しに‐え【死に絵】
浮世絵の一。役者や文人などの有名人が死んだとき、その似顔絵に生前の事績や法号・辞世などを添えて追善のために版行したもの。
しに‐おく・れる【死に後れる/死に遅れる】
[動ラ下一][文]しにおく・る[ラ下二] 1 死ぬべき機会を逃して生きている。「—・れて生き恥をさらす」 2 ほか...
しに‐かえ・る【死に返る】
[動ラ四] 1 死んで再び生き返る。「恋するに死するものにあらませばあが身は千度(ちたび)—・らまし」〈万・二三九...
しに‐かか・る【死に掛(か)る/死に懸(か)る】
[動ラ五(四)]まさに死のうとしている。もうすこしで死にそうである。「おぼれて—・った」
しに‐かけ【死に掛け/死に懸け】
もう少しで死にそうなこと。瀕死(ひんし)。「—のところを助けられる」
しに‐か・ける【死に掛ける/死に懸ける】
[動カ下一][文]しにか・く[カ下二]今にも死にそうになる。死に瀕(ひん)する。「危うく—・けた」
しに‐かた【死に方】
1 死ぬ方法。 2 死ぬときのようす。死にざま。死によう。「眠るような—」
シニカル
[形動]皮肉な態度をとるさま。冷笑的。嘲笑(ちょうしょう)的。シニック。「—な表現」
しに‐かわ・る【死に変(わ)る】
[動ラ五(四)]死んでほかのものに生まれ変わる。「女に—・りたい」
しに‐がお【死に顔】
死んだときの顔つき。死人の顔つき。
しに‐がくもん【死に学問】
実際の生活に役立たない学問。
しに‐がね【死に金】
1 蓄えるばかりで、活用されない金。 2 使っても効果がなくて、むだになる金。⇔生き金。 3 自分が死んだときの費...
しに‐がみ【死に神】
人を死に誘うという神。「—に取りつかれる」 落語。病人の寿命を知る力をさずけられた男が、死に神をあざむいて富を得る...
しにがみとのインタビュー【死神とのインタビュー】
《原題、(ドイツ)Interview mit dem Tode》ノサックによる中編小説、および同作を表題作とする中...
しに‐ぎわ【死に際】
まさに死のうとする時。死ぬまぎわ。いまわ。
し‐にく【死肉/屍肉】
死体の肉。
し‐にく【歯肉】
歯冠の根もとの部分を取り巻いている粘膜。歯齦(しぎん)。歯茎。
し‐にく・い【為難い】
[形][文]しにく・し[ク]することがむずかしい。うまくすることができない。やりにくい。「当事者の前では話が—・い」
しにく‐えん【歯肉炎】
歯茎に起こる炎症。赤くはれ、出血することもある。歯齦炎(しぎんえん)。
しにく‐こう【歯肉溝】
歯の表面のエナメル質と歯肉との間にある溝状の隙間。健康な人で約1〜2ミリの深さがある。これが細菌などに破壊されて広...
しに‐くち【死に口】
口寄せの一。死者の霊が巫女(みこ)などに神懸かりして語ること。また、その言葉。⇔生き口。
しに‐ぐるい【死に狂ひ】
死に物狂い。「腰刀を抜き持ちて、はねて係りて戦ひけり。—とぞ見えたりける」〈盛衰記・一五〉
しに‐げしょう【死に化粧】
死者の顔に施す化粧。
しに‐ごう【死に業】
前世の悪業の報いとして死ぬこと。また、死にも値する罪業。「され共此の人—や来ざりけん」〈太平記・三二〉
しにごもり‐まゆ【死に籠もり繭】
蚕が繭を作る途中で死んだもの。また、その繭。
史(し)に三長(さんちょう)あり
《「唐書」劉知幾伝から》歴史を書く人は、才・学・識の三つの長所を備えるべきである。
しに‐ざま【死に様】
1 死ぬときのようす。また、死んだようす。死によう。 2 死にぎわ。「—に念仏申さぬ人はあれど」〈鶉衣・一徳弁〉
シニシズム
1 ギリシャ哲学で、キニク学派がとった立場。 2 社会の風潮・事象などを冷笑・無視する態度。冷笑主義。シニスム。
しに‐しだい【死に次第】
死ぬに任せ、見殺しにすること。勝手に死なせること。「十悪人のこの治兵衛、—とも捨て置かれず」〈浄・天の網島〉
しに‐しょうぞく【死に装束】
1 死者に着せる衣服。 2 切腹するときの白装束。
しに‐じたく【死に支度】
死を前にしての準備。
シニジュ【新義州】
朝鮮民主主義人民共和国北西部の工業都市。鴨緑江(おうりょっこう)を挟んで対する中国の丹東(安東)とは鉄道が通じてい...
し‐に・す【仕似す/為似す】
[動サ下二] 1 似せて物事をする。まねる。「かやうの万物の品々をよく—・せたらんは」〈花伝・六〉 2 先祖代々の...
しに・す【死にす】
[動サ変]死ぬ。「いさなとり海や—・する山や—・する死ぬれこそ海は潮干て山は枯れすれ」〈万・三八五二〉
しに‐すがた【死に姿】
死ぬときの姿。また、死んだ人のようす。
しに‐すじ【死に筋】
《「売れ筋」に対する語》売れ行きが悪く、利益を生まない商品。
シニスム
⇒シニシズム
し‐にせ【老舗】
《動詞「しに(仕似)す」の連用形から》 1 代々続いて同じ商売をしている格式・信用のある店。 2 先祖代々の家業を...
しに‐ぜに【死に銭】
「死に金」に同じ。
しに‐ぞこない【死に損ない】
1 死ぬべき時期を逃してしまうこと。また、その人。 2 死なずに生き残っている人をののしっていう語。
しに‐そこな・う【死に損なう】
[動ワ五(ハ四)] 1 死ぬべきときに死なないで生き残る。死のうとして死ねないでいる。「—・って生き恥をさらす」 ...
しに‐たい【死に体】
1 相撲で、両者がほとんど同体に倒れたとき、つま先が上を向いて足の裏が返り、立ち直れないと判断された状態。⇔生き体...
しに‐た・える【死に絶える】
[動ア下一][文]しにた・ゆ[ヤ下二]一家や一門、また民族がことごとく死んで血統がなくなる。また、同種の動物が全部...
しにたがるこ【死にたがる子】
藤原審爾の小説。子どもの自殺問題を主題とする。昭和53年(1978)刊行。
しに‐たわけ【死に戯け】
「たわけ」を強め、人をののしっていう語。「三人の弟(おとと)ども、他の人の顔して、—と申しなし」〈浮・二十不孝・二〉
しに‐ちょう【死に帳】
払ってもらえる当てのない売掛金を記しておく帳面。「親方の確かに知らぬ売り掛けは—に付け捨て」〈浮・胸算用・三〉
シニック
[形動]「シニカル」に同じ。「—な態度」
しに‐づら【死に面】
死に顔。また、死人のような顔。
しに‐てんごう【死にてんがう】
《「てんごう」は戯れの意》死ぬまねをすること。狂言自殺。「この忙しき中に、無用の—と存じた」〈浮・胸算用・二〉
しに‐でたち【死に出立ち】
「死に出(い)で立ち」に同じ。「嫁入りする日は—、葬礼の儀式と聞く」〈浄・薩摩歌〉