くも‐ま【雲間】
雲の切れているところ。雲の晴れ間。雲切れ。
くも‐まい【蜘蛛舞】
《細い綱を渡る姿をクモに見立てていう》綱渡りの一種で、室町時代から江戸時代初めにかけて流行したもの。
くも‐まく【蜘蛛膜】
脳や脊髄を包む3層の髄膜のうち、中間にある繊細な半透明の膜。下層の軟膜との間を蜘蛛膜下腔という。ちしゅまく。
くもまくか‐くう【蜘蛛膜下腔】
脳と脊髄(せきずい)を包む髄膜のうち、軟膜とクモ膜の間にある空間。脳脊髄液で満たされている。
くもまくか‐しゅっけつ【蜘蛛膜下出血】
脳の血管が破れて蜘蛛膜と軟膜との間に出血した状態。脳卒中の一。突然、激しい頭痛・嘔吐(おうと)・痙攣(けいれん)な...
くもま‐つまきちょう【雲間褄黄蝶】
シロチョウ科のチョウ。日本では本州中部地方の高い山にみられる。翅(はね)は白色で、前翅の先が黒く縁どられ、雄の前翅...
くも‐みず【雲水】
雲と水。また転じて、行く先の定まらないこと。うんすい。「上り下るや—の、身は定めなき習ひかな」〈謡・船弁慶〉
雲(くも)無心(むしん)にして岫(しゅう)を出(い)ず
《陶淵明「帰去来辞」から。「岫」は山の洞穴の意》何事にも束縛されず、自然に従って悠々と生活することのたとえ。
くも‐ゆき【雲行き】
1 雲が動いていくようす。天候が変化しそうな雲の動きぐあい。「この—では一雨ありそうだ」 2 物事の成り行き。形勢。
雲行(くもゆ)きが怪(あや)し・い
1 天気が悪くなりそうである。 2 もめごと・紛争などの起こりそうな不穏な成り行きである。「話し合いの—・くなってきた」
くもら◦う【曇らふ】
[連語]《動詞「くも(曇)る」の未然形+反復継続の助動詞「ふ」。上代語》空一面に曇る。「はなはだも降らぬ雪故こちた...
くもら・す【曇らす】
[動サ五(四)] 1 太陽・月・空などを曇るようにする。「僕の涙で必ず月は—・して見せるから」〈紅葉・金色夜叉〉 ...
くもら・せる【曇らせる】
[動サ下一][文]くもら・す[サ下二]「曇らす」に同じ。「眉を—・せる」
くもらわ・し【曇らはし】
[形シク]曇っているようである。くすんでいる。「空の気色、—・しくをかしきに」〈更級〉
くも‐らん【蜘蛛蘭】
ラン科の多年草。暖地にみられ、樹幹に着生し、気根が四方に伸びる。葉がない。初夏、柄の先に白緑色の小花を総状に開く。
くもり【曇(り)】
1 雲で空が覆われている状態。気象用語としては雲量が9以上、視程1キロ以上で、降水や雷のない状態の天気をいう。 2...
くもり‐がち【曇(り)勝ち】
[形動]曇ることが多いさま。曇りやすいさま。「—な天気が続く」「表情は—だった」
くもり‐ガラス【曇(り)ガラス】
⇒磨(す)りガラス
くもり‐ぐも【曇(り)雲】
層積雲の俗称。白または灰色の雲が塊をなしているもの。
くもり‐ごえ【曇(り)声】
はっきりしない声。また、涙などに曇った声。
くもり‐ぞら【曇(り)空】
雲におおわれていて、日のささない空。
くもり‐な・し【曇り無し】
[形ク] 1 視界が明瞭である。空が晴れわたっている。「日のどかに—・き空の西日になるほど」〈源・常夏〉 2 光・...
くもり‐び【曇(り)日】
空が曇っている日。曇日(どんじつ)。
くもりよ‐の【曇り夜の】
[枕]曇りの夜は物の区別もさだかでないところから、「たどきも知らず」「あがしたばへ」「迷(まど)ふ」などにかかる。...
くも・る【曇る】
[動ラ五(四)]《「雲」の動詞化》 1 空が、雲や霧などで覆われる。「どんよりと—・る空」 2 透明な物や光ってい...
くも‐わた【雲腸】
鱈(たら)の白子(しらこ)。色が白く、形が雲を思わせる。塩漬けにして、吸い物などにする。菊腸(きくわた)。《季 冬》
雲(くも)を霞(かすみ)と
一目散に走って行方をくらますさま。「—逃げ去る」
雲(くも)を掴(つか)・む
物事が漠然としていて、とらえどころがないさまにいう。「—・むような話」
雲(くも)を衝(つ)・く
身長が非常に高いことのたとえ。雲衝く。「—・くばかりの大男」 [補説]「雲をつつく」とするのは誤り。
雲(くも)を遏(とど)・む
《「列子」湯問から》空行く雲を止めるほど、楽曲や歌声がすぐれていることをいう。
く‐もん【公文】
1 律令時代の公文書(こうぶんしょ)の総称。諸国から中央政府に出した大計帳・正税帳・朝集帳・調庸帳を特に四度(しど...
く‐もん【苦悶】
[名](スル)肉体的または精神的に苦しみもだえること。「—に満ちた顔」「日夜—する」
くもん‐じょ【公文所】
1 平安時代、諸国の国衙(こくが)で公文書を扱った役所。 2 平安時代、院・摂関家・寺院・荘園などで、主に所領・年...
くもん‐の‐きょうかい【苦悶の教会】
《Church of the Agony》⇒万国民の教会
くもん‐ぶぎょう【公文奉行】
室町幕府の職名。禅寺関係の文書を扱った。