うきしま‐にんぎょう【浮(き)島人形】
水面を浮いて回るように作ったおもちゃ。針金を芯にしてろう引きの厚紙を巻き、練り糸で飾って、人や水鳥などの形にしたもの。
うき‐しろ【浮(き)城】
《水に浮かんでいる城の意から》軍艦。
うきしろものがたり【浮城物語】
矢野竜渓による海洋冒険小説。明治23年(1890)の1月から3月にかけて「報知異聞」の題名で「郵便報知新聞」に連載...
うき‐す【浮(き)州/浮き洲】
1 泥や流木などが集まり、上に植物が生えたりして州のように見えるもの。 2 川や海の上に姿を現した州。
うき‐す【浮(き)巣】
アシの枯れ葉などで水面に作ったカイツブリの巣。《季 夏》「流さるる—に鳰(にほ)の声悲し/子規」
うき‐すけ【浮助】
遊び歩く男のこと。浮かれ男(お)。「—や扈従(こしょう)見にゆく桜寺」〈東日記〉
うきす‐どり【浮(き)巣鳥】
1 カイツブリの別名。 2 居住の一定しない人。
うき‐せいこう【雨奇晴好】
《蘇軾「飲湖上初晴後雨」の「水光瀲灔(れんえん)として晴れて方(まさ)に好し、山色空濛(くうもう)として雨も亦(ま...
うき‐ぜい【浮き勢】
本隊から離れていて、機に応じ援護する軍勢。遊軍。浮き備え。「敵の近づかん所へ懸け合はせんと、—になりてひかへたり」...
うきた‐いっけい【浮田一蕙】
[1795〜1859]江戸末期の画家。京都の人。絵を田中訥言(たなかとつげん)らに学び、復古大和絵派の中心となるが...
うき‐た・つ【浮(き)立つ】
[動タ五(四)] 1 心楽しく、うきうきして落ち着かない状態になる。「旅行を前にして心が—・つ」 2 気持ちがうわ...
うきた‐の‐もり【浮田の森】
奈良県五條市の荒木神社の森。[歌枕]「かくしてやなほやなりなむ大荒木の—の標(しめ)にあらなくに」〈万・二八三九〉...
うきた‐ひでいえ【宇喜多秀家】
[1573〜1655]安土桃山時代の武将。豊臣秀吉に仕え、四国・九州・小田原征討で軍功をあげ、文禄・慶長の役に参戦...
うき‐だい【浮き鯛】
春の大潮のときに、多数の鯛が浮き上がること。また、その鯛。潮流などの影響で水圧が急に減少し、浮き袋の調整ができなく...
うき‐だし【浮(き)出し】
1 浮き出すこと。 2 紙や織物に、模様や文字などをやや高く浮き出させること。また、そのもの。
うきだし‐いんさつ【浮(き)出し印刷】
雌型(めがた)と雄型(おがた)とを用いて、文字や模様を浮き出させる特殊な印刷法。ダイスタンプ。
うきだし‐おり【浮(き)出し織(り)】
⇒ピケ
うき‐だ・す【浮(き)出す】
[動サ五(四)] 1 表面に浮いて出てくる。「漏れた油が水面に—・す」 2 模様・形などが、下地や背景から区別され...
うき‐だま【浮(き)玉】
漁網の浮きに使われる、ガラスやプラスチック製の球。中は空洞。びん玉。
うき‐つ【浮き津】
天の川にあるという船着き場。「天の川—の波音騒くなりわが待つ君し舟出すらしも」〈万・一五二九〉
浮(う)きつ沈(しず)みつ
《助動詞「つ」は「…つ…つ」の形で並立を表す》浮いたり沈んだり。「笹舟が—流されていく」
うき・でる【浮(き)出る】
[動ダ下一] 1 表面に浮いて現れる。「汗が額に—・でる」 2 模様・形などが、周囲や背景から浮き上がったようには...
うき‐ドック【浮(き)ドック】
ドックの一種。鋼製の箱型で凹形をし、海上で船を載せてから排水して浮かび上がり、船の修理を行うもの。
うき‐な【浮(き)名/憂き名】
1 (浮き名)恋愛や情事のうわさ。艶聞(えんぶん)。「—が立つ」 2 つらい嫌な評判。悪い評判。「浮き」への連想か...
浮(う)き名(な)を流(なが)・す
男女の恋愛に関するうわさが世間に広まる。「若い時はさんざん—・したものだ」
うき‐に【浮(き)荷】
1 難破を防ぐために船から投げ捨てられたり、荒波でさらわれたりして、海上に漂流する貨物。 2 荷受人が決まらないう...
