〉
くがい‐そう【九蓋草】
オオバコ科の多年草。山地や高山に生え、高さ約1メートル。葉は輪生し9層ほどつく。夏、茎の先に紫色の小花を尾状につけ...
くがい‐でん【公廨田】
律令制で、在外諸司官人に支給された職田(しきでん)。くげでん。
くがい‐とう【公廨稲】
律令制で、諸国に置かれた官稲の一。正税の一部を出挙(すいこ)し、その利益を官司の入用や官人の俸給に充てた稲。くげとう。
くがい‐にん【公界人】
「公界者(くがいもの)」に同じ。「会うて一礼言ひたしとは思せども、遊君は—」〈浄・扇八景〉
くがい‐もの【公界者】
1 世間に出しても恥ずかしくない者。世間に顔出しのできる者。「算置きも—ぢゃ。なぜに打擲(ちゃうちゃく)召された」...
公界(くがい)を◦する
晴れの場所に出る。人前に出る。世を送る。「茗荷(めうが)など食うたらば—◦することがなるまいと思ふによって食はぬ」...