もて【面】
「おもて」の音変化。「あが—の忘れも時(しだ)は筑波嶺を振りさけ見つつ妹は偲(しぬ)はね」〈万・四三六七〉
もて【持て】
[名](スル)《動詞「持てる」の名詞化》俗に、もてること。人に好意をもたれること。「女—するタイプ」→持てる2
も‐て【以て】
[連語]《「も(持)ちて」の音変化》 1 手段・材料を表す。…によって。…で。「我妹子(わぎもこ)が形見の衣なかり...
もて‐あ・ぐ【持て上ぐ】
[動ガ下二]「持ち上げる」に同じ。「今様の人は—・げよ、かきあげよといふ」〈徒然・二二〉
もて‐あそび【弄び/玩び/翫び】
1 もてあそぶこと。また、そのもの。おもちゃ。「子安貝や、椿の実や、小さいときの—であったこまこました物が」〈中勘...
もてあそび‐ぐさ【弄び種/玩び草】
もてあそびのたねとなるもの。慰めにするもの。
もてあそび‐もの【弄び物】
もてあそぶもの。慰めにするもの。おもちゃ。「土産の—取拡げて」〈紅葉・不言不語〉
もて‐あそ・ぶ【弄ぶ/玩ぶ/翫ぶ】
[動バ五(四)] 1 手に持って遊ぶ。手であれこれいじる。「ハンカチを—・ぶ」 2 心の慰みとして愛する。賞翫(し...
もてあつかい‐ぐさ【もて扱ひ種】
取り扱う材料。話やうわさのたね。「世の中に、そのころ人の—に言ひあへること」〈徒然・七七〉
もて‐あつか・う【もて扱う】
[動ワ五(ハ四)]《2が原義》 1 取り扱いに困る。もてあます。「飛んだ奴に引っ掛かったと思って—・っているのだ」...
もて‐あまし【持て余し】
もてあますこと。また、そのもの。「—者」
もて‐あま・す【持て余す】
[動サ五(四)]取り扱い方や処置に困る。もちあつかう。「むずかる子を—・す」「暇で時間を—・す」「長い手足を—・す」
モティジール
バングラデシュの首都ダッカの中心部。新市街と旧市街(オールドダッカ)の間に位置する。高層ビルが建つ近代的なビジネス...
モティーフ
⇒モチーフ
もて‐い・ず【持て出づ】
[動ダ下二] 1 持って出る。もちだす。「難波にみそかに—・でぬ」〈竹取〉 2 外部に表す。表面に出す。「—・でて...
もて‐かえ・す【もて返す】
[動サ四]混雑する。ごったがえす。「右往左往に—・す」〈浄・会稽山〉
もて‐かく・す【もて隠す】
[動サ四] 1 うまく隠す。人に見られないようにする。「あはれなる御ありさまを、ただこの大将殿の御心に—・されて」...
もて‐かしず・く【もて傅く】
[動カ四]大切にして仕える。十分に世話をする。「男君の—・き給ふ事かぎりなし」〈落窪・二〉
もて‐かや・す【もて返す】
[動サ四]「もてかえす」の音変化。「医者の出入りやら巫女(みこ)の御符のと、屋内が—・いて」〈浄・阿波鳴渡〉
もて‐き【持て期】
《多く「もて期」「モテ期」と書く》俗に、人から好意をもたれることが多くなる時期。「人生初の—が来た」
もて‐きょう・ず【もて興ず】
[動サ変]ひどくおもしろがる。興ずる。「片田舎の人こそ、色こくよろづは—・ずれ」〈徒然・一三七〉
もてぎ‐は【茂木派】
自由民主党の派閥の一。平成研究会の令和3年(2021)以降の通称。前会長竹下亘(わたる)の死去に伴い、茂木(もてぎ...
もて‐さわ・ぐ【もて騒ぐ】
[動ガ四]大騒ぎする。もてはやす。「いと深き堀にて、とみにえ引き上げでとかく—・ぐ程に」〈落窪・二〉
もて‐しず・む【もて鎮む】
[動マ下二]落ち着かせる。また、控え目にする。「—・めたるけはひの、若やかなるして」〈徒然・一〇四〉
もて‐そこな・う【もて損なふ】
[動ハ四]しそこなう。しそんじる。「とてもかくても、わが怠りにては—・はじ」〈源・浮舟〉
モテット
《「モテト」とも》13世紀以来ヨーロッパで発達した、聖書の詩編などを歌詞にもつ多声の宗教声楽曲。
もて‐つ・く【もて付く】
[動カ下二] 1 身に備える。「わが—・けたるをつつみなく言ひたるは」〈枕・一九五〉 2 気にかけてとりつくろう。...
モテト
⇒モテット
もて‐なし【もて成し】
1 客への対応のしかた。待遇。「手厚い—を受ける」 2 食事や茶菓のごちそう。饗応。「茶菓の—を受ける」 3 身に...
もて‐な・す【もて成す】
[動サ五(四)] 1 人を取り扱う。待遇する。あしらう。「国賓として—・す」「よそよそしく—・される」 2 心をこ...
もてなやみ‐ぐさ【もて悩み種】
もてあますもの。悩みのたね。「人の—になりて」〈源・桐壺〉
もて‐なや・む【もて悩む】
[動マ四]取り扱いに困る。もてあます。「身のありさま、かたくなしきひが事まじりて、末の世の人に—・まれむ」〈源・幻〉
もて‐なら・す【もて馴らす】
[動サ四]持ってなれるようにする。使い慣らす。「—・し給ひし御調度ども」〈源・須磨〉
もて‐はな・る【もて離る】
[動ラ下二] 1 遠く離れる。遠ざかる。「大臣のけ近う見給へば、いかなるぞとも聞こえつべけれど—・れ給へればこそ」...
もて‐はや・す【もて囃す/もて栄やす】
[動サ五(四)] 1 盛んにほめる。多くの人が話題にする。「珍品として—・される」「若い人に—・されている作家」 ...
もて‐まい・る【持て参る】
[動ラ四]「持って来る」「持って行く」の意の謙譲語。持参する。「僧都、琴をみづから—・りて」〈源・若紫〉
もて‐もて【持て持て】
[名・形動]大変人気があること。また、そのさま。「—な(の)人気歌手」
もて‐ゆ・く【持て行く】
[動カ四] 1 持って行く。持参する。「薄色の衣の表を解きて…愛宕(おたぎ)に—・きて」〈古本説話集・上〉 2 (...
モテル
⇒モーテル
も・てる【持てる】
[動タ下一]《持つことができる意の「も(持)てる」から》 1 保たれる。維持される。「座が—・てない」 2 人気が...
もて‐る【持てる】
[連語]《動詞「も(持)つ」の已然形+完了の助動詞「り」の連体形》持っているだけの。また、十分過ぎるくらい持ってい...
もて‐わずら・う【もて煩ふ】
[動ハ四]取り扱いに困る。もてあます。「うき身ひとつを—・ふにこそはあめれと」〈かげろふ・下〉