うき‐にんぎょう【浮(き)人形】
1 壺の上に人形を立て、壺の下の方に差し込んだ笛を吹くと、人形が回る仕掛けの玩具。 2 水に浮かせて遊ぶ玩具。セル...
浮(う)きぬ沈(しず)みぬ
《助動詞「ぬ」は「…ぬ…ぬ」の形で並立を表す》「浮きつ沈みつ」に同じ。「いろいろの鎧の—ゆられけるは」〈平家・四〉
うき‐ね【浮き根】
《「うき」は泥地の意》泥の中に生えている菖蒲(あやめ)などの根。和歌で「憂き音(ね)」と掛けて用いる。「—のみ袂(...
うき‐ね【浮き寝】
1 水鳥が水に浮いたまま寝ること。 2 人が船の中で寝ること。「波の上に—せし宵あど思(も)へか心悲しく夢(いめ)...
うきね‐の‐とこ【浮き寝の床】
水の上や船の中などの寝る所。「鴛鴦(をしどり)の—や荒れぬらむつららゐにけり昆陽(こや)の池水」〈千載・冬〉
うきね‐の‐とり【浮き寝の鳥】
水に浮いたまま寝る鳥。和歌ではふつう、思う人に会えない嘆きにたとえていう。「涙川—となりぬれど人にはえこそみなれざ...
うきは
福岡県南東部、筑後川が筑紫平野に流れ込む所にある市。イチゴ・モモ・カキなどの果樹栽培が盛ん。平成17年(2005)...
うき‐は【浮(き)葉】
水面に浮いている葉。特に、初夏、ハスの根茎から出た若葉。《季 夏》「堰守(せきもり)の篝火あかき—かな/楸邨」
うき‐はえなわ【浮き延縄】
浮標をつけて海中に漂わせた延縄。海の上層を遊泳するマグロ・サバ・サヨリなどを漁獲する。
うき‐はし【浮(き)橋】
水上にいかだや多くの舟を浮かべ、その上に板を渡した橋。舟橋(ふなばし)。
うきは‐し【うきは市】
⇒うきは
うき‐ばかり【浮き秤】
目盛りをつけたガラス管の下部を球形にし、その中におもりを封じ込んで、垂直に浮くようにした液体用比重計。測定する液体...
うき‐ひと【憂き人】
自分につらい思いをさせる人。つれない人。多く、恋人・妻などにいう。「天の戸をおしあけがたの月見れば—しもぞ恋しかり...
うき‐びしゃ【浮(き)飛車】
将棋で、飛車先の歩(ふ)を進め、飛車が定位置から2間(けん)上に出た形。序盤の攻撃の構えの一。
うき‐ふし【憂き節】
つらいこと。悲しいこと。「節」を「竹の節」に掛けていうことが多い。「世に経れば言の葉しげき呉竹(くれたけ)の—ごと...
うき‐ふね【浮(き)舟】
水面に浮かんでいる小舟。頼りないことにたとえることが多い。 [補説]作品名別項。→浮舟
うきふね【浮舟】
源氏物語第51巻の巻名。また、その女主人公の名。宇治の八の宮の娘。薫(かおる)大将・匂宮(におうみや)の二人との愛...
うき‐ぶくろ【浮(き)袋/浮き嚢】
1 泳ぐとき、沈まないようにからだにつける道具。ゴム・ビニールの袋に空気を満たしたもの。また、船に装備する救命具の...
うき‐ほうだい【浮(き)砲台】
港湾などの防備のため、海上に設けた砲台。旧式な軍艦や艀(はしけ)に大砲を搭載したものなどが利用される。
うき‐ぼうはてい【浮(き)防波堤】
港湾の内側あるいはその近くの海面・海中に、箱船やいかだ、鋼鉄・コンクリートの構造物などを係留して防波の働きをさせるもの。
うき‐ぼり【浮(き)彫(り)】
1 平面に絵・模様・文字などを浮き上がるように彫ること。また、その彫刻。高浮き彫り・薄浮き彫りなどがある。浮き上げ...
うきぼり【浮彫】
竹友藻風の第2詩集。大正4年(1915)刊。
うき‐まくら【浮(き)枕】
1 船またはいかだの上で旅寝すること。浮き寝の枕。「杣川(そまがわ)の筏(いかだ)の床の—夏は涼しきふしどなりけり...
うき‐み【浮(き)身】
からだの力を抜いてあおむけになり、水面に浮かぶこと。《季 夏》