えんま‐てん【閻魔天】
八方天・十二天の一としての閻魔王の称。南方の守護神。図像は冥界十王の場合と異なり、水牛に乗り左手に人頭の幢(どう)...
えんまてん‐くほう【閻魔天供法】
密教で、除病・延寿・安産などを祈るために閻魔王を本尊として行う修法。
えんまてん‐まんだら【閻魔天曼荼羅】
密教で、閻魔天供法を行うときに用いる曼荼羅。人頭の幢(とう)を持ち、白い水牛に乗る温顔の閻魔王を中尊として描いたもの。
えんま‐どう【閻魔堂】
閻魔王を祭ってある堂。京都引接寺(いんじょうじ)(千本閻魔堂)が著名。
えんまどう‐だいねんぶつ【閻魔堂大念仏】
京都大報恩寺(千本釈迦堂)で行われる、千本(せんぼん)念仏のこと。
えんま‐の‐ちょう【閻魔の庁】
閻魔王がいる庁舎。ここで死者の生前の罪を裁くという。
えんま‐むし【閻魔虫】
甲虫目エンマムシ科の昆虫の総称。体長1センチくらい。体は扁平な卵形、黒色で光沢があり、脚は太く短い。触角の中央が赤...
えんま‐もうで【閻魔詣で】
陰暦1月16日(初閻魔)と7月16日(大斎日)に閻魔堂に参詣(さんけい)すること。この日は地獄の釜(かま)のふたが...
えんま‐ら【閻魔羅】
「閻魔王」に同じ。
えん‐まん【円満】
[名・形動] 1 物事のようすや人柄などが、調和がとれていて穏やかなこと。また、そのさま。「—な夫婦」「話が—に収...
えんまんい‐ざ【円満井座】
大和猿楽四座の一。四座中最も古い歴史をもち、興福寺・春日(かすが)神社に奉仕した。のちの金春(こんぱる)座。竹田の...
えんまん‐いん【円満院】
滋賀県大津市にある天台系単立宗教法人の寺。もと園城寺の本坊で三井三門跡の一。寛和3年(987)京都岡崎に悟円法親王...
えんまん‐ぐそく【円満具足】
[名](スル)すべて欠けるところなく備わっていること。完全無欠。「—した人格」
えんまん‐たいしゃ【円満退社】
[名](スル)上司や同僚の理解を得、職務の始末を済ませて互いに気持ちよく退職すること。円満退職。
えん‐み【塩味】
1 料理で、塩のきかせ加減。塩加減。 2 いろいろな事情を考慮して物事を処理すること。手加減。斟酌(しんしゃく)。
えん‐み【魘魅/厭魅】
まじないで、のろい殺すこと。「玉体不予して—を献じ呪咀す」〈愚管抄・二〉
えん‐みょう【円明】
理知円満の境地に達して明らかに悟ること。
えん‐む【煙霧】
1 煙と霧。また、もやや霞(かすみ)。 2 乾いた微小粒子が大気中に浮遊して見通しが悪くなる現象。スモッグ。《季 冬》
えんむ‐き【煙霧機】
農薬を、噴霧器よりもさらに細かい煙霧状にして散布する機械。
えんむ‐しつ【煙霧質】
⇒エーロゾル
えん‐むすび【縁結び】
1 男女の縁を結ぶこと。縁組み。 2 思う人の名と年齢を小さな紙に書いて折り、社寺の格子や木の枝などに結んで、夫婦...
えんむすび‐の‐かみ【縁結びの神】
1 男女の縁を結ぶ神。特に、出雲(いずも)の神。 2 仲人のこと。
えん‐めい【延命】
寿命を延ばすこと。えんみょう。「内閣が—を図る」「—息災(そくさい)」
えん‐めい【艶名】
色恋についてのうわさ。
えんめい‐えん【円明園】
中国、北京の北西郊にあった清朝の離宮。1709年、雍正帝(ようせいてい)が康熙帝(こうきてい)より譲り受けたものを...
えんめい‐かじゃ【延命冠者】
能面の一つで、目を細めて笑っている若男の面。また、それを用いる、「翁」の特殊演出「父尉(ちちのじょう)延命冠者」の...
えんめい‐かんのん【延命観音】
三十三観音の一。呪詛(じゅそ)・毒薬の害を除き寿命を延ばすという。
えんめい‐ぎく【延命菊】
ヒナギクの別名。
えんめい‐しゅ【延命酒】
薬酒の一種。飲むと長生きができるという。
えんめい‐じぞう【延命地蔵】
延命・利生(りしょう)を誓願する地蔵尊。新しく生まれた子を守り、その寿命を延ばすという。後世は、短命・若死にを免れ...
えんめい‐そう【延命草】
1 ヒキオコシの別名。 2 エンレイソウの別名。
えんめい‐ちりょう【延命治療】
快復の見込みがなく死期の迫った患者に、人工呼吸器や心肺蘇生装置を着けたり、点滴で栄養補給をしたりなどして生命を維持...
えんめい‐ぶくろ【延命袋】
1 福の神の持つ宝の袋。腹をふくらませ口をくくってあるもの。 2 油揚げの袋に、鶏のひき肉やシイタケなどの入った煎...
えんめい‐ほう【延命法】
密教で、普賢延命菩薩(ふげんえんめいぼさつ)を本尊とし、寿命を延ばし福徳を得ることを祈願する修法。
えんめい‐ぼさつ【延命菩薩】
「普賢(ふげん)延命菩薩」の略。
えん‐めつ【煙滅】
[名](スル)《「湮滅(いんめつ)」の誤りから》跡形もなく消えてなくなること。
えん‐もく【演目】
上演される演劇などの題名。または、それを記したもの。
えん‐もく【鳶目】
鳶(とび)の目。転じて、よく見える目。他人の欠点などのよく見える目。
えんもく‐とじ【鳶目兎耳】
よく見える目と、よく聞こえる耳。それを備えたジャーナリストなどをいう語。飛耳長目(ひじちょうもく)。
縁(えん)もゆかりもな・い
何のかかわりもない。類義の語を重ねて強調した表現。「—・い他人」
えん‐もん【羨門】
⇒せんもん(羨門)
えん‐もん【轅門】
1 《昔、中国で、車の轅(ながえ)を向かい合わせたところを出入り口としたところから》陣営の門。軍門。 2 役所の外門。
えん‐や【塩冶】
海水を煮て塩をつくることと、鉱山を掘って冶金(やきん)をすること。
えん‐や【艶冶】
[名・形動]なまめいて美しいこと。また、そのさま。「観世音や弥勒菩薩の—な尊容に」〈谷崎・二人の稚児〉
えん‐やく【延約】
江戸時代の国学の用語。延言(えんげん)と約言(やくげん)。
えんや‐こりゃ
[感]力を入れて重い物を動かすときの掛け声。特に、地固めのときなどに発する。
えん‐やす【円安】
外国為替相場で、円貨が外国通貨に対して相対的に価値が低いこと。⇔円高。
えんや‐はんがん【塩谷判官】
浄瑠璃「仮名手本忠臣蔵」の登場人物。浅野長矩(ながのり)に擬せられる。吉良義央(きらよしなか)をモデルとする高師直...
えん‐やら
[感]重い物を押したり引いたりするときの掛け声。えんやらや。
えんやらやっ‐と
[副]ようやくのことで。やっとのことで。「—持ち上げる」