ゆめ【夢】
《「いめ」の音変化》 1 睡眠中に、あたかも現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像。視覚像として現れるこ...
ゆめ【夢】
《原題、(ラテン)Somnium》ケプラーの著した空想小説。1634年、息子のルートウィヒにより刊行。地動説に基づ...
ゆめ
[副]《3が原義》 1 (あとに禁止を表す語を伴って)決して。必ず。「—油断するな」 2 (あとに打消しの語を伴っ...
ゆめ‐あわせ【夢合(わ)せ】
夢の内容から吉凶を判断すること。夢判断。夢とき。夢うら。
ゆめ‐うつつ【夢現】
1 夢と現実。 2 夢とも現実とも区別がつかない状態。また、ぼんやりしている状態。「—で話を聞く」
ゆめ‐うら【夢占】
夢で吉凶を占うこと。夢占い。夢合わせ。
ゆめ‐うらない【夢占い】
「ゆめうら」に同じ。
ゆめ‐おち【夢落ち】
漫画や映画などの結末において、それ以前のストーリー全体が主人公などの夢の中での出来事だったと判明すること。また、そ...
夢(ゆめ)か現(うつつ)か
《意外な事態に、信じられない気持ちを表して》この出来事は、夢なのか現実なのか。
ゆめかたり【夢かたり】
後藤明生の長編小説。昭和50年(1975)「海」誌に連載。昭和51年(1976)刊、同年第5回平林たい子賞受賞。
夢(ゆめ)かと許(ばか)り
夢ではないかと思うほど。思いがけないことに出会ったときなどに用いる。「受賞の知らせに—驚いた」
夢(ゆめ)通(かよ)・う
夢の中で行き来する。互いに夢に見る。「—・ふ道さへ絶えぬ呉竹のふしみの里の雪の下折れ」〈新古今・冬〉
ゆめがおさんによろしく【夢顔さんによろしく】
西木正明による小説。近衛文麿の嫡男、近衛文隆の生涯を描く。平成11年(1999)刊行。翌年、第13回柴田錬三郎賞を受賞。
ゆめ‐がたり【夢語り】
「夢物語」に同じ。 [補説]書名別項。→夢かたり
ゆめ‐がま・し【夢がまし】
[形シク]夢のようにはかない。たいそう少ない。「御家苞(いへづと)—・しく見え侍りしかば」〈発心集〉
ゆめこそで【夢小袖】
星川清司の短編の時代小説、および同作を標題作とする作品集。短編小説は平成3年(1991)、「オール読物」誌に掲載。...
ゆめ‐ごこち【夢心地】
夢のようなうっとりとした気持ち。ぼんやりとした心持ち。夢見心地。
ゆめ‐さら【夢更】
[副]《「ゆめにも」と「さらに」との意味が複合してできた語か》(あとに打消し、禁止を表す語を伴って)少しも。夢にも...
夢(ゆめ)騒(さわ)が・し
夢見が悪くて、胸騒ぎがする。夢見騒がし。「人々も—・しく聞こゆるに」〈栄花・疑ひ〉
ゆめ‐じ【夢路】
夢をみることを道を行くのにたとえていう語。夢の通い路。「—をたどる」
ゆめ‐じらせ【夢知らせ】
遠方で起こったこと、または、これから起こることを夢で知らせること。また、その知らせ。
夢路(ゆめじ)を辿(たど)・る
夢を見る。心地よく眠る。
ゆめ‐すけ【夢助/夢介】
1 夢中になって遊興する人を人名のようにいう語。「色道二つに寝ても覚めても—と替名よばれて」〈浮・一代男・一〉 2...
夢(ゆめ)違(たが)・う
夢で予言されていたことが実現しなくなる。「御—・ひて、かく子孫は栄ゆさせ給へど」〈大鏡・師輔〉
ゆめ‐ちがえ【夢違え】
悪夢を見たとき、それが正夢とならないよう、まじないをすること。夢違い。
ゆめとカプリッチョ【夢とカプリッチョ】
《原題、(フランス)Rêverie et Caprice》⇒夢想とカプリス
ゆめ‐とき【夢解き】
夢の吉凶を判断すること。また、その人。夢合わせ。
ゆめ‐どの【夢殿】
奈良県生駒郡斑鳩(いかるが)町にある法隆寺東院の正堂。天平11年(739)ころ行信の創建になる八角堂で、本尊の救世...
