なみ‐ぎぬ【波衣】
大嘗祭(だいじょうさい)のとき、天皇が沐浴(もくよく)する湯槽(ゆぶね)におおう絹。
なみくも‐の【波雲の】
[枕]波形の雲の美しい意から、「愛(うつく)し」にかかる。「—愛し妻と語らはず」〈万・三二七六〉
なみ‐けい【波罫】
印刷で用いる、波形をした罫線。ぶる罫。
なみけし‐ブロック【波消しブロック】
⇒消波ブロック
なみ‐しぶき【波繁吹き/波飛沫】
波がくだけて散る水滴。
なみ‐じ【波路/浪路】
船の通う道筋。ふなじ。
なみ‐じ【並字】
印刷で、特殊でない書体や大きさの活字。一般に明朝体(みんちょうたい)の全角のものをいう。
なみ‐すう【並数】
⇒モード4
なみ・する【無みする/蔑する】
[動サ変][文]なみ・す[サ変]《形容詞「な(無)い」の語幹に接尾語「み」の付いた「なみ」に、動詞「する」の付いた...
なみ‐せい【並製】
並の程度に作ること。また、その製品。⇔上製(じょうせい)。
なみ‐せん【波銭/浪銭】
江戸時代に鋳造された銭で、裏に波形の紋様のあるもの。寛永通宝四文銭・文久永宝のこと。四文銭。
なみ‐せん【波線】
⇒はせん(波線)
なみ‐たいてい【並大抵】
[名・形動]普通に考えられる程度であること。また、そのさま。ひととおり。多く打消しの語を伴って用いる。「この悪天候...
なみ‐た・つ【並み立つ】
[動タ四]並んで立つ。並び立つ。「—・てる松のしづ枝をくもでにて霞渡れる天の橋立」〈詞花・雑上〉
なみだ【涙/涕/泪】
1 涙腺(るいせん)から分泌される液体。眼球をうるおし、異物を洗い流す作用がある。刺激や感動で分泌が盛んになる。「...
なみだ‐あめ【涙雨】
1 悲しみの涙が化して降ると思われる雨。 2 ほんの少し降る雨。
なみ‐だいもく【波題目】
日蓮が佐渡流罪のとき、海面に南無妙法蓮華経の題目を書いて高波を静め、難破するのを救ったという故事。
涙(なみだ)片手(かたて)に
涙を片手で押さえながら。泣く泣く。「詮方なくなく—琴引き寄せ」〈浄・川中島〉
なみだ‐がお【涙顔】
涙ぐんだ顔つき。泣き顔。
なみだ‐がち【涙勝ち】
[形動][文][ナリ]よく涙を流すさま。泣くことが多いさま。「悲しみにくれて—な時を過ごす」
涙(なみだ)がちょちょ切(ぎ)・れる
⇒ちょちょ切れる
なみだ‐がわ【涙川】
涙があふれ流れるのを川にたとえた語。また、川のように流れ出る涙。なみだのかわ。「つれづれのながめにまさる—袖のみぬ...
なみだ‐きん【涙金】
同情して与える金。また、お情けで与えるわずかな金。特に、これまでの関係を絶つときなどに与える少しの金。
なみだ‐ぐまし・い【涙ぐましい】
[形][文]なみだぐま・し[シク] 1 涙が出そうなほど感動する。また、あわれである。「—・い努力」 2 ひとりで...
なみだ‐ぐ・む【涙ぐむ】
[動マ五(四)]目に涙をためる。涙を催す。「昔を思い出して—・む」
なみだ‐ごえ【涙声】
涙ぐんだ時の声。泣き出しそうな人の声。「—で訴える」
なみだ・する【涙する】
[動サ変][文]なみだ・す[サ変]涙を流す。泣く。「人知れず—・する」
なみだ‐たけ【涙茸】
イドタケ科のキノコ。木材を腐らせる菌で、建物の湿った所などに繁殖し、扇形に広がり、白色から暗褐色になる。発育中は水...
なみ‐ダッシュ【波ダッシュ】
⇒波形2
なみ‐だ・つ【波立つ】
[動タ五(四)] 1 波が立つ。波が起こる。また、波のように起伏する。「湖面が—・つ」 2 争いごとが起きて、騒が...
なみだ‐づよ・い【涙強い】
[形][文]なみだづよ・し[ク]めったに涙を見せない。〈日葡〉
なみだ‐ながら【涙乍ら】
[副]涙を流しながら事をするさま。泣きながら。「—に語る」
涙(なみだ)に暮(く)・れる
1 涙のために目が見えないほどになる。ひどく泣き悲しむ。「別れを惜しんで—・れる」 2 泣いて月日を送る。泣き暮らす。
涙(なみだ)に沈(しず)・む
ひどく涙を流す。泣き伏す。「悲しみのあまり—・む」
涙(なみだ)に咽(むせ)・ぶ
涙でのどがつまるほどに泣く。
なみだ‐の‐あめ【涙の雨】
涙がはげしく流れ落ちることを雨にたとえた語。「いとせき難き—のみ降りまされば」〈源・幻〉
なみだ‐の‐いと【涙の糸】
ほおを伝わり、筋となって流れる涙を糸に見立てた語。「二人の心ぞ不憫なる、—の結び松」〈浄・曽根崎〉
なみだ‐の‐いろ【涙の色】
1 ひどい悲しみや憤りのときに流すという、血のような涙の色。「いにしへを恋ふる—に似てたもとに散るは紅葉なりけり」...
なみだ‐の‐そこ【涙の底】
流す涙がたまってできた淵(ふち)の底。「恋ひわぶる心は空に浮きぬれど—に身は沈むかな」〈千載・恋五〉
なみだ‐の‐とう【涙の塔】
《Schreierstoren》オランダの首都アムステルダムの中心部にある塔。15世紀末に建造された市内最古の塔の...
なみだのなかのまち【涙の中の町】
《原題、(チェコ)Město v slzéch》チェコの詩人、サイフェルトの処女詩集。1921年刊行。プロレタリア詩。
なみだ‐ばし【涙箸】
嫌い箸の一。箸でつまんだ食べ物の汁をたらしながら皿や口に運ぶこと。
なみだ‐ぶくろ【涙袋】
俗に、目の下のふくらんだ部分のこと。涙堂。
なみだ‐まじり【涙交じり】
涙を出しながら物事をすること。涙ながら。「—に語る」
なみだ‐め【涙目】
1 涙ぐんだ目。泣いている顔。「くやしくて—になる」 2 眼病などのために、涙が出やすくなった目。
なみだ‐もろ【涙脆】
[形動ナリ]涙をこぼしやすいさま。涙もろいさま。「さしもあるまじきことにつけてだに、—なるわざに侍るを」〈源・葵〉
なみだ‐もろ・い【涙脆い】
[形][文]なみだもろ・し[ク]ちょっとしたことにも涙が出がちである。情にほだされやすい。「—・い人」
なみだ‐やけ【涙焼け】
犬の目の周りの毛が茶色く変色する現象。結膜炎や鼻涙管の異状などによって涙の量が多くなると起こりやすい。
涙(なみだ)を絞(しぼ)・る
絞るほどたくさん涙が出る。
涙(なみだ)を呑(の)・む
くやしさ、無念さをじっとこらえる。「—・んで不利な条件を受け入れる」