むしろ【筵/莚/蓆/席】
1 藺(い)・わらなどを編んで作った敷物。 2 風流な会合などの席。えん。「うたげの—」
むしろ【寧ろ】
[副]二つを比べて、あれよりもこれを選ぶ、また、これのほうがよりよいという気持ちを表す。どちらかといえば。「休日は...
むしろ‐うち【筵打ち】
むしろを編むこと。また、それを職業とする人。
むしろ‐おり【筵織(り)】
1 「筵打ち」に同じ。 2 横糸を特に太くして、むしろのように織った織物。
むしろ‐がい【筵貝】
ムシロガイ科の巻き貝。浅海の砂泥地にすむ。殻表に縦横の刻み目があり、むしろの編み目を思わせる。
むしろだ【席田】
催馬楽(さいばら)の曲名。呂(りょ)の曲。
むしろ‐ど【筵戸】
枠にむしろを張って作っただけの戸。
むしろ‐ばた【筵旗】
むしろを竹竿などに結びつけて旗としたもの。江戸時代、百姓一揆(いっき)などに用いられた。
むしろ‐ばり【筵張り】
周囲をむしろで張ること。
むしろばり‐の‐くるま【筵張りの車】
車の箱をむしろで張った粗末な牛車。「中納言は—に乗り給ふ」〈栄花・浦々の別〉
寧(むし)ろ百夫(ひゃくふ)の長(ちょう)と為(な)るも一書生(いちしょせい)と作(な)るに勝(まさ)れり
《楊烱「従軍行」から》一生を学問に費やすより、たとえ百人の長でも軍人になるほうがよい。逆説的に用いる言葉。
むしろ‐びさし【筵庇】
むしろで作った日よけの庇。「—に避(よ)けられし、日陰の千代が舅(しうと)の家は」〈浄・宵庚申〉
むしろ‐やぶり【筵破り】
老年になって女遊びをすること。また、その人。「六十の—と一緒に情死(しんじゅう)するってのは」〈魯庵・社会百面相〉