ゆめ‐に【夢に】
[副](あとに打消しの語を伴って)少しも。まったく。「—乱れたるところおはしまさざめれば」〈源・少女〉
夢(ゆめ)になれ夢(ゆめ)になれ
現実ではなくて夢になれの意で、凶事を吉事に変えようとするまじないの言葉。「此の事—とぞ願立てする」〈仮・竹斎・下〉
ゆめに‐も【夢にも】
[副](あとに打消しの語を伴って)少しも。いささかも。「うまくいくとは—考えていなかった」
夢(ゆめ)に夢(ゆめ)◦見(み)る
夢の中で、また夢を見る。ぼんやりしたさま、はかないさまのたとえにいう。夢のうちに夢を見る。「その句に魂の入らざれば...
夢(ゆめ)の跡(あと)
夢のように消えうせた所。現実のむなしさをいう。「夏草や兵(つはもの)どもが—」〈奥の細道〉
ゆめのあと【夢の跡】
大谷句仏の句集。昭和10年(1935)刊行。
ゆめのあとに【夢のあとに】
《原題、(フランス)Après un rêve》フォーレの歌曲。1878年頃作曲。歌曲集「三つの歌」の第1曲。歌詞...
ゆめ‐の‐うきはし【夢の浮橋】
夢の中のあやうい通い路。また、はかないものの意。「春の夜の—とだえして峰にわかるる横雲の空」〈新古今・春上〉 源氏...
ゆめのかべ【夢の壁】
加藤幸子の小説。終戦前後の北京(ペキン)で幼少期を過ごした日本人少女と、戦争で母親を亡くした中国人少年との心の交流...
夢(ゆめ)の通(かよ)い路(じ)
「夢路(ゆめじ)」に同じ。「住の江の岸による浪よるさへや—人目よくらむ」〈古今・恋二〉
ゆめのきざかぶんきてん【夢の木坂分岐点】
筒井康隆の長編小説。平凡なサラリーマンが夢・虚構・現実の中を彷徨う。昭和62年(1987)刊行。同年、第23回谷崎...
ゆめの‐きゅうさく【夢野久作】
[1889〜1936]小説家。福岡の生まれ。本名、杉山泰道。怪奇・幻想の世界を描いた。作「瓶詰地獄」「ドグラ‐マグ...
ゆめのごとく【夢の如く】
《原題、(フランス)Tel qu'en songe》レニエの詩集。1892年刊行。
ゆめのしま【夢の島】
東京都江東区南部の地名。旧14号埋立地で、昭和32年(1957)から東京都のごみ処理場として埋め立てられ、昭和42...
ゆめのしま‐ねったいしょくぶつかん【夢の島熱帯植物館】
東京都江東区の夢の島にある都立の植物園。新江東清掃工場でごみ焼却の際に発生する熱を利用した大温室があり、ヤシ類やバ...
夢(ゆめ)の徴(しるし)
何かの前兆を夢で見ること。「春の夜の—はつらくとも見しばかりだにあらば頼まむ」〈新古今・恋五〉
ゆめのしろ【夢の代】
江戸後期の実学啓蒙書。12巻。山片蟠桃(やまがたばんとう)著。文政3年(1820)成立。合理主義的立場から、地理的...
夢(ゆめ)の直路(ただじ)
夢の中で通うまっすぐな道。夢の中では思う人のもとに行けるところからいう。「恋ひわびてうち寝(ぬ)るなかに行き通ふ—...
夢(ゆめ)の手枕(たまくら)
夢の中で恋しい人がしてくれる手枕。また、うたた寝に見る夢。非常にはかないことのたとえ。「逢ふさへ—」〈謡・絵馬〉
夢(ゆめ)の告(つ)げ
神仏が夢の中に現れて告げること。また、そのお告げ。
ゆめのなかで【夢のなかで】
吉行理恵の詩集。昭和42年(1967)刊行。第8回田村俊子賞受賞。
ゆめの‐の‐しか【夢野の鹿】
夢野(現在の神戸市兵庫区湊川の西)にいたという夫婦の鹿。また、その伝説。日本書紀の仁徳38年や摂津国風土記に見える...